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ユールムスト/Julmust

 スーパーの飲み物コーナーに行くと、普段は見かけない飲み物が山積みされています。それは「ユールムスト」と呼ばれる、一見コーラに似た炭酸飲料です。「ユール」はクリスマスを意味し、「ムスト」はこの種の飲み物につけられた名前です。ラベルにはいかにもクリスマスの雰囲気のサンタクロースが印刷されています。
 このユールムストとやら、この前ユールボードを食べに行ったときに初めて味わったのですが、得体の知れない代物でした。そこで、帰ってから詳しく調べてみると、かなりスウェーデン的な飲み物のようです(→ウィキペディア)。このユールムストの味、言葉で表現するのが難しいのですが、コーラとドクターペッパーを混ぜたような味です。意外においしいです。うちの子供も抵抗なく飲んでいます。原料は何かと調べてみると、モルトやホップなどビールのような原料が使われているようです(もちろんノンアルコールですが)。もともとはビールの代替飲料として作られたようですね。面白いのは、そのレシピは開発元であるスウェーデンにあるRobert Roberts社の金庫に厳重に保管されており、完全なレシピはたった一人しか知らないという「門外不出の秘伝」なのだとか。
 また、ユールムストはガラス瓶に入っていれば長期保存も可能で、マニアな人は1年間寝かせて翌年のクリスマスに飲むのだとか。う~ん、通ですねぇ。
 スウェーデン人がユールムストをどれくらい好きかというと、クリスマスの時期にはコーラや他のジュース類の売り上げが半減し、ユールムストがドリンク類の売り上げの半分以上を占めるそうです(→グラフ)。多くのスウェーデン人にとっては、ユールムストはクリスマスに欠かせない味なのだそうです。コカコーラ社もこれを看過できないのか、2004年に自社のユールムストを発売したのですが、原液はRobert Roberts社から買っているのだそうで、ムストはこの会社の実質的な専売特許なのですね。4月のイースターの時期にもムストが飲まれるらしいのですが、クリスマスの時期だけで年間の4分の3を売り上げるのだというのですから、今が稼ぎ時です。ちなみにこのユールムスト、IKEAの食品コーナーで扱うこともあるそうですが、日本でも販売されているかどうかは不明です。なので、IKEAでこいつを見かけたら、迷わずゲットしてくださいね。
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コメント

Hej, Kinta san
ユールムストに限らず、スウェーデン人て、食に関して至極保守的だと思いませんか。もちろんシェレフテオというかなり中央から遠い小都市に暮らしているせいもあるかと思いますが、伝統料理というか(伝統料理というほどの料理はあまり知りませんが)、食の慣習を絶対崩したくない人が多いように思います(特に男性!)。日本でも冬至にカボチャを食べるとか、土用の丑の日にウナギを食べるとか、もちろんおせち料理とか、さまざまありますが、コマーシャリズムが先行して、やたらに売りまくられるので、じゃあ食べるか、って感じではないかと思うのですが、こちらでは、多くの人が当然のこととして、まっしぐら伝統に従っているように思えます。もっとも食については選択肢があまりない、もっといえばそもそも食べることへの関心が低くて、いろいろ食指を動かしたり、新しい食世界を開拓する情熱がさほどなく、伝統に従っているのが無難というところかと推測されます。なあーんて、こういうイヤミを言うと、日本人は食にこだわりすぎで、しかも味や見た目だけにこだわって、どこでどう生産されたか、天然資源や環境にどんな影響を与えているかなどは無頓着で、そっちの方がよっぽど問題あるんじゃないの、と反論されそうですが。

投稿: Aoiko | 2007年12月23日 (日) 10時19分

Hej Aoiko-san!

確かに、スウェーデンの人には季節行事の伝統を守るみたいな意識は感じられますね。それと、これぞスウェーデン料理というのが、少なくありませんかねぇ。ミートボールやビュッティパンナとかはわかるのですが、それ意外はスウェーデン料理なんだか、そうでないのか区別つかないこともよくあります。中華とかピザ・パスタ系、ケバブとか、色んな影響もありますが、お昼の日替わりメニューもあまりバリエーションがありませんよね。最近すっかりスウェーデンの味に舌が慣れてしまいましたので、不満に思うことも少なくなりましたが・・・。

やっぱり日本の食文化は世界に誇るべきものだと思います。

投稿: kinta | 2007年12月24日 (月) 18時02分

Hej, Kinta san!
うーん、唐突に「やっぱり日本の食文化は世界誇る・・・・」と言われても、素直に「そうだそうだ」とは言えません。
ゲルマン、アングロサクソン系の人々に比べたら、「食」や味に対する興味・こだわりは深いと思いますし、細かい気遣いや技にも長けているとも思いますが、取り立てて世界に誇るような食文化を有しているといえるでしょうか。気候と海産物に恵まれていて食材が豊富だから、さしたる料理をしないでも美味しく食べられるというのが実際のところではないでしょうか。鮮魚や海草類を美味しく食べる技は、日本のユニークな食文化といえるでしょう。野菜もあまり手を加えず、素材の味や特徴を生かしていただくのが日本的のようですが(おひたしや漬け物)、世界の人がそれほど感心するかどうか(キムチは相当受けると思うが)。そうだ、鰹節やグルタミン酸(味の素)の発見は、世界に誇れるかも知れません!しかしその他にも日本オリジナルな食文化ってありますか。お醤油も味噌も豆腐も日本独自の発見ではないし、天ぷらも舶来くさいし、すき焼きなどは完全に折衷品だし・・・。ただ、日本人は持ち前のきめ細かさで、たゆみなく改善・精製し、極めるのが得意のようで、自分が日本人であることを差し引いても、日本には「美味しい」ものがたくさんあるとは思います。真似が上手なのも日本人の特徴で、倣って極めるから、世界中の美味しい料理がありますね(特に日本の都会には)。つまり、日本人の「食」への関心は、世界の中でもかなり際だっているといえると思いますが、「世界に誇るべき食文化」かどうかは別の話ではと思います。(今のところ個人的には中華が絶対世界一、二番はイタリアン、その後タイ、インド、日本、フランスなどが続くと思っています、まだ世界中の料理は味わっていないが。)もちろん日本人が長年磨き続けた味へのこだわり、お米を初めとする優れた素材開発の努力は大切にしたいですが、一方、いくら日本独自の食文化といっても、世界中の海から水中動物を取り尽くしかねない勢いの魚介類の消費については、早急に態度を改める必要があると思います。長々ゴタゴタ言って済みません。

投稿: Aoiko | 2008年1月 4日 (金) 07時50分

Aoikoさま

こんにちは。確かに日本の料理って、素材の味を生かしたものが多いですよね。あとは、だしがなんといっても日本的なのでしょう。僕は日本の味の繊細さは他にはなかなかないんじゃないのかなーと思うのですよ。スウェーデンもそうですし、タイや中国の料理も比較的味がはっきりしてるじゃないですが。甘かったり辛かったり。日本みたいに微妙な味付けってあんまりないのじゃないかなと思います。それが外国の人に受けるかどうかは別ですが。

こんな話をしていたら早く日本に帰って日本料理が食べたくなってしまった・・・。

投稿: kinta | 2008年1月 4日 (金) 16時01分

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