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民営化/Privatization

 以前にも書いたことがあるのですが、スウェーデンでも福祉部門の民営化が1990年代くらいから徐々に進みつつあるようです。スウェーデンでも要介護認定部門とサービス部門は明らかに組織が分かれています。要介護認定部門は市に残しておくのが当然でしょうが、サービス部門についてはやり方によっては民営化も十分に可能です。現実に、スウェーデン南部では高齢者施設の管理運営、在宅介護サービスも民営化が進みつつあります。しかしながら、その進み具合はそれほど早いわけではありません。特に、北部スウェーデンにおいては、福祉部門の民営化はほとんどと言ってよいほど進んでいないのが現状です。
 例えばホームヘルプサービスの民営化の度合いを、ストックホルムから北の方へ順に追ってみると非常に興味深いことがわかります。(→地図

・ストックホルム (37.8%)
・ウプサラ     (27.3%)
・イェーブレ    (20.7%)
・スンズバル    (0.0%)
・ウーンシュルスビーク(0.0%)
・ウメオ             (22.8%)
・シェレフテオ   (0.0%)
・ピティオ      (0.0%)
・ルレオ            (0.0%)
・キルナ           (0.0%)

 ウメオは例外なのですが、それ以外では北に行くほど民営化が進んでないのが現実なのですね。やはり、北に行くほど社民党などの左派が強い傾向と一致しているのでしょう。これだけ地域性に差が出るというのも面白いです。福祉政策は市に全責任があるので、やり方も市が決められるという分権の度合いが日本とは違うところでしょう。
 シェレフテオの福祉担当の人と話をした限りでは、福祉の民営化には慎重な考え方の人が多いとか。民営化されることによって、サービスの質が落ちるのではないかと懸念するする人が多いようです。それともう1つ、市の福祉部門というのは何千人という雇用元なので、民営化されることによって福祉部門で働く人の身分が不安定になるという懸念もあるのでしょう。民営化一辺倒の日本とは対照的な気がしますね。

・2006年選挙後のコミューンごとの体制図が下の冊子の33ページに載ってます。もちろん赤く塗られているのが、左派勢力、青が右派勢力が優勢な地域です。
http://brs.skl.se/brsbibl/kata_documents/doc39023_1.pdf

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コメント

田舎には田舎の政治ってもんが、あるんですよね~。

スンツバルまでおりても0%なんですね~。

投稿: へい | 2008年3月10日 (月) 11時55分

Hejsan!

そうなんですよ。僕が言いたいのも、それなんです。田舎と都会でやり方が違ってもいいじゃないかと、この国のやり方を見てるといつも思うのですよ。

左右勢力の分布図のリンク、上に追記しておきました。

投稿: kinta | 2008年3月10日 (月) 15時39分

これからは地方の時代と言われて久しいですが、やはり中央にお伺いをたてていますよね。
日本の福祉で働く方の賃金は重労働の割には低いですね。私の友人も老人介護で腰を悪くして今は転職してハンディキャップの方々のお世話をしてますやりがいはありますが給料は本当に安いとボヤいています。そちらでの介護に従事する方の地位や給与は他業種に比べてどうですか?

投稿: ドラ吉 | 2008年3月10日 (月) 22時53分

正確に比べたわけではないですが、介護職の給料は他業種に比べて高くないと聞いたことがあります。

それと、多くの場合には女性が多い職場となっているようですね。医療とか教育の現場も偏りがあるみたいですけど。

投稿: kinta | 2008年3月11日 (火) 07時28分

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