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サンタクロース(その2)/Santa claus vol.2

 昨日もスウェーデンのサンタクロースは「ユールトムテン」(→省略して「トムテン」)と呼ばれることを書き込みました。以前にも一度、スウェーデンのサンタクロースの話を書いたのですが(→参照)、その続編を少し書いてみます。
 サンタクロースの起源は4世紀頃のセント・ニコラウス伝説だといわれているようです(→ウィキペディア)。しかし、サンタクロースがプレゼントを持ってくるという話が広まったのは1800年代だそうで、それほど古い話ではないのですね。一般的なサンタのイメージは「赤い服と白い髭で太ったおじさん」というものでしょうが、スウェーデンのサンタ(ユールトムテン)は微妙に違います。お店で売っているクリスマスカードを見ても、赤い帽子と白い髭は一緒なのですが、服は赤というよりもっと地味な色が多かったり、身長は低いです。これを見たときは意外だったのですけれど、スウェーデンではユールトムテンと呼ばれているように、北欧の森の妖精「トムテ」と「サンタクロース」が一体となって考えられるようになったそうです。
 本来のトムテは農家を守るのが仕事なのです。しかし、ときには意地悪もするという妖精です。そのため、クリスマスの時期には玄関先にトムテの大好物であるミルク粥を出しておくのが習慣なのだそうです。しかもスプーンは金属ではなくて木製がいいのだそうです。翌朝になって、ミルク粥に手をつけた跡を見ると、人々は農場を守られていると感じ安心するのだとか。このトムテはキリスト教伝播以前から人々が信じていた神話です。そのため、サンタクロースがクリスマスにプレゼントを届けるという話がスウェーデンに入ってきたときに、スウェーデン人達は "打ち負かせないなら、戦略的に仲間になれ"とばかりに、スウェーデン土着の古い伝統(トムテ)に名前を付け直して(ユールトムテン)、それを教会に合体させていったと考えられています(→リンク)。その妥協にも似た現実的かつ合理的な考え方、日本と近いものがある気がしませんか?というわけで、スウェーデンのサンタ(ユールトムテン)は赤い帽子で白い髭で、小柄で農作業に適した地味な服を着ているのでしょうね。ここのページの下の方に、トムテの絵があります(→リンク)。
 それともう1つ。クリスマスのデコレーションでワラでできた山羊の人形があるのですが(→リンク)、ユールトムテンがプレゼントを届けるという話以前には、山羊がプレゼントを届けるという話が信じられていたようです。それが、いつの間にかユールトムテンが届けるという方向に変わったみたいですね。
 スウェーデンにはキリスト教以前の信仰と、キリスト教の文化が混在していて、よくわからないのですよね。キリスト教以前の、自然に対する信仰というのが意外に強いのかなーと感じます。それが日本の「八百万の神」とか、宮崎アニメが描く世界に似たものがあるのかなーと感じることがあります。

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コメント

知らない内容が結構あって、面白かったです。

自分がいたときにはSkellefteaの景色+トンテンの絵葉書が売っておりました。今もあるかは分かりませんが、なかなか好評でした。

投稿: あいみ | 2007年12月26日 (水) 18時28分

あいみさま

今もお土産屋さんで見かけますよ。ボンスタン(教会村)を走るトムテ、レヨンストルームス橋の冬景色を描いた絵。実はプレゼントに戴いたので、部屋に飾ってあります。きっと記念になると思います。

投稿: kinta | 2007年12月27日 (木) 15時08分

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