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冬のアリエプローグ(4)/Arjeplog in winter vol.4

 アリエプローグのお土産屋に立ち寄った。アリエプローグはラップランドの中にあり、この地域の先住民であるサーメ民族を語らずにこの街を語ることはできない。北スウェーデンの特産品といってもそのほとんどはサーメの文化に関連した物が多いと思うが、まさにここはその典型的な物産が置いてある。トナカイ、ヘラジカや熊の肉、スモークしたハムやサラミソーセージのほか、サーメの民芸品が並んでいる。やはりトナカイとは切っても切れないのが、サーメの文化である。肉や毛皮はもちろん、角を使った民芸品も多い。
 僕もスウェーデンに来るまで知らなかったが、トナカイには野生のものは基本的にいないという。それとは反対にヘラジカは野生の動物である。トナカイには飼い主がいるのだ。トナカイはサーメの人々の放牧により、飼育されている。夏には山の方で、冬には平地の方で放牧されているのだという。しかし、最近では若者たちが後を継がず、トナカイを飼育するサーメの人が減っているのだという。原因はやはり、放牧のために季節により住居も移らないといけないので、大変なのだそうだ。今では移動せず、同じ場所でトナカイを飼育する人も多いとか。他にも、収入が不安定なことから若者には敬遠されがちなのだそうだ。したがって、トナカイの数も減少傾向にあるのだそうだ。また、車との衝突事故で死亡するトナカイも少なくないという。まあ時代の流れには逆らえないのかもしれないが、トナカイ関連製品は将来は貴重なものになってしまうのだろうか。
 森の中を車で走っているとトナカイに出くわすことが多いのだが、どうやってこの飼い主がトナカイを管理しているのか不思議でならない。何百頭と飼育している人もいるらしいので、ルドルフなどという名前はついてないのだろうが、トナカイの首には札がついていることがある。しかし、おりの中で囲って飼っているわけでもないので、森の中をあちこち歩き回っているのだろう。それでも飼い主は自分のトナカイを把握できるのだというから、どうやって管理しているのか機会があったら聞いてみたい。
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コメント

スウェーデンも熊が出るのですか?
例の物も大変だ!

トナカイの管理・??
トナカイの自主性に任しているんですかね?

投稿: ドラ吉 | 2008年2月 6日 (水) 00時35分

Hej, Kinta san!
何年か前、Lannavaara(→地図リンクなし!)でrengärde(年に何回かトナカイを囲いに追い込んで、毛皮や耳に持ち主のマークをつけたり、又は屠殺するものを選んだりする、要するにトナカイの管理)に立ち会わせてもらったことがあります。何百頭ものトナカイが柵の中で群れをなしてグルグル走り回っていて、立派な角をつけたものも多く、こちらに向かって来られるとちょっと怖いのではと思いましたが、トナカイは、人間には絶対突き当たったりしないそうで、駆けてくる群れが、私を避けて、さっと二つに割れて流れていく様に感動しました。
このレーンヤーデに際して、何百何千というトナカイを何キロ何十キロ四方から集めるのが大変な仕事な訳ですが、それに関して面白いTVプログラムを見たことがあります。Flygande same空飛ぶサーメ人という題名だったか、私がただそう思っているだけかも知れませんが、ガソリンモーターのプロペラを背中に背負って、ブーンと「屋根の上のカールソン」さながら空を飛んで、1日で3000頭余りのトナカイを集めるのに成功し、新しい技術の導入に懐疑的だった近隣のサーメの人々にも感心された人のレポタージュでした。Karesuando地方のサーメでした。そのプロペラは、元々趣味/スポーツとして開発されて、ちゃんと名前もインストラクターもいるのですが、思い出せません。高くも低くも、そして何より早くばかりでなくゆっくり飛行できるのが、トナカイ集めにおけるアドバンテージだそうです。素晴らしいアイデア且つ実践だと私もとても感銘を受けました。
トナカイの管理については、去年に継ぎ今年もトナカイにとっては飢餓の冬となっていて、多くのトナカイ放牧従事者が、補助摂餌のための政府の補償を申請しています。冬の前半に寒さが緩んで雪が一旦融けると、その後の寒さで地表が氷に覆われてしまい、トナカイは餌であるコケ類などを掘り出せず、餓死してしまうのだそうです。サーメにとって、雪が降った後の小春日和が最も恐ろしいと言われます。今のようにスクーターやヘリコプターで餌を撒いてやれる手段がなかった昔は、やせ細って倒れていく群れをおろおろ見守るだけの酷い涙の冬だったと思います。一方、妙に暖かい冬をもたらしている地球温暖化は、スクーターも排出する二酸化炭素が原因とも言われますから、何が良くて何が悪いのか、なかなか白黒つけられない世の中のようですね。

投稿: Blåttbarn | 2008年2月 6日 (水) 08時34分

ドラ吉さま

熊が出ることもあるみたいですね。しかし、例のブツは熊も食べないのかもしれないです(笑)。

Blåttbarnさま

背中にプロペラ・・・やはりカールソンしか頭の中に思い浮かびませんね。カタカタとあんな音が出るのでしょうか。

それにしてもトナカイのと殺風景、すごそうですね。思い通りに動かなそうなトナカイを集めてしまうのだからすごいです。昔は大変だったのでしょうね。牧羊犬のような動物でもいるのかと想像してました。普通の牧場と違って、見通しのきかない森の中から集めてくるんですもんねぇ。

投稿: kinta | 2008年2月 6日 (水) 11時03分

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