毎日新聞・「明日はある…か?」

 11月28日(日)の毎日新聞の1面、3面には、紙面の大部分を割いて「明日はある…か?増税を問う」という特集記事が掲載された。5話のシリーズものだそうだが、第1話では「消費税25%の安心」、「在日スウェーデン人、5%で老後どうする」という見出しで在日スウェーデン人のハンナさんの実母(スウェーデン人)と義父母(日本人)の老後の生活の比較を描いている(→リンク)。また3面では、「払った分に見合う介護享受」、「福祉と財政両立」の見出しで、スウェーデンの福祉サービスと負担の関係について解説している(→リンク)。
 実は、先日、毎日新聞の記者の方が私のところに依頼があったので、スウェーデンでの体験談や感じたことなどをコメントさせていただいた。このコメントが今回の3面の記事で実名入りで掲載されていた。
 この特集、実例を挙げて、分かり易くまとまった記事になっているので興味がある方はぜひご覧あれ。

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朝日新聞のスウェーデン記事(2)

 昨日の続きで、6月10日の朝日新聞朝刊の生活面に「欧州の安心(中)」が掲載されていました。今回もスウェーデンを例に挙げています。
 内容は、ストックホルムのクングスホルメン地区に住む高齢の女性を取材して、介護の民営化がもたらすメリットを挙げてあります。85歳の夫と死別した一人暮らしの女性は持病のため介護の必要性が高く、1日7回のホームヘルプサービスを利用しています。細切れの訪問は、細かなサービスを得意とする民間業者ならではのことで、利用者に好意的に受け入れられているようです。この女性も当初は、利益優先の民間業者は信用ができなかったが、必要なサービスはなんでも提供してくれて、満足のいくサービス内容なのだという。
 この記事の中でも、民営化により財政は健全化してし、サービスも多様化してきて良い傾向があるそうです。役所としても、委託後でも任せきりではないそうで、抜き打ち検査やサービス利用者にアンケートを取り、サービス内容が悪ければ契約破棄もあり得るのだという。実際に利用者からの苦情により、ケア付き集合住宅の委託契約を打ち切ったこともあるのだそうだ。
 90年代の不況の時代から始まった介護サービスの民間委託は、都市部で民間の参入率が高くなっています。私の住んでいたシェレフテオ市では、介護サービ スはすべて市の事業でしたが、大都市では民間解放が進んでいて、社会民主党が強い北部スウェーデンなどでは民間への開放が遅れているという傾向がこれまではありました。ただし、「選択の自由制度に関する法律」が1月に施行されたそうで、この法律により自治体は複数の業者と契約できるようになったのだそうだ。スウェーデン国内で290ある市の7割近くが制度を利用する予定だという。民営化の波は、左派の強い北部スウェーデンの方まで広がっていくのでしょうね。
 記事の最後の方でマリア・ラーション健康・高齢者担当大臣のコメントが載っており、高水準の福祉システムを維持するためには、雇用対策が最優先だと述べています。スウェーデン人の知り合いがよく口にしていたように、やはり「福祉と産業は両輪」なのですよね。

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朝日新聞のスウェーデン記事(1)

 最近の欧州事情に関するマスコミ報道はEU議会の選挙の話題が多かったが、6月9日の朝日新聞生活面(P29)にスウェーデンの記事が載っているのを見つけた。タイトルは「欧州の安全」というもので、シリーズでスウェーデンやドイツなどのセーフティーネットの事情を紹介していくのだという。
 第1弾となる9日の「老いを支える(上)」では、スウェーデンの介護事情を伝えている。ヨーテボリ市から車で40分のところにある「ハーリーダ市(Härryda Kommun)」に住む91歳の女性を取材し、その市には行政に「何でも屋」があるのだという。カーテンや電球を取り換えてくれたりするのだそうで、市が3年前から始めた事業なのだという。きっとこの手の事業を日本でやると民業圧迫だとか言われそうだが、この市では高齢者が家庭内の力仕事などを市の職員が代行してやることで転倒によるケガなどを防ぎ、介護や医療費用の削減を抑える狙いがあるのだという。そのスウェーデン人女性も、「家族は仕事で忙しいので、市にお願いする方が気楽」と典型的なスウェーデン人らしいことを言う。
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 このサービスはちょっと面白そうなので、ハーリーダ市のHPを見てみると、その中で紹介されていた(→リンク)。このページによると、「修理サービス」と称した行政サービスで、内容は朝日新聞の記事のとおり、依頼があれば市の職員が75歳以上の在宅高齢者の家を訪問し、無料でカーテン交換や電球交換を行うのだという。ただし、あくまで公務員の素人仕事なので、外壁の塗装などはできず、屋内での仕事だけなんだそうだ。目的もやはり、高齢者の転倒防止なのだとはっきり書いてある。
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 スウェーデンは公的福祉という側面が強いが、最近は変化もあるのだという。その一つがボランティアの存在。ハーリーダ市にはボランティア組織があり、施設を訪ねて認知症の人の世話をしたり、高齢者の話し相手になったりするのだという。といっても、ボランティアを行う会員も年配者が多いのだそうだ。ボランティアが生きがいとなり、介護される側になるのを防ぎ、介護費用抑制効果を期待されているのだそうだ。ちなみに、ボランティア組織の拠点の家賃240万円は市が負担しているのだとか。
 もう一つ、非常に興味深いのが、スウェーデンでも家族介護の役割が見直され始めたのだという。その一つに、介護者の家族への援助を義務付ける法律が7月に施行されるのだという。(←この法律の内容をもしご存じの方がいましたら、ぜひ情報提供ください。)ハーリーダ市はすでに支援金を出しているそうで、月額約2万8千円だという。日本では取り入れられなかった家族介護への支援金。ドイツなどではやってるらしいですが、スウェーデンでもその目的は介護費用の抑制なのです。家族に支払った方が、社会全体のトータルコストとしては安く済むという目論見なんでしょう。日本でもこの家族介護手当、けっこういいヒントになると思うのですけどね。

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テレ朝スウェーデン特集(その5)

 この前のテレビ朝日の「スーパーモーニング」のスウェーデン特集ですが、録画映像がYouTubeにあったのでリンクを貼っておきます。9つに分割されています。これでスウェーデンにいる方も見られますね。

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テレ朝スウェーデン特集(その4)

引き続きスーパーモーニングのスウェーデン特集の3日目のあらすじ。

3日目(2月6日) ~全員が働く社会の果実~

 日本の一人当たりGDPはかつての3位から19位まで落ちた。それに比べ、スウェーデンは7位と高い位置にいる。高福祉高負担の国でなぜ経済的に競争力を保てるのか。そのキーワードは「完全雇用」だという。
 玉川レポーターは、ストックホルムに住むスウェーデン人男性と日本人女性の夫婦の家庭を訪問。レポーターのスウェーデンは暮らしやすいかとの質問に夫人は「子供がある家族としては恵まれている。」と答える。スウェーデンでは最長16か月の育児休暇、13か月は給料の最高8割が給付されるという。続けて、「なぜスウェーデンでは手厚い育児休暇があると考えていますか?」との質問に、「女性の労働力だと思う。大きな国ではないし、税金を納める人間の頭数として労働できる人間を増やす。女性の労働力に期待しているのだと思う」と答える。経済のために女性にも働いてもらうという考えが育児休暇の根底に流れている。そのために、女性の社会進出に障害になることは徹底して取り除く、それがスウェーデン流だ。最低60日間は男性が休業取得しているが、これも女性が働くための誘導政策。
 レポーターはエリクソン本社を訪問する。スウェーデンでは企業が社員に払う給与の33%を給与とは別に社会保障税として国に支払っている。それが育児休暇中の休業補償の財源となっている。エリクソンの人事担当役員も「スウェーデンは小さな国なので、産業を成功させるためには男性も女性も全国民の力が必要なのだ」という。「そのためにしっかりした子どものデイケア・システムや両親が働けるための援助制度を作り上げたのです。
 国会議事堂にも議員のための託児所がある。子連れで国会に出勤し、託児所を利用するのだという。国会議員に占める女性の割合は日本では12%だが、スウェーデンでは47%だという。
 スウェーデンの労働者は、病気失業中であっても1年間は失業中でも80%の疾病手当を受けられ、550日までは75%が受けられるという。一刻も早く仕事に復帰させるという国の考えなのだそうだ。次の就職への職業訓練も公費から支出され、社会全体の雇用を促進している。玉川レポーターは、労働市場大臣のスヴェン・オット・リトリーン氏にインタビューする。「スウェーデンでは失業や子育てに手厚い雇用対策、手当対策があるが、それは国とってどのようなメリットがあるか」と尋ねた。すると、「私たちは国民全員が働くことが大事だと考えています。より多くの人が仕事を持てば経済的にも安定するのです。」と答えた。人権意識からの男女平等という考え方もあるが、国の経済発展の目的のために男女問わず全員に働いてもらおうという考え方なのだ。
 玉川レポーターは、スタジオのフリップで最後にまとめる。子育て支援→労働力アップ→完全雇用→税収アップ→財政健全化につながり、結果的に少子化防止の効果がある。また、保育・介護・教育分野はマンパワーが必要な仕事なので、雇用創出になる→消費増→経済成長に寄与する。保育・介護・教育分野での雇用は、都会に限らず田舎にも必要な究極の内需なので、地方衰退の防止につながるという。
 そして、ゲスト出演者からの「スウェーデンと日本では何が一番違うか」との質問には、「政治行政への信頼だと」玉川レポーターは答えた。スタジオでは、国の規模の違いや、社会の基礎的な違いはあっても、スウェーデンから今の日本が学べることがあるはずだという雰囲気で番組をしめくくった。
 多くの人が指摘するが、政治・行政への信頼度の違いは両国で大きい。社会の根っこのところで違うのだから、スウェーデン流の福祉社会を築くのは時間もかかるし、容易ではないのだろうと僕も思う。しかし、今は土壌改良をして、将来の社会改革の芽がでるのを促すのが一番良いのだろうと思う。といっても、スウェーデン以上の超高齢社会の日本にはそれほど残された時間はないのだから、責任を持てる政党がしっかりビジョンを示して、消費税引き上げをやりとげなければいけないのでしょう。

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テレ朝スウェーデン特集(その3)

2日目(2月5日) "税金"で買う"安心"~医療・年金・介護・失業~

 日本の世論調査では、「年金」・「医療」・「介護」を国民の7割が不安に感じているという。そこで、スウェーデンの状況を取材しにストックホルム郊外に住む日本人老夫婦を訪ねる。55年以上スウェーデンで暮らしているという夫妻は、現在は年金生活だという。j年金額も平均的なレベルというが、スウェーデンの平均年金額は80歳~84歳の男性が月額約20万円、女性が15万円だという。年数が足りない人、全く年金を払い込まなかった人にも最低額の年金を受けられる権利があるそうだ。原則は所得比例年金だが、最低補償年金があり、既婚者で約8万9500円だという。日本の国民年金に比べたら恵まれた額だ。
 夫人は翌日、ボードセントラル(診療所)に行く。スウェーデンでは医療は県の仕事で、病気になると誰もが公営の診療所に行き病状を相談した後に、必要に応じて高度な専門医に紹介されたりする。医療費は1回1500円で、年間900クローネ(約1万2千円)が上限である。医師にインタビューすると「病院によって医療の質の差はあり得ない。もしそんなことがあると政治的に問題になる。」といい、地域的な医療格差があるわけではなく、金持ちだけが高度の医療を受けられるといけでもない。この老婦人は「スウェーデンは人権を大切にする国で、多少の不安はあっても安心を感じている。」と話す。
 次は介護の状況を取材。スウェーデンでは介護は公営中心の「在宅主義」である。老人ホームなどの「施設」ではなく自立した生活を「自宅」で送ってほしいという理念がその根底にある。ヘルパーの仕事ぶりを取材する。年金生活者専用の住宅に一人で住む92歳の女性宅での介護の様子を取材。一人暮らしの女性で年金生活者専用の住宅に住んでいるが、広い住宅内は十分すぎるほど。腕時計型の緊急通報用ブザーを見せて安心感をアピールする。「子供と暮らしたくはないのか」というレポーターの質問に、92歳の女性は「彼らは自分の人生があるから私の面倒をみるべきではありません」と答える。介護される側の意識も日本とは違うかもしれない。
 在宅主義は利用者本位の介護という理由だけなくもう一つの理由があるという。ストックホルム市のある区の助役という女性は、「もし老人専用の施設や老人ホームを立てるとしたらビルそのものを立てなくてはならなくなり、そこで働く人を雇わなくてはいけなくなる。そうなると施設すべてのランニングコストをストックホルム市が支払うことになり、費用がもっと高くなってしまう。たとえ3時間ごとの介護サービスを提供したとしても、市にとってはその方(在宅主義)が安い」と説明する。なるほど、この視点はあまり聞いたことがなかったので新鮮だ。
 その後、スタジオに用意されたフリップを使って、どれくらいの負担増でスウェーデン並の高い福祉が買えるのかを試算する。月収40万円の4人家族の家計からシミレーションをすると、25%の税金で増える分もあるが、教育費、生命保険料、医療費、貯蓄などが不要になり、負担増は月額で3万1067円で済むという。それを高いと考えるか、安いと考えるかは人それぞれの考え方にもよりますが。
 鳥越俊太郎氏は、地方が福祉や教育を行っているというがその話を聞きたいという。玉川レポーターが、「県は医療しかやらず、市が教育・福祉をやり、国は失業、疾病補償や外交などをやり二重行政がないという。政治家や国民がどのような国を作っていくのかという議論をする必要があるのではないか。」と指摘する。

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テレ朝スウェーデン特集(その2)

 先日、テレビ朝日の「スーパーモーニング」の番組内で、3日連続で「開局50周年企画・閉塞日本の問題を北欧に探る」と題し、スウェーデンを現地取材した内容を放送しました。このブログにも「スーパーモーニング」や「スウェーデン特集」というキーワードで検索して来た方が多いので、それなりの反響があったのだろうと想像しています。そこで、見逃した方のためにも3日間のあらすじをまとめてみました。

1日目(2月4日)
 ~消費税25%なのになぜ満足度が高いのか~

 OECDの国際的な調査では、生活満足度の調べにおいてスウェーデンは世界9位、日本は21位だという。消費税率はスウェーデン25%、日本は5%と桁違いに高いのになぜ国民は満足しているのだろうか。テレ朝の玉川レポーターがストックホルムを取材した。
 そこはストックホルムに住む日本人を妻に持つ夫婦の家である。毎週土曜日には娘の習い事である乗馬に送っていく。スウェーデンでは女の子に人気の習い事で、クラスの20人のうち3人くらいは習っているという。スーパーマーケットでの買い物にも同行するが、消費税25%(食料品12%、新聞など6%)という高い税率に、「なぜこの税率で国民は満足しているのか」とレポーターは尋ねる。「満足しているというより、納得はしている。その分は還元されていると感じているから」と女性は答える。具体例として、子供の医療費無料や大学まで学費無料の話を挙げる。
 その後、小学校を取材するが、女性教師は「政府は無料で国民に教育することは、良質の投資であると考えている」と説明する。教育と所得格差を切り離すことで、所得水準とは関係なく全体の教育レベルを上げられるという。
 このような増税路線はかつてのエランデル首相の時代に始まった。その後も路線は引き継がれ、1960年に4.2%だった税率は90年には25%になった。30年かかって、少しずつ税率は引き上げられたのである。その後、レポーターは国税庁を取材し、なぜこのような税率の引き上げが可能だったかを質問する。国税庁の官僚は「多くの国民はより良い政府のサービスを求めて増税に同意し、税金の引き上げが可能だった。税金は何度か引き上げられたが、増税は少しずつだった。税率の高い税金を一度に導入することは難しいのだ。」という。増税した分で国民により良いサービスを提供し、国民が増税に見合う分のサービスを実感し増税にその都度理解を示したきた。また、「国民が政府を信頼しているから」だともいう。「日本では国民が税金を取られるという感覚があるが」と尋ねると、彼は「国民は進んでつまり税金を払うことを受け入れている。国民は見返りがあれば政府に自発的に税金を払う。」という。
 レポーターは元財務大臣のペール・ヌーデル議員を取材する。スウェーデンの国会議員の給料は約863万円、日本は約2200万円だという。「スウェーデンではもし国会議員が一般のスウェーデン人と違う行動をしたら、その人は選挙で選ばれないでしょう。私たちには運転手つき公用車はないし、スタッフも限られているのです。」と議員が特別な待遇でないことを示唆する。また、「スウェーデンでは何かを隠すのは不可能です」と話し、公費から支出した議員のタクシーやホテルの領収書などは国民のだれもが閲覧することができ、政治の透明性を指摘する。「社会が開かれてもっと見通しがよくなれば、人々はより民主主義を信頼するでしょう。議員は普通の人の手の届かない場所に行ってはいけないのです」という彼の一言は印象的だった。
 鳥越俊太郎氏は「日本はアメリカ型の競争社会に行こうとしているが、ヨーロッパ型に切り替えた方がいいんじゃないかと思いますね。」とコメントした。

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テレ朝スウェーデン特集(その1)

 昨今の金融危機や雇用不安などの理由から、これまで多くの人が正しい道だと信じてきた新自由主義が見直され、社会民主主義を標榜する北欧諸国が注目を集めているところです。テレビ朝日朝8時から10時の時間帯で放送している「スーパーモーニング」で、スウェーデンで取材した内容をスウェーデン特集として3日連続で放送する予定だそうです。生放送なので内容変更の可能性もあるとのことですが、今の予定ではこんな内容だそうです。

[2月4日(水)] スウェーデン:消費税25%なのに何故 国民の満足度は高いのか
[2月5日(木)] スウェーデン:不安のない社会とは・・・医療、年金、介護を通してみえるもの
[2月6日(金)] スウェーデン:高福祉高負担の国で 何故 経済は強いのか

 どの話題もスウェーデン社会の核心ともいうべきもので、多くの人が興味を持ちそうな内容です。さて、この特集ではどんな展開になるのか勝手に予想してみました。僕がプロデューサーだったらこんな風に番組を作るだろうと・・・。

(4日放送予定分の予想ストーリー)
日本では消費税率を上げようとすることはある意味、政党や政治家にとってのタブーに近いものがありますが、消費税率25%という高負担でも国民が納得しているスウェーデンにはどんな理由があるのでしょうか?まずは国民の政治への関心の高さが挙げられ、投票率は実に80%以上という結果で、民主主義というものが、社会の中で根付いています。このほか、古くから法律で保障された「情報公開制度」や、地方新聞が主体のマスコミの健全な発達など、政治の透明性が確保され、政府への信頼度が高くなっています。また、特に福祉や教育分野で、高負担が国民にサービスとして還元されるという安心感があり、老後の生活のための貯蓄も必要ないのです。

(5日放送予定分の予想ストーリー)
スウェーデンでの医療は主に県が担当しており、病院もわずかな例外を除くと公営が中心で、医師も公務員という身分がほとんどです。年老いても子供たちに頼らずに高齢者が生活していけるだけの年金が保障されており、体の機能が衰えてきたときでも整備された公的福祉の制度を利用すれば、老人だけの暮らしが可能です。そのための高齢者用住宅も整っています。

(7日放送予定分の予想ストーリー)
スウェーデンでは福祉と産業と社会の両輪と言われており、産業の競争力を高めて経済が発展するような努力がされています。その一つが、積極的労働市場政策です。スウェーデンでは伝統的に職業教育が盛んで、衰退する業種の労働力を職業教育によって再教育し、新たな成長分野の産業の労働力に振り向けていくという政策がとられています。また、技術開発も盛んで、研究開発に使われる経費はGDP比でも高い割合になっています。行政側でも、大学などとの連携をはじめとした技術開発を促進させています。かつての土木事業を中心としたから、IT産業やサービス業など労働力の転換がスムーズに進んだことも世界での競争力の高さを維持している秘訣かもしれません。

予想ストリーが当たるかどうか、この放送を録画して見てみたいと思います。

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ノーベル賞晩餐会/Nobelbanketten

 12月10日はノーベル賞の授賞式でしたが、今年は日本人受賞者が多かったためテレビで授賞式や晩餐会の模様を見る機会が多かった気がします。晩餐会の模様は、人数の多さや凝った演出など意外に見ごたえがありますね。スウェーデン国営放送のビデオクリップが下のリンクから見られます。益川さんが夫人と隣り合って食べている様子もばっちり写ってますよ。最後には下村さんのインタビューも・・・。ただし、このビデオの画像はとてもきれいなんですが、3時間くらいあってとても長いです。画像は下のテレビのマークをクリックするとフルスクリーンで見られます。
Part 1
→Part 2

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リトル・バグダット/Little Baghdad

 11月26日の朝日新聞の国際面にスウェーデンの記事が載っていた。どんな内容かっていうと、イラクからの移民の受け入れ先がスウェーデンがダントツ多いってもので、2007年の数字でいうと18,000人以上のイラク難民がスウェーデンの移民になったというのだ。ちなみにイラク戦争の張本人アメリカの受け入れ数は734人だとか。スウェーデンでもイラク移民が多い街があり、あのビヨン・ボルグが育った街、ストックホルム郊外のセーデルテリエ(Södertälje→リンク)だけで昨年1,200人を受け入れたとかで、「リトル・バクダット」と呼ばれているそうな。移民としてスウェーデン語や社会制度の教育を受けるコース(これってSFIかな?)に参加しているイラク人も1,300人を超えるそうだ。学校や住宅などもその需要についてゆけず、市も苦慮しているのだと。スウェーデン側としても、難民の受け入れが限界に近づいているだという内容だ(関連記事)。昨年、僕がSFIにいていた時も、クラスメートにはイラク人が多かったなあと思い、写真を見返してみると、確かにイラク、アフガンなど中東系が多い。
 この記事によると、スウェーデン社会も高齢化が進み労働力不足が深刻になるので、移民を積極的に受け入れているのだという。確かに、スウェーデンの団塊世代が大量退職する数年後には、保健・医療・介護・保育職などは人出不足になると現地の人も言っていたので、それは間違いないのだろう。でも、日本も介護職などが不足しそうなのは同じはず。最近はインドネシアから看護師や介護士を受け入れ始めているけれど、日本に移民がスムーズに社会に入っていける制度は今の時点ではあんまり整ってないなあと思う。もし労働力不足を解消する必要に迫られるとすれば、まずは女性、次に若い高齢者、最後に移民なんだろうなあこの日本では。

(↓真中へんはスウェーデン人の先生方、生徒は中東、アフリカからの移民がほとんどですね。みんな元気かな?)

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