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人間関係/Human relationship

 今日はシェレフテオの福祉関係の方と話す機会があった。2人は市の職員、1人は市会議員の方。だいたいこのような場では向こうから、日本から来てどんな違いを感じるのかだとか、スウェーデンは暮らしやすいかなどと聞かれることが多い。そのような度に話すのが、行政の組織の違いだとか、税制の違いだとか、ライフスタイルを含めて家族観の違いのことだ。この国の人たちも日本が経済的には発展しているとは知っていても、日本の自治の仕組みや価値観を知っている人はほとんどいない。なので、自分の知っている範囲で、それらの違いを説明すると彼らはとても興味深く聞いている。
 福祉の進んだ国として美化されるとことの多いスウェーデンだが、前にも書いたようにさらに高齢化が進むことは明白なため、財源の問題などで悩んでいるのも事実だ。それともう1つ、これはスウェーデンの個人主義や福祉国家のマイナス面として書かれている本もあるが、人々の「孤独感」だという。高齢者が集まりお茶を飲んだりする会に招かれて彼らが行くと、高齢者が「孤独を感じている」と告白することが少なくないという。なんでこんなに人が集まっている会でも孤独を口にするのかと彼らも疑問に思うというが、想像に難くない。高校を卒業すれば親元を離れ、その後は家族を設け独立して暮らしていく。もちろん家族が訪問したりする機会はあるし、家族愛みたいなものあるのだろうが、ある意味独立した人間として付き合うのだろうか。それと引き換えに1人でも生活に困らないよう公的な福祉制度を充実させたのも1950、60年代の話だ。
 先日、職場の人に聞いたことがあった。スウェーデンにも自治会や隣組のような仕組みがあるのかと。やはり、1950年代くらいまでは近隣で助け合う慣習があったという。日本のように冠婚葬祭で助け合うということはしなかったらしいが、近所の子どもたちに夕方遅くなったら早く家に帰るよう注意したり、骨の折れる仕事は助け合ったり、同じ通りに住む住民は全員顔見知りだったという。しかし、今ではそのような習慣もないし、近隣の人間関係も希薄化したと、古き良き時代を懐かしむようにと話していた。
 スウェーデンとは歴史も文化も違うが、日本でも同じような状態になっているのだろう。しかし、地方にはまだ少しは昔の人間関係の残っているのではないだろうか。若い世代はそのような慣習を面倒に思い、上の年代は色々な意味で昭和30、40年代は良かったとノスタルジーに浸る。家族内でも地域内でもその傾向は進むのだろうが、どの辺がいいバランスなのかは難しいなあと感じた。面倒で古臭く見えても人のつながりがある社会がいいのか、自由に生きられて生活には困らないがドライな社会がいいのか・・・。

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コメント

僕もあちらのSNSのコミでちらっとかいたように、一人で強く生きているようにみえても、やはり寂しさのなかで暮らしているであろうこちらの老人のことは気になっております。僕は日本的アジア的家族関係、地域社会はいいことはたくさんあると思っております。もちろん昔は同居、姑関係など大変なこともあったり、うっとおしいこともあるでしょうけど。
ところで以前フェレフテオで留学していて日本語を教えていたFさん、こちらのサイトのアドレスを伝えましたのでみにこられると思います。

投稿: Maggie Q2000 | 2008年1月30日 (水) 08時22分

Maggie Q2000さま

やはり、外からは見えない問題もあるものですね。現場に入ると他にもいろいろな課題もあるのでしょう。

以前にシェレフテオにいらっしゃった方はFさんという方なのですね。もし、見にこられるようでしたら、ぜひコメントくださーい。よろしくお願いいたします。

投稿: kinta | 2008年1月30日 (水) 15時56分

経済発展に伴い失っていくものの一つが人間関係と思うところがあります。
先進国を旅行していて日本もですが旅行者が困っていても自ら助ける人は少ない気がします。先日も名古屋で自動券売機で切符の買い方で大変困っている外国人旅行者がいまして誰も助けなかったですね!私も海外で同じような事が行った先々でありますのでお助けしました。彼は大変喜んでましたよ。
話しかければ大体は親切に対応してもらうのですが他人と接するのが先進国の人々は苦手になっているのかも知れませんね。

投稿: ドラ吉 | 2008年1月30日 (水) 23時45分

ドラ吉さま

スウェーデンや日本に限らず、多かれ少なかれそういう傾向があるのでしょう。中国の人はどんな具合ですか?

僕も旅先のあちこちで助けてもらっているので、一生かけて恩返ししていかなくちゃですね(笑)。

投稿: kinta | 2008年1月31日 (木) 07時01分

あ、僕です。Qさんからご紹介いただいたのはHEJSANことFです(笑。

セムラのとき書き込みさせていただきました。

投稿: へい | 2008年2月25日 (月) 17時43分

へいさん

「へいさん」と書くと、まさにHejsan!(こんにちは)ですね~。もしかして、それを狙ったネーミングだったのですか?

この前コメントをいただいたときに、Qさんが話していた方かと想像していました。やはり、ビンゴだったのですね(笑)。

投稿: kinta | 2008年2月26日 (火) 01時41分

ねらってますw
あっちでは
hej yohejとよばれ、さらに「さん」付け
すればhej yohejsanとなりますからね。
ブランド名をHEJSANとして、スウェ語グッズを作っています。

投稿: へい | 2008年2月26日 (火) 12時14分

なるほど~。
なかなか、痛いところをついてますね。

Hejsanグッズにはどんなラインナップがあるのですか?

投稿: kinta | 2008年2月26日 (火) 14時40分

Tシャツやポストカードが中心です。
よかったらショップサイトもありますので
お暇なときにご覧下さい♪

http://hejsan.jp/

投稿: へい | 2008年2月26日 (火) 14時49分

hejsan!

さっそくサイト覗いてみましたよ。トートバック、欲しくなりました・・・。

へいさんのプロフィールも見ちゃいましたよ。スウェーデン語専攻とはすごいですね。こんど教えてください(笑)。

投稿: kinta | 2008年2月26日 (火) 15時05分

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