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高齢者介護(その4)/Elderly care vol.4

 (前回からの続きです)

 スウェーデンではなぜ「公共バス」(公的介護)に乗るかというと、いくつかの理由が考えられるのですが、まずは高齢者だけの世帯が多く、物理的に子ども達が「自家用車」(家族介護)で送るというのが難しいのでしょう。それから、スウェーデン人は自立意識が高く、それは高齢者にも例外ではなく、子どもに面倒をかけたくないという自立意識が高いようです。
 もう1つは、社会が「公共バス」を用意して高齢者の面倒をみることで、家族が外で働くことができ収入を得ることができるという、経済的なメリットが大きいこともあります。その収入が増えることによって、市としても税収が増え、結果的に燃料費(財源)を捻出できるというサイクルも成り立つのです。おまけに「公共バス」の運転手という雇用まで新たに発生しますよね。
 日本の場合には、減りつつはあるものの、今でも同居という家族形態も残少なくないですし、成人した親子関係の依存もスウェーデンに比べたら強い気がしますね。これも親孝行とか、親への尊敬などの日本人が美徳とする価値観の上に成り立っているのでしょう。その辺が「公共バス」の発達がスウェーデンに比べて遅かった原因でしょうか。
 では、なぜスウェーデンで古くから「公共バス」を走らせ始めたかというのは、前に書いた「国民の家」という考え方なのです。子どもが「自家用車」で送っていく代わりに、行政が国民を皆、家族の一員として「公共バス」に乗せますから安心してくださいということなのでしょう。さらに辿っていって難しいのが、なぜ「国民の家」の理念を提案した社会民主党が政権に就いたということなのです。もちろん、国民が社会民主党の考え方を支持していたわけなのでしょうが、その思想の基礎になっていたのは「社会連帯」とか、「家族を超えた他人への信頼」のような意識がスウェーデンには根付いているからなのかなと感じているところです。一番の疑問は、その「社会連帯」、「家族を超えた他人への信頼」がどんな価値観から来ているのか、それを今探しているところなのです。宗教的なことから来ているのか、それとも違うのか。しかし、これはかなり奥が深い・・・・。

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