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2008年3月

帰国/Tillbaka till Japan

 ストックホルムを28日に出発し、29日に無事に成田に到着しました。無事にと言っても、今回も小さなハプニングがありました。飛行機の非常口脇の広い座席を確保しようと、出発前夜にインターネットでチェックインをしようと思ったのですが、何度予約番号を入力しても、「予約が見つかりません」の表示が。よく調べてみると、予定していたアムステルダム経由のKLM便が欠航になっているではありませんか。また、ピンチかと思っていたら、ストックホルムからコペンハーゲンを経由して成田に行くスカンジナビア航空便に、予約が振り替えられていました。KLMとSASってアライアンスが違うはずなのに、こういうこともあるのですね。
 実はSASの長距離便は利用したことがなかったし、飛行時間も短いしラッキーかなと思いつつ空港に向かい、いざ搭乗口へ。元々の予約はエコノミーだったのですが、コペンからのSAS便はエコノミーエクストラという、エコノミーよりちょっと座席が広いシートにアップグレードされていた。ラッキー!食事は大差ないのですが、通常のエコノミーより広くてかなり快適なフライトでした。
 日本に戻ると目についたのは、やはりかなり開き始めている桜ですね。成田から東京に向かう景色はすっかり春でした。しかし、秩父に帰ってみると、朝晩はまだ寒いです。翌朝起きてみると、さ、寒い。家の中は、間違いなくシェレフテオより寒い・・。外に出ても+10位あるのに、今日は特に風が強く寒かったです。シェレフテオで-10度でも寒いと感じないのに、服装の違いなのか、心持ちの違いなのか寒いです。春は時間の問題でしょうが。
 写真を何枚か貼ってみます。1枚目はシェレフテオからストックホルムに向かうプロペラ機の中から。ストックホルム上空は燃えるような夕日でした。2枚目はストックホルムの橋の欄干にあった王冠。後ろに見えるのはガムラスタン、スーデルマルム島。3枚目はノーベル賞受賞者が宿泊するというグランドホテル。さすがに高くて泊まれません。4枚目はNKデパート前の王立公園の桜。かなりつぼみが膨らんできてますよ。ストックホルムの春も近いです。
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送迎会/Farewell party

 昨日は議会でのプレゼンをなんとか終了しました。それにしても、緊張もあってボロボロでした。スウェーデン語は少しは上達したけど、英語は本当に上達しなかったですね。つくづく語学は難しいなあと思いました。まだまだ修行が必要ですね。最後には議員の皆さんが拍手で送り出してくれたので、嬉しいやら、ちょっと気恥ずかしいやら。
 仕事が終わった後に、職場の人たちに送迎会をやっていただきました。よく考えると、職場のメンバーが一同に会してお酒を飲むっていうのはこれが初めてでした。それくらい職場のメンバーで飲む機会ってなかったです。ヘーランゴーを歌いながら「スコール!」の掛け声でスナップス(アクアビット)やビールを飲んだりしました。洗濯機の使い方がわからなかった話、床屋の話、トナカイの精肉作業の話など色んな思い出話をして、多くの思い出に浸ったひと時でした。いよいよ帰るのだなあという実感がひしひしと・・・。事前に何が食べたいかと聞かれていたので、「ピュッティパンナ」と伝えておいたら、僕の上司が自らガスボンベと鉄板を家から持ってきてくれて、手料理を振舞ってくれました。本当にまめな人で、感謝、感謝。そして、デザートには地元アイスホッケーチーム「AIK」のエンブレム付きのAIKケーキ。外側はチョコレート、中はバナナ味のクリームでチョコバナナみたいな味でしたね。
 最後はばたばたした日々でしたが、いよいよ、今夜シェレフテオを発ちます。そして明後日、ストックホルムから日本へ向かいます。日本ではもう桜が咲いてるんですってね。こちらは今夜も-14度でしたよ。ともかく、本当に色々な経験をさせてもらった1年でした。シェレフテオの皆さんにも、秩父の皆さんにも心から感謝を伝えたいです。スウェーデンから書き込むのは最後になるかもしれませんが、書き残しは暇をみつけて書ければいいなあと思ってます。今、記事数を見たら306本になってました。知らず知らずのうちに増えてましたね(笑)。ひとまず、これで一区切りです。
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セイム・セイム・バット・ディファレント/Same Same but Different

 今、シェレフテオと秩父市の交流事業の一環として、小さな写真展を計画しています。そのタイトルが、「Same Same but Different」(セイム・セイム・バット・ディファレント)。僕も少し関わらせてもらっているのですが、シェレフテオ在住の女流カメラマン、ポーリナ(→リンク)さんが秩父とシェレフテオで撮った生活風景をテーマにしたものです。例えば、保育園、学校、老人ホーム、製材所などの同じ生活風景の写真で、シェレフテオと秩父(スウェーデンと日本)でどのような違いがあるのかというのがテーマです。写真で見ると大差ない風景かもしれませんが、ちょっと似たところや、考え方の違いなどを、写真とともに解説するというコンセプトです。もちろん、スウェーデン語と日本語の両方の解説がつきます。本気のコラボ企画です!
 シェレフテオでは4月24日(木)からFramgångsdagenというイベントの際に、改装したノルダノのシェレフテオ博物館内のギャラリーで始まります。僕はもういませんが。でも、秩父でも同じ写真を使った写真展をほぼ同時期に計画していますので、日本にお住まいのスウェーデン好きの方には是非、秩父市でご覧いただきたいと思っています。
 このポーリナさんていうカメラマン、シェレフテオ出身のミュージシャンなどのCDのジャケット写真なども手がけている方なのです。A West Side FabricationからリリースされているCDジャケットを見ると、彼女の名前を見かけるかもしれないですよ。

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ラジオ・シェレフテオ/Radio Skellefteå

 春が近いというのに、今夜はかなり冷え込んでいます。温度計を見たら-16度でした。昨日も今日も雪が舞い、ちょっと冬がぶり返していますね。しかし、お彼岸も過ぎて日の長さはさらに伸び、夜7時くらいまで空に明るさが残っています。今夜もブルーモーメントがすごくきれいでした。ほんとに何ともいえない青さです。
 そういえば先日、地元FM曲の人が僕のところにインタビューにやって来たのですよ。来週の火曜日に議会があって、その中で最終のプレゼンをやることになっているのですが、その議会の模様もラジオ中継されるとかで、そのときにインタビューも流してくれるとか。FMラジオで議会中継ってのも面白いですね。
 ラジオ局はラジオ・シェレフテオです(→リンク)。周波数89.7です。もちろん日本からは直接は聞けないでしょうが、インターネットで多分聞けるでしょう 。ラジオ局のHPの右側にWebbradioというメニューがあるので、ここから聞けるはず。放送日はおそらく25日火曜日の13時からだと思います。日本時間の25日21時ですね。まあ、内容は大したことないので期待しないでください。それにしても、きっと緊張するだろうなあ。
 この放送曲はシェレフテオにいくつかある宗派のキリスト教教会の連盟組織とfolkpartiet(自由党)が設立した放送局で、番組表を見ると教会関係のものが多いのです。音楽もあるのですが、どっちかとうと大人向け、かなりリスナーの年齢層も高そうですね。そんな放送曲です。

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お土産/Souvenir

 よく考えたら、スウェーデンで自分の記念になるものをあまり買っていなかったので、帰国前にいくつか思い出の品を買ってみようとお店をハシゴしてます。そうですね、今まで欲しかったのですけど買う機会がなかった「トナカイの毛皮の敷物」。ついに買ってしまいました。前からずっと欲しかったのですよね~、コレ。近所のみやげ物屋にはサーメのクラフトやトカナイの角を使った製品が置いてあるのですけど、トナカイの毛皮も置いてありました。皮のなめし方によって、硬いのと柔らかいのがあって、手触りも使い勝手もいい柔らかいほうが値段も高いのですよ。硬い方が600SEK、柔らかい方が900SEK。安くはないなあと思ったのですけど、手触りを比べてしまうと柔らかい方が断然気持ちがいいんですよ。頬ずりすたくなるくらい・・・(笑)。手触りに誘われ、柔らかい方をお買い上げ。短いしっぽもついていて、意外と可愛いもんですよ。帰ったらこの上で寝よ。
 それともう1つ、僕のアパートのすぐ近くにデザインハウスストックホルム(→リンク)などのスウェーデンデザインの商品を扱っているお店があるんですけど、そこでも買い物をしてしまいました。Frösö(→リンク)という結構有名なスウェーデンテキスタイルのメーカーがあるのですが、このメーカーのデザインの中に「シェレフテオ柄」というのがあるんです(→リンク)。白黒でシェレフテオの地図をデザインした柄なのですけど、折角シェレフテオに住んでいたのだからと思い、この柄のテーブルセンターを買ってしまいました。他にもトートバックやなべつかみなど色々な製品があります。Frösöの製品は日本でも扱っているお店があるので、日本でも買えるかもしれませんけどね。ま、記念なので。それと前から欲しかったトラスマッタ(裂き織りのラグマット)も買ってしまった・・・。IKEAでも似たようなのを安く売っているんですけどね。どこ製かわからないし・・・。
 それと、スウェーデン語版「魔女宅」と「トトロ」、アニメ版「長くつ下のピッピ」の6枚組DVDも。これはどっちかというと娘用ですが。まあ、久々のお買い物でした。今日はシェレフテオでの消費にかなり貢献しましたよ。
 帰国前に冷蔵庫も空にしなくちゃならないので、冷凍庫に冷凍しておいた肉なんかも一生懸命食べてるんですよ。ストックしておいたトナカイ肉も・・・。トナカイ肉を食べられるのも残り少ないなあと、しみじみ噛み締めつつ、いただいております。

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人事制度(2)/Personnel system vol.2

 以前にも紹介した日本とスウェーデンの役所での人事制度の違い(→リンク)。市議や職員の人と会うたびにこの話をするのですが、やっぱりスウェーデン人には理解してもらえないようです。僕らにとっては当たり前のことのようになっているジョブローテーションについては、こちらの人はかなり懐疑的な見方をしますね。悔しいですけど、鼻で笑うような素振りを見せられることもあります。教育制度もそうでしたが、やはり専門性というのがこちらの人の考え方なんでしょう。
 今回は「高見さんに聞く」の第3弾なのですが、高見さんがスウェーデンと日本の役所を両方見てきて、やはり人事制度の違いはかなり大きな問題だとおっしゃっていました。特に高見さんは環境部門の職員と接することが多いのですが、日本の役所の環境担当者は3~4年ですぐに変わってしまうので、せっかく知識が付いてきたころに違う部門に異動になってしまうのだそうです。それに比べ、スウェーデンの役所では長期に渡り担当者が変わらないので、長期的な視野に立った仕事が可能だと話していました。それと、スウェーデンの環境担当者も変わることがあるのですが、それは役所から民間に行ったり、違う役所から来たりだとか、組織は違っても専門分野が同じことが多いのだそうです。スウェーデンの場合、人事部局から辞令が出たから異動するというよりも、その仕事に飽きたら役所以外の他の組織に職を求めるのではないかとおっしゃってました。なので、その担当にいる人は好きでその仕事をしているので、かなりモチベーションの高い人が多いのだとか。
 しかし、日本人の特質なのか、新しい担当が来ても真面目に勉強して2~3年経つとかなり深い知識を持つようになり、いい仕事ができるようになるそうです。しかし、すぐまた異動してしまうんだと嘆いていました。
 ゼネラリストとスペシャリストの組み合わせでどちらが組織として効率がいいかという研究もあるようですが、そのバランスは難しいですよね。スペシャリストばかりの集団がかならずしも効率的かというと、そうでもないでしょう。しかし、自分が望んだ仕事をしたほうがモチベーションも高くなり、組織全体や顧客(住民)に対する最適度は高いのかなあと感じますね。いくら仕事とはいえ、いやいややるのより、自らやりたいことの方が能率が良いはずですもん。もう少し長いスパンでのローテーションと、本人の希望が通りやすい仕組みは必要かもしれませんね。
 まあ、ここでも長短両面がありますが、日本の役所でジョブローテーションがあってもスウェーデンと変わらず(場合によっては少ない人数で)回っているのは、やっぱり組織力の差ですよ。バックアップ体制、OJT、情報共有、事務の標準化・・・この辺が日本の強さかなあ、と感じます。

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ペダゴギック/Pedagogik

 また教育の話を少し。こちらの教育関係の人と話をしているときによく聞く単語があります。それは「ペダゴギック(Pedagogik)」という言葉。初めて聞いた言葉だったのでウィキペディアで調べてみると、日本語にあえて訳すとすれば「教授法」、つまり「教える技術」なのだそうです。
 スウェーデンの教育の中での問題点はいくつかあるのですが、その1つが教師の教え方の技術や、教師の質が一定ではないことなんだそうです。つまり、担当の先生の当たり外れが大きいのだそうです。教師の得意分野の違いもあるのでしょうが、良い先生に当たると熱心に教えてもらえますが、その逆だと問題集みたいのをひたすら解かされるだけであまり教えてもらえないこともあるのだとか。確かに、僕もSFIの授業の中で同じような体験をしました。ある先生はよく教えてくれるのだけれども、別の先生は練習問題を配って、わからないことは質問してねというだけで、生徒一同が「?」な状態なわけです。何のために授業に参加しているのかわからなかったりして。
 実は日本とスウェーデンの両方で教師経験があるという日本人の方の記事がインターネットに載っていたので、直接その方に電話してスウェーデンと日本の教育の違いを教えてもらいました。その方はスウェーデンの教育大学の卒業論文で、スウェーデンと日本の数学教育の違いなどを書いたところ、それが注目されて賞を受賞したそうです。その方に伺ったところ、数学の教育レベルは日本の方がはるかに高いのだというのです。日本人の小中学生がスウェーデン引っ越してきて、言葉がある程度わかるようになると、数学ではいい成績をとれることが多いのだとか。スウェーデンでは九九だとか図形だとかの基本的な数学な知識が、日本に比べて高くないそうです。ただスウェーデンで優れているのは、林業高校の話でも紹介したとおり、実際の生活に沿った問題解決法を身に付けているので、いろいろ工夫した解き方でなんとか問題を解いてしまうのだとか。日本の数学は高度だけれども、実際の生活とはかけ離れたものになってしまっているともおっしゃってました。その辺りがスウェーデンと日本の教育でお互いに学び合えるところじゃないかとも話していました。これは、シェレフテオの教育関係者の人が話していたこと、僕が感じたところとかなり一致した感想だったので、興味深かったですね。
 それから、前にも日本の授業研究の話を書いたのですけれども(→リンク)、日本流ってのは護送船団だの金太郎飴だの言われていますが、先生の質に偏りが少ないことかもしれませんね。学校の現場だけではなく、他の職場にも言えることなんでしょうが、職場内での情報共有やOJTとかは日本の方が進んでいる気がしますよ。多様性や個性を尊重するスウェーデンとは少しアプローチが違うのかもしれません。それと、スウェーデンの先生は受け持つ授業数が多いらしく、授業の準備や他の先生と意見交換をする機会もあまりないのだそうです。少人数学級の弊害でもあるのかな?スウェーデンの学級ごとの生徒数は20~30人くらいが平均的だそうですが、日本では30人~40人くらいですもんね。でも、生徒数が多くても日本の学校で教える方がやりやすいそうですよ。やっぱり学校の規律とかは日本の方が厳しいので、授業を進め易いのだとか。あとは、スウェーデンの先生は中学校でも2科目以上教えるのが普通なんだそうです。科目ごとに別の先生に習うより、なるべく同じ先生が生徒に接したほうが良いと考えられているのだとか。文化や国民性の違いもありますが、どちらにも長短あるのでしょう。考え方の違いってのは、本当に面白いものです。

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転出手続/Procedure of moving

 帰国の日が近づいてきたので、ここ数日、国外転出の手続きをしています。スウェーデンに来たときの記憶をさかのぼって、今度は反対の転出の書類を出したりするのですけど、来たときよりも大分楽になったかあと。来たときにはスウェーデンの人に手伝ってもらって手続きをしたことも多かったのですが、今回はスウェーデン語も少しは上達したこともあって、一人でこなせるようになりましたね。それだけは進歩ですかね。
 地方税務署に行って海外転出の手続きをして、銀行に行って口座を閉める手続きをして、大使館に帰国の連絡をしたり、郵便局に行って転送の手続きを確認したりとか・・・いろいろあります。ひとつだけ嬉しかったのはスウェーデンのIDカードは返却しなくていいよと言われたこと。国外で使えるわけじゃないですけど、いい記念にはなるかなあと思いますね。
 一番やっかいなのは引越し荷物のことです。日本の大手運送業者のヤ○ト運輸のヨーロッパ営業所がいくつかあって、オランダの事務所に確認したのですけど、ストックホルムなどの大都市には提携運送会社があるのですけど、シェレフテオでは無理だといわれてしまいました。色々調べてみても、郵便小包で送るしかないみたいです。しかもスウェーデンでは船便というのが廃止されていて、航空便しかないのですよ。なのでかなり送料が高い・・・。そこは辛いとこですね。

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林業高校/Naturbruksgymnasiet

 シェレフテオの基礎学校(小中学校)を訪問したりして、日本とスウェーデンで教育についての考え方の違いというのを感じますが、両国の学校で最も違うのは高校かもしれません。というのも、日本の高校でも特色を持った学校が増えてはいますが、スウェーデンの高校の学校ごとの特色は日本とは比較にならないでしょう。日本の方が普通科の割合がかなり高い気がしますね。以前よりは偏差値だとか進学率ランキングというのも意味合いが変わっているのかもしれませんが、日本には依然としてそのような側面が残っていますよね。スウェーデンで高校を選ぶときには、偏差値とかそういう尺度ではなくて、学校の特色(選択コース)で選んでいるようです。
 例えばシェレフテオの場合には、4つの市立高校と2つの私立高校があるのですが(→リンク)、それぞれの高校に特色があります。ある高校は芸術に特化していたり、ある高校は工業や建築、看護や介護、経営やIT、科学に特化していたりします。将来の進路に合った高校に進学するのだそうです。日本で言うと実業高校や専門学校に近いイメージですね。
 今回はシェレフテオの市立高校のナチュールブルークス高校(農林業)にお邪魔する機会がありました(→リンク)。この高校の教育内容は、林業、狩り、馬、漁業などのコースがあります。林業は伐採や森林経営などの教育を、馬のコースは馬の世話や乗馬などの教育を、狩りと漁業のコースは狩猟と釣りなどを行うのだそうです。この高校の林業コース3年生のイエンス君と担当の先生の案内で、林業教育の内容を見せてもらいました。
 林業コースの生徒数は1学年15~20人程度とそれほど多くないのですが、卒業生の就職状況は良好で、卒業前に地元の林業関係企業に就職がすべて決まるそうです。数人は大学の林業課程に進むそうですが、企業からの求人は引く手あまたの状況なのだそうです。なにしろ、スウェーデンの林業は機械化が高度に進んでいて、伐採や運搬などもハイテク機械を使って行っているので、高校の課程でも林業機械の操作をシミュレーターや本物の機械を使って徹底的にマスターさせるのだとか。実際にシミュレーターも体験させてもらいました。林業機械には伐採を行うハーベスター(→製品例)と、運搬をおこなうフォワーダー(→製品例)の2種類が主にあるのですが、操作はかなり難しいです。シミュレーターは1台3千万円近くするという高価なもの。ゲームセンターにあるゲーム機のもっとリアルなものです。2つのハンドルと数々のボタンを使い分け、伐採や運搬の練習を行っています。特にハーベスターという機械は高度な操作技術を要求されるようで、1つのボタンに8つの機能があり、そのボタンが8種類ほどあるので、限りない組み合わせの3次元的操作が可能なのです。ヘリコプターの操縦と同じくらい難しいのだとか。
 そのほかにもこの高校の特色としてはエーカと呼ばれる教育方法を数年前から取り入れているのだとのこと。どんな教育方法かというと、普通に生徒が机に座って先生の授業を聞くのではなく、5・6人ごとのグループを編成してミッションとよばれる実践的な課題を与えられ、1~2週間かけてグループで解決していくのだそうです。ミッションと呼ばれる課題も例えば、親戚の林家に森林経営についてのアドバイスを頼まれ、より効率的な森林経営や損益についてアドバイスしたり、アメリカの企業から経営参加の申し出があってそれに対応していくだとか、なにしろ具体的な課題なのです。生徒たちは先生にアドバイスを求めたり、本やインターネットで調べたりしながら解決方法を探っていくのだとか。課題を解決する過程で、森林管理や経営の知識、数学や英語の知識を総合的に使っていくのです。先生も教えるというよりは、問題解決に向けたアドバイスをすることを中心に指導していくのだとか。まさに問題解決手法の練習ですね。ただし、この教育法も長短があり、非常に優れている部分もありますが、通常の教育方法に比べて劣っている部分もあるのだとかで、試行錯誤が続いているそうです。しかし、生徒達には好評のようです。実践に即しているので面白いし、受身ではない教育が受けられるのだそうですしね。
 実際に目にしてみると、教育方法には色々あるんだなあと考えさせらた体験でした。(写真は1枚目が校舎、2枚目が給食風景、3枚目がハーベスターのシミュレーター、4枚目がフォワーダーのシミュレーターです。プレステじゃありませんよ。)
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時間割/Schema

 スウェーデン語で時間割のことをシェーマ(schema)と呼ぶのですが、シェレフテオの教育委員会の職員の方に基礎学校7年生(日本の中学1年)の時間割を見せてもらいました。外国の学校の時間割を見る機会はあまりないので、かなり興味深いです。時間割からもスウェーデン的なものが見えてきます。
 ともかく、下の画像をご覧ください。ぱっと見て日本と違うなあと思うのは、1時限の長さがまちまちなこと。教科担当の先生が相談して時間割を決めるのだそうですが、1時限の長さも教科、曜日によって違ってもいいのだそうです。したがって、給食の時間もまちまちなのですよね。給食は前にも書きましたが、教室で食べるのではなく、カフェテリア形式の食堂があってそこに行って各々に食べるのだそうです。
 他にも日本と違うなあと思うのは中学1年でも第二外国語があること。中学生といえども、日常会話程度の英語は使いこなすスウェーデン人ですので、中学生で第二外国語を習い始めるのも不思議ではないですよね。あとは、家庭科も面白いです。その日によってやることが違うらしいのですが、料理はかなり時間数も多いようです。なので、中学を卒業する頃には、男女問わずだいたいの料理はできるようになるとのこと。一般家庭をお邪魔しても、男性も台所に立って手際よく料理をする光景を普通に見かけますが、この辺にヒントがあるのかもしれないですね。木工・金工、裁縫などは選択制のようですが、男子生徒は木工・金工を、女子生徒は裁縫(編み物)を選択する傾向があるそうです。あとは社会科ですが、この科目には地理や現代社会などコミューンや国の役割を学ぶほか、宗教という内容もあるのだそうです。宗教といってもキリスト教などの特定の宗教を学ぶのではなく、イスラム教、仏教やヒンズー教など世界的に多くの信者がいる宗教について広く学ぶのだとか。日本でいう倫理に近いものでしょうかね。でも宗教という内容があるのは面白いですね。
 色々話を聞く限りでは、授業時間数などは学校庁(日本でいう文部科学省)の決めた基準があるそうですが、実際の授業内容などは担当教員の裁量が日本に比べて大きい気がしますね。先生によって科目の呼び名が多少違うこともあるのだとか。かなり自由度が高そうです。その辺はある意味リスクもあるのでしょうけど。
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住宅 or 施設?/Housing or Facility?

 福祉の話をまた少し。先日、シェレフテオの福祉施設を見せてもらう機会がありました。施設という呼び方が適切かどうがわからないのですけど・・・。というのも、スウェーデンの福祉施設を見て感じるのが、日本とは少し思想が違うなあと思うのです。日本でいう指定介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)や介護老人保健施設などの「介護保険施設」と呼ばれる施設は、スウェーデンのカテゴリーでいうと「Särsilt boende(特別住宅)」という呼ばれ方をするのです。その中には、要介護度が高い人が入居する所やグループホームみたいな所も含まれるのですが、「社会サービス法」の下では日本のように細かいカテゴリーに分けた呼び名は存在せず、すべて「特別住宅」と呼ばれているようです。ただし、現場や一般の人は「äldre boende(高齢者住宅)」と呼んでいるようですが。ちなみに、シェレフテオ市内に特別住宅は950戸(「室」でも「床」でもない「戸」です)があります(→リンク)。これでも不足気味で増設中なんだとか。
 中に入ってみて思うのが、これらの施設の中で暮らす高齢者の要介護度がまちまちだということ。日本の特養に入る位の要介護度の人もいるし、あまり重度でない人もいるし、本当にまちまちのような気がします。施設内の部屋は当然バリアフリー仕様になっていますが、間取りは1DK~3DKくらいの普通のアパートと同様でそこに単身高齢者や高齢者夫婦が住んでいて、「施設」と呼ぶよりは「住宅」と呼ぶのがふさわしいのです。「施設」と「住宅」の違いは、名前だけの差ではなく、高齢者福祉に対する思想の差なのかもしれないです。日本の特養は僕の個人的なイメージの中では、ちょっと「病室」に近いイメージがあるのですが、スウェーデンでは普通の住宅と同じ感じで、かなり重度な人もそういう中で暮らしています。
 以前にサービスハウスについて書きましたが(→リンク)、実はこれも特別住宅の1種で、要介護認定がないと入居できない施設なんだそうです。しかし、サービスハウスという呼び名自体は現在は正式にはないのだそうで(かつての呼び名)、便宜上そう呼んでいるだけのようなことを聞きました。特別住宅はどこも似たようなもので、介護スタッフが建物内に24時間常駐しています。看護師がいる看護ステーションも完備しています。それから共同の食堂、フットボードと呼ばれる足のケアをする設備があったりします。このようにスウェーデンの高齢者施設は「住居」+「介護・看護etc.」という組み合わせの、あくまで「特別な形の住居」であって「施設」と呼ぶのにはばかられるものなのですね。
 それと、要介護認定がない55歳以上の高齢者用の住居もあって、こちらは「Senior boende(高齢者住宅)」と呼ばれています。「特別住宅」も「高齢者住宅」も、シェレフテオでは公益住宅公社(Skebo→リンク)が建設・管理していて民間の施設は存在しないのですが、スウェーデンで高齢者用住宅のハード整備のレベルが高いのは、この公益住宅公社の役割も非常に大きいのかもしれないですね。(下の写真は、1枚目が特別住宅の外観、2枚目が足のケアをするフットボード、3枚目は入居者の食事風景です。この施設は重度の方も何人も見受けられました。)
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家事代行サービス/House keeping service

 先日、福祉関係の人と話をしているときに面白い話を聞いたのですけど、スウェーデンでも家事代行サービスの業者があって、それらのサービスを購入した経費の半分(たぶん)は税金の控除がうけられるのだとか。昨年の7月からそういう税の控除制度が施行されたのだそうです。これには賛否両論あるらしいのですが、国の政府が鳴り物入りで導入に踏み切ったそうです。この業界にとっては利用促進になるし、かなりの追い風ですね。
 スウェーデンは基本的に共働き家庭が多いですからね~。そういう需要も多いのでしょう。サービス内容は子供の保育園への送り迎えとか、掃除、食事の準備、庭の手入れだとか、買い物代行サービスとか色々あるらしいのですけど、税の控除が受けられるサービス内容は限られているみたいですけどね。日本でも家事代行サービスって都市部を中心に普及しつつあると聞いたことがありますけど、共働き家庭が増えるとこういうサービスも普及するのですかね~。そう考えると、この先日本でも有望な分野ですね。
 実は民間業者以外にも、コミューンの関係で面白いサービスがあるのです。例えば、雪かき。公道は基本的に国やコミューンが公費で除雪をしているのですけど、私道や公道から自宅の入口など、私有地の中も有料で市の除雪部隊(契約業者かもしれないですけど)が除雪をやってくれるのだそうです。高齢者世帯にとっては除雪は重労働だけに便利なのじゃないでしょうか。
 もう1つ、コミューンの福祉部門にSolkraftという組織があるのですけど、ここでは失業中の人や、病気などで職を離れていた人がリハビリを兼ねて芝刈などの家事代行サービスのような仕事もやっているのです。芝刈も夏の重労働ですからね。こちらも高齢者世帯向けだそうですが。ここでの雇用には、日本でいうハローワークみたいな組織(厚生労働省のような)から補助金が出ているのだとか。雇用を積極的に作るというこの手のやり方は、非常にスウェーデン的でもあるのです。実際に高齢者にとっても便利だし、雇用促進対策にもなるし、社会的に意義があるのかもしれないですね。核家族化、高齢化が進むとこういう分野はやっぱり有望かもしれませんね。日本だとコミュニティビジネスやシルバー人材センターなどが受け持つ分野なのでしょうかね。ん~、いいヒントかもしれない・・・。

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女性議員/Female politicians

 スウェーデンと聞くと女性の社会進出や政治参加率が高いことで有名ですが、たとえば市議会でも女性議員の割合が高いです。正確な数字はちょっとわからないのですが、下の市議会の風景の写真を見ていただけると、半数までとはいかないまでも遠くない人数の女性議員の方がいるのがご覧いただけると思います。ちなみに、シェレフテオでは議長も女性ですね。日本の状況と比べると隔世の感がありますね。
 もちろん、その理由はたくさんあると思うのですが、女性の政治参加意欲とか、ジェンダー意識とか、選挙システムも影響しているでしょう。ずっと前に書いたのですが(→リンク)、スウェーデンでは地方議会も比例代表制。地方レベルでも政党政治なのです。候補者個人にお金がかからない選挙システムなのでしょう。市議会議員選挙の投票用紙を見てみると、面白いことが。下の写真は社会民主党の投票用紙なのですが、候補者を見ていくと、上から名簿順に男性・女性・男性・女性・男性・女性・・・・・ときれいに並んでいるではありませんか。比例代表制度ですと、基本的には上から順位に当選が決まるわけですから、このような名簿順である限り自然と男女比が近くなるわけです。そうなのです、やはりスウェーデンの議会で女性議員が多いのは、この名簿順が大きな役割を占めているのかなあと思いました。法律では特に規定はないようですが、政党ごとの判断で、候補者の男女比を一定にしている政党も多いようです。
 日本の選挙制度だと、男女共同参画意識が高まってきても、女性議員の比率が高くなるのは容易ではないのかなあと感じますね。スウェーデンでも女性環境が整ってきたのも、女性議員が増えてからだそうですからね。なんといっても社会の仕組みを変えていくのは議会などで政治過程を通じてやるのが一番ですからねえ。(この投票用紙には、名前と職業と住んでいる地区が書かれているのですが、学生や年金者、警察官、看護師、介護士、保育士など職業もバラエティーに富んでいるのがわかります。スウェーデンでは公務員でも一定のポストを除けば、議員と兼職ができますので。)
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ノルダノ改装/Nordanå renewal

 シェレフテオにあるノルダノ(→リンク)地区は、この街の文化地区の機能を持っています。この近辺にあるのはベステルボッテンシアター、シェレフテオ博物館、手芸教室、レストラン、古い建物群、広場、野外ステージなどなど。その中のシェレフテオ博物館の一部がこのたび改装され、リニューアルオープンしました。そして14日にはセレモニーが行われ、19日の木曜日までは色々なオープニングイベントが行われています。そこで、15日の土曜日にさっそく偵察に出かけてみました。
 博物館の建物は昔学校だったものを使っているのですが、今までの入り口は建物の中心にある場所でした。今回改装されて作られた新しい入り口は、博物館に向かって右側のところです。その名も「文化への新たな入り口」というのがキャッチコピーのようです。実際に新しい入り口から中に入ってみると、ロビーは明るくモダンになっていて、1階にはカフェとミュージアムショップができていました。カフェにはステージもあって、この日は音楽学校の生徒によるジャズコンサートが開かれていたようです。絵画などの美術品展示スペース、視聴覚室、子供向けの芸術・工作講座スペース、420人収容のノルダノシアターなど、ものすごく豪華というのではありませんが、古い建物内を改装したとは思えない機能的な施設になっていました。常時何らかの展示が行われていると思うので、ふらっと立ち寄って覗いてみるのもいいかもしれませんね。カフェも雰囲気良さそうですよ。
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サイン(2)/Autograph vol.2

 昨日のお昼休み、職場の近くのレストランで食事していたときのこと。この店の「ヤンソン氏の誘惑」はちょっとしょっぱいなあと思いながら無心にパクついていると、すぐ近くのテーブルに座っていた車椅子の女性とそのご家族と思われる方2人が僕のテーブルに近づいてきた。そして、僕のほうを見て、メモ帳を差し出しながら、スウェーデン語で「Kan du skriva din autograf?(サインしてください)」と尋ねてきた。連帯保証人のサインでもなければお安いご用だよとばかりに、彼女の名前を聞いてカタカナで書いてあげて、その下に漢字で自分の名前を・・・。見たこともない文字を見て驚いたのか、「なんて読むの?」と。じゃ、アルファベットでも書いとくねと、その下に・・・。
 そしてメモ帳を返すと、その車椅子の女性が僕の手を力強く握り締め、なにやら真剣に話しかけてくる。彼女はおそらくダウン症のような障がいをもっているようで、正直なところ僕には聞き取れないスウェーデン語で話してくるのだけれど、脇にいた家族の方が、「Puss」だと訳してくれた。ああ、キスねと。僕の手の甲に熱烈なPussを。こんな簡単なことでそれほど喜んでもらえるなんて、なんか申し訳ないようですよ・・・。
 僕も発音の悪いスウェーデン語で「僕もシェレフテオに住んでいるんだよ」と車椅子の彼女に伝えると、どうにか通じたようで安心したような笑顔を見せた。「Tack!」と言って手を振って僕のテーブルを去っていく彼女。めったにあることじゃないだろうが、こんなふれあいも悪くない。今度はもっと格好良く書けるようにサインもスウェーデン語も練習しておくからね。

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シェレフテオの音楽(3)/Music in Skellefteå vol.3

 シェレフテオの音楽、特にポップミュージックのことをシェレフテポップと呼んでいたバンドもあったそうですが、シェレフテポップの仕掛け人の一人であるヨアキムさんという方にお会いする機会がありました。彼は、何度か名前が出てきたシェレフテオにあるレコード会社A West Side Fabrication(→リンク)の社長兼プロデューサーである方です。また、90年代にはスウェーデンのグラミー賞をシェレフテオで初めて受賞した方でもあります。しかも、彼は現役のシェレフテオ市議会議員でもあるのだそうです。60人以上も議員の方がいるので、失礼ながら存じ上げていませんでした。
 ほんの5分ほど立ち話をしただけなんですが、思ったよりも若く(40歳前後でしょうか)、とても気さくな方でした。とりとめもない話をして分かれたのですが、「今度議会で会おう」などど声をかけてもらっちゃいました。はい、またお会いしたいです。今度話をする機会があったら、シェレフテポップの話も詳しく聞きたいですね~。別れ際に写真も撮らせていただいちゃいました。やっぱり、ここでもミーハーになってしまいました(笑)。
(1枚目はヨアキムさん、2、3枚目はA West Side Fabricationの事務所)
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国内最長木橋/Swedish longest timber bridge

 またまた木橋ネタで恐縮です。スウェーデンに来てから、何かと木橋に縁がありまして・・・。
 先日、仕事でウメオを訪れたときのこと、たまたまスウェーデン国内最長の木橋に出会いました。カタログなどでは何度も見たことがあったこの橋なのですが、実際に見た感想は・・・ん~どうだろう。たしかに長さは長いのですが、塗装も意外と地味な色で、車が通行できない歩道橋なのであまり迫力が感じられないのですよね。シェレフテオにあるレヨンストルームス橋(→リンク)(長さでは国内第2位、自動車がと通行できる木橋では最長、国内最古の木橋)の方が、景色にマッチした美しさももちろんですが、歴史的な価値も1枚も2枚も上ですね。地元だからひいき目に見るわけではないですが・・・。
 ただし、このウメオの橋、橋脚もよく見ると木なのですよ。鉄道をまたいでいるので、線路の両脇だけはコンクリート製の橋脚なのですけど、それ以外はコーンウッドと呼ばれる集成材を多角形につなぎ合わせたもの(→リンク)。このコーンウッドは、ヨーロッパでは携帯電話のアンテナ塔や電柱にも使われているものなんです。リンクをご覧いただくとわかるように、中心部は空洞です。携帯電話のアンテナ塔も木造で作れるってのはおもしろいんですよね~。木の製品も結構ハイテクなんですよ。
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挙式/Wedding

 スウェーデンのカップルはサムボという事実婚の割合が高いのは前にも紹介したのですが、当然、法律上の婚姻という形式もあります。スウェーデンの婚姻法では、挙式には宗教婚と市民婚との2種類があります(→スウェーデン婚姻法リンク)。スウェーデンにはもちろん信教の自由がありますのでキリスト教やそれ以外の宗教団体の教会などで式を挙げるのはもちろんできるのですが、市民婚という形式も興味深いです。これは日本での「人前式」と似たようなものでしょう。だいたいどこの市庁舎にも「挙式の間」みたいのがあって、ここで新郎新婦と親族などの立会の下で式を挙げることができるのです。
 もちろんシェレフテオの市庁舎にも結婚式を挙げる部屋が用意されています。僕は1度だけ挙式を待つ親族がいる場所に居合わせたことがあるのですが、式自体は未だに見たことはありませんけど。挙式のためにこの部屋を借りるのは無料なのだとか。そういえば、前にストックホルム市庁舎に行ったときも、小さいながらも歴史を感じさせる挙式の部屋がありました。ストックホルム市庁舎での挙式はかなり予約で一杯だとガイドの人が話していましたね。挙式は短時間で終わるそうなので、一日に何十組もやるのだと言っていました。教会で挙式するのもいいのでしょうが、市役所でやるのも懐にもやさしくいいかもしれませんね。
(1枚目がシェレフテオ市庁舎、2枚目はストックホルム市庁舎の挙式の間です。)
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新木橋/New timber bridge

 シェレフテオ市内のÄlvsbacka地区で進められている木造集合住宅の話も前に紹介したのですが(→リンク)、これと一緒に造られる木橋の概要がシェレフテオ市のHPに載っていました。この橋は全長135メートル、幅員4メートルのつり橋で、歩行者と自転車用の橋となっています。ここで完成イメージ図断面図が見られます。車が通れないとはいえ、かなり立派な橋です。今年の秋くらいから着工し、来年の夏には開通するようです。この図面を見る限り、橋脚、欄干、ワイヤーなどを除くほとんどの部分は木で作られるようですね。コンクリートで作っても木で作っても、費用はほとんど同じか、木の方が若干安く建設できるというのです。
 この橋はシェレフテオにあるMartinsons träbroar(→リンク)という会社が請け負っているようです。この会社は年間に50本以上の木橋を手がけるという、木橋専門会社なのですが、以前に工場内を見学させてもらったことがあります。工場内でかなりの部品を組み立ててしまって、現場では設置が中心というプレハブ化された製品です。その規模にいつもびっくりさせられます。橋が工場の中で組み立てられて、トレーラーで現場に運ばれていくなんて・・・、日本ではなかなか考えられないです。こちらに来てから色々な木橋を見たりして、その度に木の良さを再認識させられるのですけどね。
(↓かなり前に撮った写真ですので、今回の木橋とは別物です)
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バイオガス・バス/Bio-gas bus

 シェレフテオ市に昨年完成した生ゴミからバイオガスを製造する施設のことは紹介しましたが(→リンク)、このバイオガスを使って走るバスを何台か見かけるようになりました。スウェーデンの他の街ではバイオガスで走るバスはかなり普及していますが、シェレフテオではこれから本格的に普及させる計画です。スウェーデンの他のバイオガス施設は、下水処理場の汚泥を原料にしたものが多いのですが、シェレフテオの施設の特徴は家庭からの「生ゴミ」が原料というところがポイントです。下水処理場の汚泥の場合には市民もあまり意識しないと思いますが、生ゴミとなると毎日の生活で分別をするなど意識せざるをえないという効果もあるでしょう。
 バスの後ろには、「このバスは環境意識の高いシェレフテオ市民によって動いています」と書かれています。バイオガス施設に運ばれるようにするためには、生ゴミは専用の袋に入れて出さなければなりません。その辺りの啓発と宣伝も含めて、大きく書かれているのでしょう。その下には「環境主義者の皆さんありがとう!」と書かれているのですが、スウェーデン語で「環境」のことを「miljö」というのですが、「百万長者」を意味する「miljonärer」とかけて、「環境の気持ちを持った人々」のような造語にしているのかなあと思います。違ってるかな?!
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ポスクムスト/Påskmust

 来週にはイースター(→リンク)の休暇が近づいてきました。ちょうどタイミング的には、日本の春のお彼岸と同じなのですね。僕の職場では、20日の午後から24日までは誰も出勤しないと言っていました。日が伸びて明るくなったので、山の方へ出かけて、家族や親戚たちとスキーを楽しんだりする人が多いのだそうです。
 また、スーパーに行くと、イースターのときに飾ったりする卵の形をしたチョコレートやら、鶏やヒヨコのグッズなども見かけるようになりました。もう1つ、ポスクムストというのを発見しました。これはクリスマスの頃に紹介したユールムスト(→リンク)のイースター版です。イースターのことをスウェーデン語でポスクと言います。イースターのムストというわけですね。意外にあの味は癖になるので、早速買って試してみました。ん~、味はユールムストと全く同じでした。ラベルが違うだけでしたね。ま、季節モノですから、気持ちだけでもポスク気分になれますね~。
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自然保護協会/Naturskyddsföreningen

 スウェーデンの自然保護協会(Naturskyddsföreningen→リンク)のパトリックさんという方に、シェレフテオの「天然林」を見せてもらう機会がありました。僕の中でのスウェーデンの森林のイメージといえば、整然と植林されたアカマツやトウヒの「人工林」というイメージでした。今回見せてもらったのは、樹種も樹齢も入り混じった天然林。よく考えたら、まじまじと天然林というのを見たことがなかった気がしますね。
 人工林と天然林とでは、生物多様性が格段に違うのだと彼は言います。樹皮の中には冬の間、虫や微生物が住んでいて、それを餌にしようとキツツキが来たりといった生態系があるのだそうです。また、天然林の中には必ず倒木があり、その周りは微生物などの宝庫なのだとも彼は言います。天然林にしか見られない生物として、木の枝に垂れ下がっている藻類があるのだと指差して見せてくれました。彼らの任務として、貴重な天然林は保護地区に登録してもらい、伐採から守っているようです。
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 感心したのは彼の木を見る目。樹齢もすぐに判断してしまいます。「あの木の樹齢は何年くらいだと思う?」と彼に尋ねられて、「100年位かな」と答えると、「200年以上だな」と。僕らが想像するより、北スウェーデンの樹木の成長は遅いので、予想より倍くらいの樹齢があるのですよね。一番びっくりしたのは、天然林の中に生えている高さ2メートル程の小さな木が樹齢40年だというのです(下の写真の左から2枚目)。天然林の中では、他の大きな木に栄養や日光などの吸収で負けてしまうので、最初のうちは成長が極度に遅いのだそうです。まわりの大きな木が枯れた後になってから、急激に成長が始まるのだとか。天然林と人工林では、木の成長の過程も大分違うようです。樹齢250年以上という木も見せてもらいましたが、枝の形にかなり特徴があります。古いアカマツになると、枝がクネクネとした形で非常に特徴的です。
 スウェーデンの森林を見たことがある方はお気づきかと思うのですが、伐採後の森林にも所々に伐採されずに残された立木あるのです。これは皆伐の場合でも、生態系保護の観点から最低5%の樹木を残さなければいけないという規則があるのだそうです。しかし、実際のところ、20%はこの規定を守らない違法な伐採が行われているのだそうです。森林所有者が伐採を行う場合に、どの木を残したら良いかなど、自然保護協会がアドバイスすることもあるそうです。木材産業が重要な産業であるスウェーデンですが、80年代ころからは過度な伐採が行われていると彼は危惧しています。スウェーデンの森林産業の影の部分を教えてもらった気がしましたね。
 そんな彼の自宅にもお邪魔したのですが、その集落には彼の家があるだけ。家の裏側は森になっていて、希少生物を繁殖させたりだとか、色々な実験もやっているのだそうです。
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民営化/Privatization

 以前にも書いたことがあるのですが、スウェーデンでも福祉部門の民営化が1990年代くらいから徐々に進みつつあるようです。スウェーデンでも要介護認定部門とサービス部門は明らかに組織が分かれています。要介護認定部門は市に残しておくのが当然でしょうが、サービス部門についてはやり方によっては民営化も十分に可能です。現実に、スウェーデン南部では高齢者施設の管理運営、在宅介護サービスも民営化が進みつつあります。しかしながら、その進み具合はそれほど早いわけではありません。特に、北部スウェーデンにおいては、福祉部門の民営化はほとんどと言ってよいほど進んでいないのが現状です。
 例えばホームヘルプサービスの民営化の度合いを、ストックホルムから北の方へ順に追ってみると非常に興味深いことがわかります。(→地図

・ストックホルム (37.8%)
・ウプサラ     (27.3%)
・イェーブレ    (20.7%)
・スンズバル    (0.0%)
・ウーンシュルスビーク(0.0%)
・ウメオ             (22.8%)
・シェレフテオ   (0.0%)
・ピティオ      (0.0%)
・ルレオ            (0.0%)
・キルナ           (0.0%)

 ウメオは例外なのですが、それ以外では北に行くほど民営化が進んでないのが現実なのですね。やはり、北に行くほど社民党などの左派が強い傾向と一致しているのでしょう。これだけ地域性に差が出るというのも面白いです。福祉政策は市に全責任があるので、やり方も市が決められるという分権の度合いが日本とは違うところでしょう。
 シェレフテオの福祉担当の人と話をした限りでは、福祉の民営化には慎重な考え方の人が多いとか。民営化されることによって、サービスの質が落ちるのではないかと懸念するする人が多いようです。それともう1つ、市の福祉部門というのは何千人という雇用元なので、民営化されることによって福祉部門で働く人の身分が不安定になるという懸念もあるのでしょう。民営化一辺倒の日本とは対照的な気がしますね。

・2006年選挙後のコミューンごとの体制図が下の冊子の33ページに載ってます。もちろん赤く塗られているのが、左派勢力、青が右派勢力が優勢な地域です。
http://brs.skl.se/brsbibl/kata_documents/doc39023_1.pdf

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要介護認定/Care need certification

 今日はシェレフテオ市の福祉部門の要介護認定担当の方と話す機会がありました。介護認定までの手続きとか、介護サービスの種類などを聞くことができたのですが、体系は日本と本当に似ていると改めて感じます。認定手続きとか安全アラームと呼ばれる緊急通報電話、移送サービスとかデイサービス、ショートステイなどの体系も、ほとんど日本と同じと考えてよいでしょう。
 例えば、介護認定の手続きは、本人や家族からの申請があると調査員が自宅を訪問し、介護が必要な度合いを判定に行きます。その後、調査結果を介護認定用のコンピューターシステムに入力し、要介護度を判定して決定され、文書により本人に通知されるのですが、その決定に不服があれば不服申し立てができます。日本とほとんど流れは同じですよね。というか日本の仕組みがヨーロッパを真似ているからなのでしょう。スウェーデンに限らず、ヨーロッパではほとんど同様の手続きなのだそうです。
 その後は市内の各地区にあるホームヘルパーステーションみたいの(日本でいう地域包括支援センター)があって、ここにいるホームヘルプサービス主任(日本でいうケアマネージャー)がケアプランを作成するのだそうです。ホームヘルパーが行うサービスというのは掃除や入浴補助など、同じようなものです。日本ではあるのかどうかわかりませんが、ヘルパーが朝晩高齢者に電話して、一人暮らし高齢者の安全を見守るサービスもあるのだとか。電話で話すことによって安全の確認をするだけでなく、孤独な高齢者には精神的にも安心感を生むあるのだそうです。
 安全アラーム(日本でいう高齢者緊急通報システム)は、シェレフテオ市内で1,600人の高齢者が利用しているとのこと。この数は日本での割合より多いでしょうか。腕時計タイプ、ペンダントタイプ、インターホンタイプがあり、技術的には固定電話の回線を利用しているのだとのこと。安全アラームの導入には市の補助がありますが、月々の固定利用料は利用者負担だとのこと。これも日本と似たようなものですね。
 ただし、日本での介護予防への転換の動き、これはスウェーデンより日本の方が進んでいるのかあという気がします。まだ詳しく見たわけではないですが、介護予防に重点を置いた活動というのは、話を聞く限り日本の方が多いかもしれません。
 そうそう、高齢者介護サービスの枠組みの中で一番違うのは財源なのでしょうね。100%税を財源とするか、日本のように介護保険料と税の組み合わせの財源にするか。それと民営化の度合い、これもかなり温度差があります。次は、民営化の度合いについて書いてみます。
 

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グッシェーン/Godkänt!

 グッシェーン(合格!)という響き、スウェーデン語の中で最もありがたい言葉じゃないかと個人的には思っているのですが、その響きをついに聞くことができました。先日、SFI(移民のためのスウェーデン語教育)の卒業試験ともいえるNationell sfi-provを受けたのですが、会話の試験も無事に通過し、合格することができました。これに合格することを1つの目標としていたので、ほっと一息です。とりあえず日本人の意地は見せられましたよ~。最終合格者は13人。筆記試験を通過したのが18人でしたから、筆記を通れば最終合格する確率は高いのですね。合格した生徒の出身国を見ると、半分以上はドイツやイギリス、ポーランドなどのヨーロッパ出身の人たちばかり。しかも彼らは、半年ほどしか学校に行っていないのに合格してしまうとは、ベースが違い過ぎますよね。通常の半分くらいの期間で合格レベルまで達してしまいます。英語も不自由なく使いこなす人たちですから、うらやましい限りです。
 会話試験の内容はというと、2種類の問題が出されました。1つめは、生徒2人であるテーマについて話し合うというもの。2つのテーマが出され、そのうちの1つを選択できるのですが、僕らが選んだのは「日常生活の中でどんなことがストレスの元になっているか」というもの。僕のパートナーだったのはドイツ人男性だったのですが、仕事の時間が不規則だとか、職場環境のことだとか、ありきたりの内容だったのですが、2人の生徒の会話を脇で試験官の先生2人がじっと聞いていました。10分くらい話した後、次は生徒1人と試験官2人での会話のテストでした。設問は、就職面接の想定で、趣味だとか余暇をどのように過ごしているかを聞くというもの。「fritid(自由時間)」というのは、スウェーデン人にとっては非常に重要なテーマなので、授業の中でもこのことについて勉強したことがあります。これも10分くらいだったでしょうか。そんな内容の試験でした。
 合格した生徒は、D-betygという証明をもらえ、職業紹介所に行って就職活動を始めたり、基礎コースと呼ばれるスウェーデン語コースに進んだりするのですが、僕にとっては今のところは使い道がないので、額にでも入れてしまっておこうかなと思ってます。最後に教室を去るときには、顔見知りのクラスメートと別れるのがちょっと寂しかったですね。しかし、彼らにとってはここが本格的なスウェーデン生活のスタート地点でもあるのです。がんばって欲しいなあと願いつつ、Lycka till!!(グッドラック)と声を掛け合って彼らと別れました。
 でも、このSFIという教育課程、スウェーデンの移民政策にとって重要なものなのだろうなあと思います。というのも、この内容は単にスウェーデン語の学習ということだけでなく、社会生活オリエンテーションという意味合いが強いのです。病院や保育所、職業紹介所の職員の人が来て、それらの施設の利用方法を教えてくれたり、教科書にも行政の仕組みとかスウェーデン的価値観のようなエッセンスが散りばめられていて、この国で生活していく術が自然と身に付くようになっているのです。移民達にこれを無料で提供して、早く社会の労働力になるように教育していくというのもスウェーデン流なのでしょうかね。
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トラスマッタ/Trasmatta

 スウェーデンではどの家庭にも1枚くらいはキッチンやリビングにラグマットが敷いてあるのですが、その伝統的なトラスマッタ(→ウィキ)(複数形でトラスマットル=Trasmattor)などのスウェーデン織りをやっている教室を見る機会がありました。
 訪れたのはシェレフテオの郊外の小さな集落にある建物。ここは昔の村役場だった建物だったとかで、現在は織物教室のアトリエとして使われているようです。夜19時近くなると、ご近所の奥様方が集まってきてマットなどの織物をしていました。現在のメンバーは17人。トラスマッタは日本でいう「裂き織り」のやりかたで、ざっくりとしたマットを織っていきます。トラスとは「裂いた布」の意味だそうで、トラスマッタを直訳すれば「裂いた布のマット」ということなのでしょう。そのまんまですね。驚くのは日本で見るのと同じような織機を使っていること。この織物を織る光景は、日本で見たことのある光景そのものです。やはり、この織機も中国から数百年前に伝わってきたようですね。なので、日本の織機とそっくりなのは当然のことなのでしょう。
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 この「裂き織り」は、スウェーデンが貧しかった19世紀頃から、古着などを1~2センチ幅に裂いて織物の横糸として使ったそうで、人々の生活の知恵なのでしょう。割いた布をよく見ると、デニムだったり、シーツなどの古布を裂いたものだったりします。冬の間、長く暗い夜を使って女性達が織物をしていそうで、スウェーデンでもこのような手芸が盛んなのだそうです。
 マット以外にも、綿や麻、ウールの横糸を使ってタペストリーやショールのようなものを織っていました。織物はスウェーデンの南部の方で特に盛んなようですが、日本同様、地域独特の柄もあるそうです。南部柄とか、ダーラナ柄とか北部柄といった地域性があるようです。秩父にも秩父銘仙があることを宣伝してきましたよ。現物を見せたりすれば、彼女達もきっと興味を持つと思います。オペラ「ミカド」のエピソードにもあるように、秩父の絹織物は19世紀には西ヨーロッパにも輸出されていたらしいですからね(→ウィキ)。それにしてもこの中にいると、なんか日本にいるような錯覚を覚えてしまうのが不思議ですね。
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乗馬クラブ/Ridklubb

 お馬好きの皆様お待たせしました。シェレフテオのお馬事情です。馬は馬でも乗馬の方です。シェレフテオの郊外に乗馬クラブ(RIdklubb)があります(→リンク)。ここはスウェーデンでも屈指の規模の乗馬クラブというだけあって、70頭弱の馬がいて、乗馬連盟により管理・運営がされています。シェレフテオでは乗馬が盛んだとは聞いていましたが、この乗馬クラブだけで週に60レッスン、のべ800人の利用者があると聞いたときには驚きました。お邪魔したときには、ちょうど高校生らしき生徒のレッスンが行われていました。レッスンを受けているのは女生徒ばかりで、なぜか男子生徒は見かけませんでした。女子に人気があるのでしょうかね。高校の授業では通常の体育の授業とは別に、選択制で乗馬やアイスホッケー、インネバンディなどの科目が選択できるのだそうです。どうもこのレッスンは、その選択授業だったようです。
 この乗馬クラブ、子供向けやハンデキャップのある方向けの練習場の拡張計画があるようです。実はEUからの農林業関係の補助金があるらしく、その補助金を申請する予定なんだとか。スウェーデンの農林業従事者はEUの他の加盟国に比べると低いため、基金を創設してスウェーデン国内の農林業の振興を図っているのだそうです。スウェーデンはフランスなどの農業国に比べるとまだ農林業の振興が十分ではないとEU内では考えられているようです。EUも食料自給率の向上のための戦略として、各種の補助メニュー考えているようですね。
 色々な補助メニューがあるのですが、例えば、農家は耕作面積に応じて補助金が受け取れるし、林業家も植林面積に応じて補助金が受け取れるのだそうです。なので、耕作面積を拡大させるというインセンティブが働くのだとか。この乗馬クラブの拡張事業なども、農村活性化の補助メニューに該当するのだそうです。しかも補助率は、EU、国庫補助、市補助を合わせて100%なのだとか。結構な補助率ですよね~。それだけ農林業振興に本気だということなのでしょう。
 それはともかく、乗馬クラブの練習風景の写真をどうぞ。
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シェレフテオの音楽(2)/Music in Skellefteå vol.2

 そろそろ帰国の準備を始めようと、本棚の整理などを始めてみた。自分の悪い癖なのだが、どんな本だったかとページをパラパラとめくっているうちに読みふけってしまい、片付けが進まない場合が多い。やはり今日もそうだった。
 というのも、夏にシェレフテオミュージアムに行ったときに、入場料と引き換えに無料でもらった本「Hela Hjartat Mitt(心の真ん中)」~シェレフテオのポップの歴史~という本を読み始めてしまったのだ。これをもらったときは、全部スウェーデン語で書かれているため解読不能で即本棚行きだったのだが、今になって読み返してみるとけっこう面白い。
 シェレフフテオで音楽が盛んなことは以前にも書いたし(→リンク)、音楽学校という組織についても書いたのだが(→リンク)、この本には1965年からのシェレフテオのポップの歴史が紹介してあった。Wannadiesなどのシェレフテオ出身のバンドの話、夏に行われるトレーストックフェスティバルという野外コンサートの話、A West Side Fabrication(→リンク)という地元のレコード会社の創業者の話など、色々なエピソードが紹介してある。その中でも印象に残った話が1つあった。1960年代に当時のコミューンの文化部長がここを音楽の盛んな街にしようと音楽学校を創設して、音楽教師を雇い、楽器も無料で貸し出すなどの環境を整えて、クラシック音楽は順調に浸透していった。しかし、ポップバンドで活動する若者達にとっては、練習環境も十分ではなく、ガレージや地下室を練習場所にしていて、「地下室バンド」と呼ばれていたそうだ。それを見かねた地元紙ノラ・ヴェステルボッテン紙や音楽連盟がコミューンに働きかけ、行政としても「地下室バンド・プロジェクト」と名付けた彼らへの支援策を実施することになったという。例えば、ノルダノ地区にあった学校(現・シェレフテオ博物館)の空き部屋の壁に卵ケースを防音材として貼り付け、練習スタジオとして無料で貸し出したりしたのだという。彼らはそのような支援の下で自信を付け、活動を活発にしていったのだそうだ。
 他にも、A West Side Fabricationが地元の音楽振興に果たした業績についても触れてあった。小さなレコード会社だが、地元のミュージシャンを売り出すのに貢献し、グラミー賞も受賞したことがある。ノラ・ヴェステルボッテン紙も地元バンドの演奏機会を増やそうと、ボップフェスティバルを企画したりと音楽振興に貢献している。音楽連盟や行政側もいうまでもなく、色々な音楽イベントを支援して重要な役割を果たしている。ふ~ん、色々な組織が噛み合っていかないと、事は進まないんだなぁと感心・・・。
 それにしても、片付けの方はちっとも進まなかった一日だった。

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氷の彫刻/Ice sculpture

 シェレフテオ市庁舎前のStadsparken(市立公園)に氷の彫刻がお目見えしました。Solviks folkhögskola(→リンク)という学校(芸術科)とシェレフテオ市の共催で、約10作品ほどが展示されています。学生たちがオープン直前まで、最後の仕上げを真剣に行っていました。夜はライトアップされて、さらに美しいのだと言っていました。今度、夜にでも見物に行ってみようか。
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