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森林組合(その1)/Forest owner's association vol.1

 先日、北部スウェーデンの森林組合の方から話を聞く機会がありました。スウェーデンには地域ごとに森林組合があるのですが、私が会ったのはノラ・スコーグスエガナという北部スウェーデンのヴェステルボッテン県、ノルボッテン県を範囲とする森林協同組合です(→リンク)。もともとは小さな地域ごとの組合だったのですが、合併を重ねて今の規模になったのだそうです。この組合員数は13,000人、組合員の所有する森林面積は130万ヘクタールだそうです。これを秩父広域森林組合と比べてみると、組合員数で約3倍、面積については約30倍の規模です。これを見ると、秩父の1組合員当たりの所有面積は、スウェーデンの10分の1の規模だということになりますね。この組合は製材所3か所、コンポーネント工場1か所、電柱工場1か所を所有していて、海外への取引も組合が直接売買を行っています。また、その取引先を国別に見ると、最大輸出相手国は日本なのです。そのほとんどは秋田県にある製材加工会社だそうで、そこで集成材に加工されるのだそうです。
 北部スウェーデンの製材所は、この十数年間でかなりの数が減少しており、小規模な事業者が大手との競争に勝てずに閉鎖に追い込まれているとのこと。スウェーデンでは、この組合やその他の民間製材所、パルプ会社などの木材を必要とする企業は、森林所有者に対し1立方メートル当たりの買い付け価格を提示し、その価格と搬出コストなどを比較検討して、森林所有者が売り先を決めるのだそうです。したがって、より魅力のある価格を提示できない企業は買い付け自体ができなくなるので、そのためには製材コストなどを削減し、より高く買える経営体力を持っていないと淘汰されてしまうのだとか。したがって、組合自体も合併によるスケールメリット生かして、経営体力をつけているのでしょう。
 対日ビジネスの状況を話していたら、興味深い話がありました。それは、ここ数ヶ月日本への輸出がストップしてしまっているのだというのです。その理由は、例の姉歯騒動の件で日本の改正建築基準法が6月に施行され、建築確認申請に添付する書類がかなり増えたことで住宅着工が遅れているそうです(→参照)。これに伴って、スウェーデンからの輸入も、製材会社が一時見合わせているそうで、現在止まっているのだとか。スウェーデンにまで姉歯騒動が波及しているのですね。世界はつながっているのだなあと感じますね。また、一旦建築確認申請を提出すると、その後の差し替えがきかないとか、細かな情報も伝わっています。日本の役所はなぜそんなにたくさんの書類を要求するのかというのが、スウェーデンの人の疑問のようです。

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