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エネルギー政策/Energy policy

 先日、シェレフテオ市役所の環境政策の担当の方と話す機会がありました。日本の自治体と違うなあと思うのは、スウェーデンでは自治体がエネルギー政策を担当していることです。スウェーデンは寒冷な気候なので、寒い冬に住民を凍えさせないよう地域暖房などのシステムを構築したり、発電などのエネルギー政策に積極的に市が関与しているのです。
 1992年にリオ・デジャネイロで開催された地球サミットでは、「アジェンダ21」という行動計画が採択され、その後スウェーデンの全自治体で地方版の「アジェンダ21」が策定されたのは有名な話なのですが、これ以外にも、自治体は独自の「エネルギー計画」を持っています。また、環境担当の職員以外でも、エネルギー問題に対する関心は高いのには驚きますね。フィーカの時にも、「日本にはどれくらい原子力発電所があるのか」とか、「どのような発電方法をとっているのか」などと尋ねられることがよくあります。このように、進んだ環境政策・エネルギー政策を持っているため、それを学ぶためにヨーロッパの各国からシェレフテオ市にも視察の依頼があると聞きました。
 また、スウェーデンは国を挙げて「脱化石燃料」を目指した取り組みを行っていることは以前にも書きました(→リンク)。暖房における燃料では、着実に「脱化石燃料」を実現しつつあるスウェーデンですが、問題は自動車などの運輸部門なのです。いかに石油以外の燃料で自動車を走らせるかというのがこれからの課題です。その中でも有力視されているバイオ燃料の研究では、実は、北部スウェーデンは世界でも先端的な地域です。自治体や国、大学、民間企業で構成されるバイオ・フューエル・リージョン(→リンク)というNPOがあり、バイオ燃料の共同研究や資金調達をしています。もちろん、シェレフテオ市もこの組織に参加しています。
 環境政策の担当の方に、シェレフテオの将来的なバイオ燃料活用の方向性を尋ねてみました。ここは森林が豊富な地域なので、木を活用したバイオ燃料研究が盛んですが、どんな技術が将来的に優勢となるのかが不透明なので、いくつかの燃料を平行して利用を進め、脱化石化を目指しているのだそうです。

1 木のセルロースを使ったバイオエタノール参照)→自動車燃料用
2 生ごみをメタン発酵させたバイオガス参照)→自動車燃料用
3 製紙工場から出る黒液(ブラックリカー)を利用して作るメタノール(参照)→自動車燃料用
4 製材所からのおがくずや、低質材から作るペレット参照)→暖房用

 したがって、公用車も低公害車が何台もあります。バイオガス車、エタノール車、ハイブリッドカー・・・。ガソリンの代わりにバイオ燃料で走るハイブリッドエンジンができればいいねという話で盛り上がりました。(すでに開発されているのかな?)

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コメント

大変参考になる話ありがとうございました。

スウェーデンは環境・エネルギー問題に関して、大変先進的だと思います。自分の所属している日本大学でも、スウェーデンのこうしたシステムを研究している研究室もありました。

投稿: あいみ | 2007年12月21日 (金) 16時28分

あいみさま

コメントをありがとうございました。

決して容易ではない目標を掲げて、国を挙げて取組む姿勢は見習わないとですね。

今度は、あいみさんのシェレフテオの思い出話もぜひお聞かせください。

投稿: kinta | 2007年12月22日 (土) 04時42分

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