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テレ朝スウェーデン特集(その3)

2日目(2月5日) "税金"で買う"安心"~医療・年金・介護・失業~

 日本の世論調査では、「年金」・「医療」・「介護」を国民の7割が不安に感じているという。そこで、スウェーデンの状況を取材しにストックホルム郊外に住む日本人老夫婦を訪ねる。55年以上スウェーデンで暮らしているという夫妻は、現在は年金生活だという。j年金額も平均的なレベルというが、スウェーデンの平均年金額は80歳~84歳の男性が月額約20万円、女性が15万円だという。年数が足りない人、全く年金を払い込まなかった人にも最低額の年金を受けられる権利があるそうだ。原則は所得比例年金だが、最低補償年金があり、既婚者で約8万9500円だという。日本の国民年金に比べたら恵まれた額だ。
 夫人は翌日、ボードセントラル(診療所)に行く。スウェーデンでは医療は県の仕事で、病気になると誰もが公営の診療所に行き病状を相談した後に、必要に応じて高度な専門医に紹介されたりする。医療費は1回1500円で、年間900クローネ(約1万2千円)が上限である。医師にインタビューすると「病院によって医療の質の差はあり得ない。もしそんなことがあると政治的に問題になる。」といい、地域的な医療格差があるわけではなく、金持ちだけが高度の医療を受けられるといけでもない。この老婦人は「スウェーデンは人権を大切にする国で、多少の不安はあっても安心を感じている。」と話す。
 次は介護の状況を取材。スウェーデンでは介護は公営中心の「在宅主義」である。老人ホームなどの「施設」ではなく自立した生活を「自宅」で送ってほしいという理念がその根底にある。ヘルパーの仕事ぶりを取材する。年金生活者専用の住宅に一人で住む92歳の女性宅での介護の様子を取材。一人暮らしの女性で年金生活者専用の住宅に住んでいるが、広い住宅内は十分すぎるほど。腕時計型の緊急通報用ブザーを見せて安心感をアピールする。「子供と暮らしたくはないのか」というレポーターの質問に、92歳の女性は「彼らは自分の人生があるから私の面倒をみるべきではありません」と答える。介護される側の意識も日本とは違うかもしれない。
 在宅主義は利用者本位の介護という理由だけなくもう一つの理由があるという。ストックホルム市のある区の助役という女性は、「もし老人専用の施設や老人ホームを立てるとしたらビルそのものを立てなくてはならなくなり、そこで働く人を雇わなくてはいけなくなる。そうなると施設すべてのランニングコストをストックホルム市が支払うことになり、費用がもっと高くなってしまう。たとえ3時間ごとの介護サービスを提供したとしても、市にとってはその方(在宅主義)が安い」と説明する。なるほど、この視点はあまり聞いたことがなかったので新鮮だ。
 その後、スタジオに用意されたフリップを使って、どれくらいの負担増でスウェーデン並の高い福祉が買えるのかを試算する。月収40万円の4人家族の家計からシミレーションをすると、25%の税金で増える分もあるが、教育費、生命保険料、医療費、貯蓄などが不要になり、負担増は月額で3万1067円で済むという。それを高いと考えるか、安いと考えるかは人それぞれの考え方にもよりますが。
 鳥越俊太郎氏は、地方が福祉や教育を行っているというがその話を聞きたいという。玉川レポーターが、「県は医療しかやらず、市が教育・福祉をやり、国は失業、疾病補償や外交などをやり二重行政がないという。政治家や国民がどのような国を作っていくのかという議論をする必要があるのではないか。」と指摘する。

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