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勤労観/Labor values

 短い労働時間や長い夏休みなどのスウェーデン的ライフスタイルを見ていると、彼らの価値観の中では家族が一番大事で、仕事はそれほど大切に感じていないのではと思えるかもしれません。世界価値観調査というのがあって、このデータを見ると面白いことが見えてきます。
 この調査では多くの質問項目があり、例えば、人生の中で家族が大事だと思うかとの質問には、とても大事だと考える人の割合は、日本人もスウェーデン人も大差がありません。また、仕事が大事だと考える人の割合は、意外なことに、日本人よりもスウェーデン人の方が高いのです。これは意外でした。絶対に日本人の方が高いだろうと想像していました。また、お金や財産への意識では、スウェーデン人よりも日本人の方がお金や財産にこだわる傾向が強いようです。また、仕事以外で同僚と過ごす時間については、予想どおり日本人の方が多い結果が出ています。
 この数字から何が見えてくるのかなあと考えると、スウェーデン人の勤労観というのは、仕事というのは社会の中で自分の能力を生かして、自己実現をする場と考えているのだろうなと思います。日本人ほどお金にこだわらず、自分を生かすことができる職を生涯にわたって続けていく。併せて家族も大切にして、職場でのつながりというのはどちらかというとドライであるといって良いのでしょう。日本では職場での関係が強いというのも、やっぱり儒教的な所属意識が強いのが原因なのかなあと感じます。
 また、スウェーデンの職場内の上下関係というのは日本のそれとはかなり違います。基本的には、日本と比べるとフラットな関係なのです。日本のタテ社会のような人間関係はあまり見られません。例えば、部長級の上司を呼ぶときも、もちろんミスターも付けずにファーストネームで呼び合います。「アンダーシュ(仮名)、この書類見てもらえませんか?」のような具合です。自分の親ほどの年齢の人をファーストネームで呼ぶのですから、初めはかなり抵抗があったのですが、今では慣れてしまいました。中間管理職的なポストも見られず、担当者が部長級の人と直接相談して仕事を進めていく感じです。日本の役所的な組織に慣れていると初めは違和感があるのですよね。あまりにフラットなので。やっぱりこれも、上下関係を重視する儒教的な価値観が、長い間に体に染み付いているのからなのかと、自分で再認識することが多々あります。そうそう、学校の先生もファーストネームで呼びます。他の国から来た人はファーストネームで呼び合うのは抵抗がないようですが、やっぱり日本の文化とは少し違うのですね。

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