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冬のアリエプローグ(3)/Arjeplog in winter vol.3

 アイスフィッシングを楽しんだすぐ近くでも、湖の氷上サーキットで雪煙を上げながらドリフトして走る車の音が聞こえていた。以前にも少し書いたが(→リンク)、自動車業界ではアリエプローグはよく知られた地名である。世界中の自動車メーカーが極寒でのテストをしているのだが、冬のアリエプローグは公道でさえも独特な世界である。アリエプローグで行われる自動車のテストには2種類あるのだという。1つは氷上のテストコースで行われるABSや4輪駆動、ESP(横滑り防止機構)などのテスト、もう1つは公道で行われる極寒下での耐久性テスト。
 テストコースの中も見せてもらったが、凍った湖のいたるところに円形やS字形のテストコースが整備されている。ほかにも、右半分がアイスバーンで左半分が舗装路の登坂路や、滑走路のように直線が1キロ以上続くコース、-45度まで冷やすことができる車を入れる冷蔵庫などを使って、過酷な条件下でも車が安全に問題なく動くようなテストが行われているのだという。
 公道を使った耐久性テストも面白い。公道を走っていると、見たこともない車や
黒いシートでカモフラージュされた新型車とすれ違うことがある。2人のドライバーがペアになり、数週間に渡り車を走らせ続ける耐久性テストが行われている。メルセデスやらBMWやポルシェも目に付く。テスト車両もドイツから搬送されてくるため、アリエプローグまでの道中でもテスト車両を搬送する大型のトレーラーとすれ違うことも多い。アリエプローグは寒い気候以外にも人口2千人足らずという小さな町なので、新型車も人目に触れることが少なく自動車メーカーにとっても好都合らしい。
 ここでは極寒のテストが行われているが、熱い地域でも正反対のテストが行われているらしいので、上司曰く「現代の車はサハラ砂漠から北極まで走っても壊れないような性能があるのだ」と。確かに僕らの知らないところで、色々なテストが行われているのだなあと感じざるにはいられない。
 多いときには千人ほどのエンジニアたちがこの町に滞在するそうだ。消費も活性化するため、冬が地元の人にとっても稼ぎ時だろう。当然ながら国際色も豊かで、スーパーに行ってもドイツ語やら、英語が飛び交っている。韓国人エンジニアと思しき人ともすれ違った。スーパーのレジ係の人も外国人らしき客には、当然のように英語で話し掛けてくる。また、1月から3月まではこの町のホテルはほとんど満室だという。偶然にも、ここの役場の産業担当の方と話す機会があったのだが、世界中の自動車関係会社からコンタクトがあるらしく、ちょっと興味深かった。この小さな町の大きな産業、立地を最大限に生かしていてユニークで面白い。
(↓日曜日に湖で行われていたメルセデスのスポーツラインAMGの氷上ドライブ体験イベント)
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コメント

スウェーデンって本当にすごいね!
ドイツ車もすごいけど!
日本製って本当に我々が思う以上に世界での評価はすごいですよ。
このような環境化での過酷なテストが快適な
車を世に送り出すんでしょうね。
ヨーロッパでは韓国の現代自動車も日本メーカーと思っているくらい日本製は世界を席捲していますね。

投稿: ドラ吉 | 2008年2月 6日 (水) 00時29分

ドラ吉さま

今日も職場の人たちとそんな話になったのですけど、最近は韓国の車の評価が意外と高いみたいですね。日本車の信頼性は誰もが口にしていますが、値段の安さでは韓国の車にはかなわないのだと。かつては性能の割に安かった日本車ですけど、韓国車に取って代わられてるのかもしれませんね。そのせいか、日本ではあまり普及していない韓国車をこちらで見かけることもありますよ。それに比べて、ドイツ車はかなり普及してますね。値段は日本とそう変わらず安くないのでしょうけど、ドイツが身近なせいもあるのでしょうかね。

そうそう、電気製品もこちらではサムスンを見かけることが多いです。コストパフォーマンスがいいからなのか、韓国製品のイメージが意外に高いような気がしてます。

投稿: kinta | 2008年2月 6日 (水) 10時50分

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