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人事制度(2)/Personnel system vol.2

 以前にも紹介した日本とスウェーデンの役所での人事制度の違い(→リンク)。市議や職員の人と会うたびにこの話をするのですが、やっぱりスウェーデン人には理解してもらえないようです。僕らにとっては当たり前のことのようになっているジョブローテーションについては、こちらの人はかなり懐疑的な見方をしますね。悔しいですけど、鼻で笑うような素振りを見せられることもあります。教育制度もそうでしたが、やはり専門性というのがこちらの人の考え方なんでしょう。
 今回は「高見さんに聞く」の第3弾なのですが、高見さんがスウェーデンと日本の役所を両方見てきて、やはり人事制度の違いはかなり大きな問題だとおっしゃっていました。特に高見さんは環境部門の職員と接することが多いのですが、日本の役所の環境担当者は3~4年ですぐに変わってしまうので、せっかく知識が付いてきたころに違う部門に異動になってしまうのだそうです。それに比べ、スウェーデンの役所では長期に渡り担当者が変わらないので、長期的な視野に立った仕事が可能だと話していました。それと、スウェーデンの環境担当者も変わることがあるのですが、それは役所から民間に行ったり、違う役所から来たりだとか、組織は違っても専門分野が同じことが多いのだそうです。スウェーデンの場合、人事部局から辞令が出たから異動するというよりも、その仕事に飽きたら役所以外の他の組織に職を求めるのではないかとおっしゃってました。なので、その担当にいる人は好きでその仕事をしているので、かなりモチベーションの高い人が多いのだとか。
 しかし、日本人の特質なのか、新しい担当が来ても真面目に勉強して2~3年経つとかなり深い知識を持つようになり、いい仕事ができるようになるそうです。しかし、すぐまた異動してしまうんだと嘆いていました。
 ゼネラリストとスペシャリストの組み合わせでどちらが組織として効率がいいかという研究もあるようですが、そのバランスは難しいですよね。スペシャリストばかりの集団がかならずしも効率的かというと、そうでもないでしょう。しかし、自分が望んだ仕事をしたほうがモチベーションも高くなり、組織全体や顧客(住民)に対する最適度は高いのかなあと感じますね。いくら仕事とはいえ、いやいややるのより、自らやりたいことの方が能率が良いはずですもん。もう少し長いスパンでのローテーションと、本人の希望が通りやすい仕組みは必要かもしれませんね。
 まあ、ここでも長短両面がありますが、日本の役所でジョブローテーションがあってもスウェーデンと変わらず(場合によっては少ない人数で)回っているのは、やっぱり組織力の差ですよ。バックアップ体制、OJT、情報共有、事務の標準化・・・この辺が日本の強さかなあ、と感じます。

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コメント

なるほど!僕はやっぱりスウェーデンの考え派です。
上司にはずっと自分の専門分野でやっていきたいと言っているのに、上司はそれは違うと・・・
ちょうど今、日本の会社組織のシステムに嫌気がさしていた所でした(笑)

あの個室スタイルといい時間の使い方といい、やっぱり僕はスウェーデン・スタイルが好きです。
スウェーデンに逃亡しようかなぁ(笑)

投稿: まこっちゃん | 2008年3月23日 (日) 11時07分

まこっちゃんさん

なるほど。役所だけでなく、航空業界でのそういう傾向があるのですね。スペシャリストも必要なんですけど、ゼネラリストもある程度は必要なんでしょうね、きっと。

スウェーデンの個室スタイルは集中できるのはいいんだけど、日本の環境に慣れてると意外に寂しいもんですよ(笑)。やっぱSASを狙うしかないかぁ・・・。

投稿: kinta | 2008年3月23日 (日) 20時11分

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