« 2007年8月 | トップページ | 2007年10月 »

2007年9月

玄関/Entrance

 スウェーデンの住宅の玄関にはマットが敷いてあり、ここで靴を脱ぐようになっています。その近くにはコートを掛けるフックがあるのも一般的です。今度のアパートの玄関も下の写真のようになっています。
 欧米というと、室内でも靴を履いたまま生活するというイメージを持ちますよね。北欧では全般的に、靴を脱いで家に上がることが一般的なのです。靴を脱ぐのは日本と同じなので、靴を脱ぐとリラックスできます。スウェーデンの人の生活を見ていると、室内ではスリッパも履かずに、靴下のままでペタペタと暮らしています。
 しかし、この靴を脱ぐという習慣は、世界の中では少数派みたいです。やはり、その国の生活文化と密接に関連しているのでしょう。僕が調べた限りでは、日本、韓国、北欧諸国、中東のイスラム諸国、ロシア、カナダ、ハワイ、東南アジアなどで靴を脱ぐ文化があるようです。中国ではどうなのかと中国人のクラスメートに聞くと、意外にも中国では靴のまま入るか、室内履きに替えることが多いようです。日本では畳の文化ですし、韓国はオンドルの文化だから靴を脱ぐようになったのかなと思います。中東では、イスラム教の教会などで靴を脱ぐ文化があるようです。ハワイや東南アジアは気候的に暑いからなのでしょうかねぇ。北欧でなぜ靴を脱ぐか聞いてみると、冬の間は雪があって靴が濡れてしまうので脱ぐのだろうとのことです。合理的な理由です。ロシアやカナダも寒い国なので同様の理由なのでしょうか。スウェーデンで玄関にフックがあるのも、コートやジャンパーを着る冬の生活が長いからなのでしょう。
 余談ですが、国際マナーの本を見ると、「人前で決して靴を脱がないこと」と書いてあります。どうやら、アメリカなどでは、人前で靴を脱ぐことは人前で服を脱いで裸になるのような意識なのだそうです。靴を脱ぐことほど、リラックスできることはないのに、これもアメリカ中心の価値観なのか・・・。僕の日本の先輩や知り合いの中には、座敷に上がると靴下まで脱く人もいて、すごくその気持ちがわかるので、世界の人々にその開放感を教えてあげましょう。
P1020884

| | コメント (0)

引っ越しました!/I've moved!

 週末を利用して引越しがほぼ完了しました。街路樹のシラカバがきれいな通りに面した、鉄筋コンクリート造のアパートです。建物自体はそれほど新しくはないのですが、スウェーデンらしく室内の内装や家具は手入れの行き届いた、全く古さを感じさせないアパートです。アパートといっても賃貸ではなく、日本でいうと分譲マンションですね。オーナーは年配の女性の方は、ご主人に先立たれ未亡人になってしまい、その後ボーイフレンドができて、ここから少し離れた彼の家で暮らしているので、ここはほとんど使っていなかったのだとか。そういう家族観がスウェーデンらしいなあと思います。
 それはさておき、ここの間取りは一人で住むには広すぎるほどのスペースで、広いリビングルームと寝室、ダイニングキッチン、ウォークインクローゼット、バスルームがあります。バスルームは、シャワーのみでバスタブなしです。ここは南向きで日が差し込み、すごく暖かいです。室内ではTシャツで十分です。やっぱり、スウェーデンの住宅ストックは質が高いなあって感じます。引越しして心機一転、また新たな生活が始まります。
P1020876P1020879P1020882P1020881

| | コメント (0)

初オーロラ/Northern light

 今夜、生まれて初めてオーロラを見ました。
 昨日と同じく今日も空は晴れていて、夜になったら氷点下になっていたので、オーロラが見えないかなと思って庭に出て空を見ていました。すると、北の空に雲のような白っぽいものが見えたので、急いで暗いところに移動してじっと見ていると次第に形が変わってきてカーテン状になってきました。おー、もしやオーロラかと期待していると、テレビで見るように波を打ちながら移動して、時折赤っぽい不思議な色を放ちながら、すぐ近くまで来ました。しばらくすると見えなくなってしまい、ほんの2、3分のことだったけれど、感動した~。その後、アパートに戻り寝ようかと思ったのですが、寝る前に窓を開けてもう一度空を見上げると、なんと真上にカーテン状のオーロラが3本も見えるではありませんか。おぉ~。これだー、これぞオーロラ。黄色っぽいオーロラが、ゆらゆらとうねりながらしばらく見えていました。
 それにしても、部屋の窓からオーロラが見えるなんて、北緯64度のシェレフテオすごいぞ。

| | コメント (0)

人事制度/Personnel system

 スウェーデンで暮らし始めて約5ヶ月が過ぎました。色々な表面的な違いが見えてきたものの、それが制度や法律などの枠組みの違いだけが原因ではなく、その文化的な背景や価値観がそうさせているのだなあと感じることがよくあります。意識や価値観まで掘り下げていかないと、見誤ってしまうなあと最近つくづく感じますので、その辺りを少しずつ書いていきたいと思います。
 例えば、日本の役所とスウェーデンの役所の相違点の一つに人事制度があります。日本の市役所や都道府県庁などでは、数年おきに色々な部署への人事異動をしながら昇格していくジョブローテーションというのが一般的です。技術職、専門職の方は別として、一般事務職では学生のときに身に付けた知識とは関連しない部署へも異動があります。スウェーデンではどうかといいますと、あるポストに対して求人がされるので、関連がない部署へ異動するということはあまりないようです。スウェーデンの人にはそんなに頻繁に異動して非効率ではないのかと考える人もいますし、日本のジョブローテーションの制度は改めた方がいいと書かれた本も見かけます。どちらがよいかは別として、これには雇用制度や文化的な背景が影響しているのではないかと思います。
 日本の役所では、地方公務員法などで公務員ができることに色々な制約がある代わりに、終身的な雇用が一般的です。民間企業から役所に転職したり、また逆のパターンも最近は増えているかもしれませんが、割合からしたら多いものではないでしょう。スウェーデンでも労働組合が強いこともあり、公務員の一方的な解雇というのは難しいようですが、民間企業から公務員の職に就いたり、その逆のケースも珍しくはないですし、部長級の職員が民間出身というケースもあります。現に私の上司である人も、数年前まで会社経営をしていて、2、3年前に部長級の職に就いたそうです。また、スウェーデンでは公務員をやめても、失業保険の適用があるのだそうです。日本にそれがないのは、基本的にそのようなケースが想定されていないからなのでしょう。
 日本の終身雇用制度は、最近変わりつつあるといっても、その背景にあるものは組織への忠誠心とかそのような儒教的な価値観を基盤に続いてきたのでしょう。欧米で転職に抵抗がないライフスタイルは、そういう価値観がないからなのでしょう。欧米の企業には成果主義のような考え方も普及しているため、あくまでその仕事に対して専門的である必要があり、即戦力である必要があります。日本では、組織内での色々な部署で経験を積みながら、長期的な視野で仕事に対する能力を高めていくという考え方が背景にあるのでしょう。どちらの方法にも長所がありますし、どちらが良いかを判断するのも難しいのですよね。仮にどちらが効率的かというのを定量的に計算ができたとしても、人々の意識が変わっていかない限り、新しい制度が社会に根付かない気がします。制度を変えるためには、時間をかけて意識を変えていかないといけないし、そっちの方がずっと大変なのだと日々感じています。

| | コメント (0)

北極星/Polaris

 今日は晴れているせいか、夜になったら急に冷え込んで氷点下1度まで下がっています。外に停めてある車の窓が凍り始めています。きっとこんな感じの夜にオーロラが見えるんだろうなと思って空を見上げましたが、市街地では明るすぎて見えるはずもなく、きれいな月が見える明るい夜空でした。
 星も明るいものしか見えなかったのですが、北の空を見上げると北斗七星と北極星がよくわかりました。ここまで緯度が高いところで星を見ると、日本で見るのとは若干違いますね。北斗七星も高い位置に見えるのですが、それよりも北極星の位置が高いのには驚きます。角度にしたら60度から70度の間くらいでしょうか。良く考えるとそのはずですよね、北極点にいけば真上に見えるのでしょうから、そのくらいの高さに見えても不思議ではないです。北極星の見える角度は北緯と同じなんだそうです。秩父なら36度くらいの高さに見えるのでしょう。おまけに、シェレフテオの北緯を調べたら64度だそうです。いい線をついていました。ヨーロッパと日本だと世界地図で見ると遠いので比較がしにくいのですが、アラスカでいうと、あのアンカレッジよりもさらに北のフェアバンクスと同緯度なんだとか。へぇ~、改めて北にいるんだなあと思い知らされます。
 それから、昼間の長さが段々と短くなっています。夕方はまだ7時近くまで明るいのでいいのですが、朝が暗いのですよ。これもなんでかなあと思ったら、サマータイムを使っているからなのでしょうね。1時間後ろに時計をずらしていますから、その分朝日が昇るのが遅いのです。今ですと、朝7時近くにならないと朝日が出てきません。朝6時半くらいに起きると、まだ薄暗いので体が目覚めませんよね。日の出と日の入りの時間を調べたら、日の出が6時35分、日の入りが18時16分だそうです。
 いよいよこの週末に引越しをします。今度は職場から300メートルくらいの距離です。秩父的な距離感でいうと、東町くらいの感じですね。ローカルな例えですみません。また次のアパートへ引っ越したら、写真でも載せようかなと思ってます。

| | コメント (0)

シル/Sill

 以前にピーテパルトをからし醤油で食べたら美味しいだろうと書いたところですが、先日お邪魔したお宅でそのチャンスがありました。予想どおりピーテパルトにからし醤油は合うということがわかりました。スウェーデン人にも試してもらったところ、「意外に悪くないね」といった感じの反応でしたので、そう感じたのは僕だけではなかったはず。日本人の方にも評判は悪くなかったです。ごちそうさまでした。
 調子に乗ってスウェーデン食材を醤油で食べてみようシリーズの第2弾です。シュールストロミングと同様に北欧で伝統的な保存食として食べれている食材の一つに「シル(sill)」というのがあります。これはニシンを甘い酢で漬けたものなんですが、スウェーデンのホテルでは大体どこでも朝食ビッフェにも並んでいるごく一般的な食材です。そのまま食べたり、他の食材と一緒にパンに乗せてサンドイッチ(スウェーデン語でスモルゴスといいます)で食べたり、料理に使ったりと色々な食べ方があります。シルは瓶詰めでスーパーマーケットに並んでいるのですが、プレーンなものからマスタードが入っているもの、トマトや玉ねぎが入っているもの、ワインやスパイスが入っているものなど種類が豊富で、値段もお手ごろで1瓶250円~300円位から買えます(→リンク)。僕は嫌いではないのですけど、味の方は好き嫌いが分かれるところですね。少し甘めなので、そのままでは大量には食べられないです。
 今回はディルというハーブが入ったものを買ってきてみました。そのままで食べても美味しいのですが、日本風にわさび醤油で食べてみようと実験してみました。シルだけでは寂しいので、わさび醤油に合いそうなものと一緒に食べてみようと食材を探したところ、日本から持ってきた乾燥ワカメと、キャビアとして売っている(魚の卵系はすべてキャビアと書かれて売っているのです)瓶詰めのイクラを彩りに添えてみました。ワカメを水でもどし、シルとイクラを瓶から出して皿に盛るだけです。これに、大胆にもキッコーマン醤油とハウスのチューブわさびをかけてみました。さて、試食の結果は・・・。意外にいけますよ。そうですね、食感はそうでもないのですが、わさび醤油と酢のコンビネーションが「しめ鯖」を食べてるような感じですね。ワカメと酢は合いますし、意外に悪くないかも。
 興味のある方は、シルの瓶詰めは日本のIKEAでも買えますので、買ってきて試してはいかがでしょうか。
P1020855P1020869P1020857

| | コメント (0)

森林組合(その2)/Forest owner's association vol.2

 前回からのつづきです。

 スウェーデンの森林組合の業務内容は、組合員への情報提供、指導のほか、利益代表として国政府への陳情も行うとのことでした。この辺は日本と同じようなものでしょうか。やはり一番違うのは、組合自体が実際の製材や流通まで一貫して、大規模に手がけているというところでしょうか。日本だとそこまではしてないのだと思います。また、日本の木材の流通経路は中間が多いとも聞いたことがあります。現在、日本の木材の自給率は約20%だそうですが、競争力をつけるためには、木材の流れをシンプルにする必要があるのかなあと感じました。そのためにも森林組合のような団体の人材を充実させて、規模拡大や活性化を考えてみるのも1つのヒントでもあるのかなあ感じました。農業と同じように企業化・集団化という流れは、将来的に避けられないのでしょうね。ちなみに、この北部スウェーデンの森林組合の従業員は420人だそうです。
 また、スウェーデンの林業を見ていると、林業経営や製材所の機械化、IT化が進んでいるなあと思います。本当に生産性が高いです。伐採などは日本は地形的に不利な面が多いですが、上流から下流まで業界全体としてもっと競争力をつける必要があるのでしょう。
 森林組合に加入するには、初めは出資金を払うそうです。そして、森林組合は利益を追求する団体ではないものの、利益を上げた場合には3分の1は税負担、3分の1は設備投資に、そして残りの3分の1は組合員に配当金として還元されるのだそうです。前回の話のとおり、組合員がどの会社に木材を売ろうかと考えるときに、組合の利益が増えれば配当も増えるというのも、森林組合に売るインセンティブになっているそうです。
 何だかまとまらない話になってしまいましたが、色々な貴重な話が聞けて、考えさせられる内容でもありました。

| | コメント (0)

森林組合(その1)/Forest owner's association vol.1

 先日、北部スウェーデンの森林組合の方から話を聞く機会がありました。スウェーデンには地域ごとに森林組合があるのですが、私が会ったのはノラ・スコーグスエガナという北部スウェーデンのヴェステルボッテン県、ノルボッテン県を範囲とする森林協同組合です(→リンク)。もともとは小さな地域ごとの組合だったのですが、合併を重ねて今の規模になったのだそうです。この組合員数は13,000人、組合員の所有する森林面積は130万ヘクタールだそうです。これを秩父広域森林組合と比べてみると、組合員数で約3倍、面積については約30倍の規模です。これを見ると、秩父の1組合員当たりの所有面積は、スウェーデンの10分の1の規模だということになりますね。この組合は製材所3か所、コンポーネント工場1か所、電柱工場1か所を所有していて、海外への取引も組合が直接売買を行っています。また、その取引先を国別に見ると、最大輸出相手国は日本なのです。そのほとんどは秋田県にある製材加工会社だそうで、そこで集成材に加工されるのだそうです。
 北部スウェーデンの製材所は、この十数年間でかなりの数が減少しており、小規模な事業者が大手との競争に勝てずに閉鎖に追い込まれているとのこと。スウェーデンでは、この組合やその他の民間製材所、パルプ会社などの木材を必要とする企業は、森林所有者に対し1立方メートル当たりの買い付け価格を提示し、その価格と搬出コストなどを比較検討して、森林所有者が売り先を決めるのだそうです。したがって、より魅力のある価格を提示できない企業は買い付け自体ができなくなるので、そのためには製材コストなどを削減し、より高く買える経営体力を持っていないと淘汰されてしまうのだとか。したがって、組合自体も合併によるスケールメリット生かして、経営体力をつけているのでしょう。
 対日ビジネスの状況を話していたら、興味深い話がありました。それは、ここ数ヶ月日本への輸出がストップしてしまっているのだというのです。その理由は、例の姉歯騒動の件で日本の改正建築基準法が6月に施行され、建築確認申請に添付する書類がかなり増えたことで住宅着工が遅れているそうです(→参照)。これに伴って、スウェーデンからの輸入も、製材会社が一時見合わせているそうで、現在止まっているのだとか。スウェーデンにまで姉歯騒動が波及しているのですね。世界はつながっているのだなあと感じますね。また、一旦建築確認申請を提出すると、その後の差し替えがきかないとか、細かな情報も伝わっています。日本の役所はなぜそんなにたくさんの書類を要求するのかというのが、スウェーデンの人の疑問のようです。

| | コメント (0)

フィルミョルク/Filmjölk

 スウェーデンのスーパーマーケットの乳製品コナーに行くと、その種類の多さは日本に比べるとかなり多彩です。普通の農業は気象条件の理由からもそれほど盛んではないのですが、酪農に関しては盛んなので、食文化の中に乳製品が根付いているからなのでしょう。値段も他の食品に比べたら割安感があり、日本とほぼ同程度か、物によっては日本より安いです。牛乳は、3%程度の普通の牛乳、1.5%程度のメランミョルク(乳脂肪分の少し低いもの)、さらに低脂肪のものも一般的で、日本よりも低脂肪乳が人気があるように感じます。そのほかに、発酵乳製品でフィルミョルクと呼ばれるものが、北欧独特の食文化のようです。
 フィルミョルクとは、ヨーグルトに似た乳製品なのですが、日本で見かけるプレーンヨーグルトほど固まり感がなく、飲むヨーグルトよりはドロっとしてヌルヌル感がある発酵乳です。英語ではサワーミルクと表現されます。ヨーグルトとの違いは、異なる乳酸菌を使って発酵させた発酵乳のようです。フィルミョルクは、スウェーデンでは通称「フィル」と呼ばれていて、朝食で食べるのが一般的です。食べ方はシリアルにかけて、ジャムや砂糖などで好みに応じて甘さを調整してから、それに絡めて食べるのが一般的です。もちろんそのままでも食べられるのですが、少し酸味があるので甘いものを加えた方が美味しいと感じますね。
 初めて試したときは、その食感が何か微妙だなあと思ったのですが、味の調整を心得て食べ慣れてくるとこれも悪くないなあと感じるようになりました。日本だとシリアルには牛乳という先入観があるのですが、フィルは牛乳よりもねっとりとシリアルに絡み、ジャムの種類を色々と変えてみると違う味が楽しめますし、なにしろ健康によい乳酸菌というのが一番の魅力でしょうか。日本でもヤクルトなど、古くから乳酸菌は健康食品として生活に根付いていますし、プロバイオティクスとして最近は花粉症にも効果があるという菌も流行っていますよね。スウェーデンのフィルに日本のビフィズス菌を加えた製品、その名も「おなか(Onaka)」という製品もスウェーデンで売られているようです。パッケージは漢字が書かれていて怪しげですが、これぞ日・瑞合作。(→リンク
P1020858P1020862

| | コメント (0)

ブルーベリー/Blueberry

 先日、森に自生するスウェーデンのブルーベリーの写真を載せました。ブルーベリー狩りをしたことがある方ならお気付きかと思いますが、日本にあるブルベリーとは種類が違うのですよね。調べてみるとブルーベリーには数種類あるそうですが、大きく分けて次の3種類だそうです。1)ローブッシュ・ブルーベリー、2)ハイブッシュ・ブルーベリー、3)ラビットアイ・ブルーベリーだそうです。おそらく秩父市の吉田地区で栽培されているのは2番目のハイブッシュか3番目のラビットアイのどちらかの品種だと思うのですが、スウェーデンにあるのは1番目のローブッシュ・ブルーベリーという種類です。確かにローブッシュというだけあって、日本にあるものよりずっと低木です。この品種は「ビルベリー」と呼ばれていて、厳密に言うとブルーベリーとは節が違うのだそうで、コケモモの系統だそうです(→参照)。
 ブルーベリーは目に良いとよく言いますよね。第二次世界大戦のときに、夜でも敵がよく見えたというイギリス空軍のパイロットが食べていたのがブルーベリーだったそうで、それからブルベリーの研究が始まったのだとか。しかし、その効果には否定的な実験結果もあり、どれだけの効果があるのかは明らかでないようです。ちなみに、目に良いとされているは「アントシアニン」という成分で、これは北欧のビルベリーに多く含まれており、その他の種類のものとは厳密に区別されているのだそうです。この成分は熱にも強く、ジャムなどにしても成分が変わらないので、北欧の人はジャムやケーキなどで自然と摂取しているのですね。
 また、ビルベリーは日本では医薬品としては認められていませんが、ヨーロッパでは医薬品として認可されている国もあるとのことです。ビルベリーというキーワードで検索してみると、日本でもサプリメントとして販売している会社があります。原材料名の表示にに「ブルーベリーエキスアントシアニン(VMA)」と表記されていれば、ビルベリーを使用しているとのことです。

| | コメント (0)

高齢者介護(その2)/Elderly care vol.2

 前にも書いたのですが、スウェーデンの介護観というのは日本のそれとは少し異なります。子供は高校を卒業すると親元を離れ独立した生活を送りますので、高齢者だけの世帯となります。したがって、子供が同居して介護をするというケースはほとんどないようです。そのような背景から、社会が24時間体制の介護サービスを用意し、高齢者が自宅で安心して暮らせるように高水準の制度を整えてきて、そのための財源は高負担の税から国民の納得のもとに投入されます。国民は「介護は社会の仕事」というような認識があります。しかし、スウェーデンでも家族や近親者による介護というのも近年、推奨されてきたようです。といっても、日本のように無償、あるいは行政からわずかな報償金が出るというのではなく、家族がホームヘルパーに登録して現金収入として受け取る方法と、直接行政から受け取る方法があるそうです。もちろん、要介護度によって受けられるサービスの上限は決められていますので、それ以上親の面倒を見たとしても現金として受け取ることはできないと思いますが。
 それに比べて、日本ではかつての家族介護から徐々に介護保険制度でのサービスに移行し、介護の社会化が進みつつあります。また、高負担にせずに福祉の水準を上げるために、行政でも民間企業でもない地域社会やNPOなどの役割も重要視されています。そういう意味では、スウェーデンが行政中心から民間サービス、家族介護にも向かいつつあるのに対し、日本は家族介護から民間サービス、地域・NPOも視野に入れた方向に向かっているのでしょうか。良く考えると、出発点は違うにせよお互いに歩み寄っているのかなという感じを受けます。本当に荒っぽい表現の仕方ですが、こんなイメージでしょうか。

主体:--<行政>-----------<民間・地域・NP0>-----------<家族>-------

ス     ○--------------->---->

日                           <---------------------○

 スウェーデンは世界的に見ても高福祉高負担の国ですが、色々な背景があったにせよ、早く本格的な高齢化が始まった国であったということもその理由だったのでしょう。国民負担率という指標を見ると、日本はアメリカよりは良いものの、現状では先進諸国の中では低負担低福祉の部類に入るような気がしますね(→参照)。でも、日本の近い将来は、アメリカなんか目じゃない、スウェーデンよりも高齢化した社会になることは間違いないので、このままで本当に乗り切れるのかなあと心配でなりません。今日は本当にでかい話になってしまいました・・・(笑)。

| | コメント (0)

高齢者介護(その1)/Elderly care vol.1

 コムスンの一連のニュースを見て感じたことを少し書いてみます。
 2000年に始まった日本の介護保険制度ですが、介護サービスの市場化が図られたことによって選択肢が増え、サービスの質が向上するはずだったのになかなか上手くいかないものだあと感じました。日本の制度はドイツなど欧米の国々の介護保険制度などを見習った、よくできた制度なのだそうです。しかし、運用面での成熟さという面では、これからなのかなあとも感じました。
 ちなみに、欧米のいくつかの国でも20年以上前からこの分野は市場に開放されたのですが、かなり前から数々の問題を経験ながら改善をしてきたようです。今回のケース同様に、供給する企業側が利益至上主義に走り、人員削減などのコスト削減が過度に進んだ結果、サービスの質が低下したケースも多く見られたそうです。それに加え、人口が少なく採算が見込めない地域では、民間事業者によるサービスが供給されなかったりと、市場メカニズムが上手に機能しないという問題もあります。また、市場が大企業の寡占状態になる傾向があり、地域をよく知る小規模な事業者が消えていったり、大企業に吸収されることが多いのも欧米では経験済みです。寡占状態になると、市場メカニズムを導入したはずなのに競争原理が働かず、必ずしもサービスの向上につながらなくなってしまいます。
 それでは、スウェーデンではどのようなシステムかというと、高齢者介護サービスはコミューン(市)によって提供されています。市の事務の中で最もウェイトが高いのが、高齢者介護などの福祉分野です。スウェーデンの地方分権は進んでいて、地域の実情にあった独自のサービスが提供できるのが特徴です。財源は保険料ではなく、すべて税で賄われています。そのための税源移譲が済んでおり、日本の介護保険制度のような国・県・市の負担割合というのはなく、すべて市費から支出されます。実際のサービス面では、市から民間企業に委託されるケースも増えていますが、日本の以前の措置制度に近いシステムなのでしょう。
 スウェーデンでも過去に色々な問題点を経験した結果、行政が担うべき役割として、サービスが適正に行われているかの評価など、サービス提供の責任者としての業務に力を入れているそうです。民間に丸投げしたままという危険を避けるためでしょう。また、介護オンブズマンがいて、第三者的な評価も行っています。
(つづく)

| | コメント (0)

木造集合住宅/Wooden building

(追記:2009.6.21のNHK環境特集番組「SAVE THE FUTURE」でこの建物が紹介されました。放送内容の詳細は→コチラ

 新聞広告に掲載したことが功を奏し、私の次のアパートが見つかりました。今度は市街地の中に住むことになりました。不動産屋に行っても結局条件に見合う物件は見当たらず、比較して選ぶ余地はないのがつらいところです。そこで、このような住宅難を解消するべく、民間企業や研究機関、行政がタッグを組んで、シェレフテオの市街地には大規模な集合住宅の建設プロジェクトが2箇所で始まっています。今日はその一つをご紹介します。
 市街地の東側のシェレフテオ川沿いのエルスバッカ(Älvsbacka)地区に3棟の木造高層集合住宅(6階建)の建設がまもなく始まります。スウェーデンではかつては、木造建築は2階建てまでという規制がありましたが、EU加入により建築法規もEUの規制に合わせることになり、木造の高層建築が可能になりました。スウェーデンではパネルを使った工法で高層の木造建築技術が開発され、いくつかの街で同様の木造高層建物の建築が行われているのですが、このプロジェクトのユニークな点は、このエリアのすべてを木を使った地区にするというコンセプトでしょう。たとえば、すぐ前にあるシェレフテオ川にもこの開発の一事業として全長160メートルの木橋を建設します。秩父公園橋風の吊橋です。敷地は市が提供し、建物は民間の建設会社が建築するとのことです。ヨーロッパでも、このような規模の木造による分譲住宅の開発事業はあまり例がないようです。
 地震が多い日本と比べてヨーロッパでの建築物に求められる構造的な強度は低いのかと思いきや、ほとんど日本と変わらないとのことなのです。スウェーデンでは新たな建材の開発や工法の開発を通じて、高度な木造建築を可能にしているのです。木造というと鉄骨造などに比べ弱いというイメージを抱きがちですが、専門家の方に聞くと木の軽さという特性を生かして、鉄骨と遜色ない強度のものができるのだそうです。私たちが「木造」と聞いたときに持つ先入観を変えないといけないのかもしれませんね。
 実際に完成予想図を見ていていただく方がわかりやすいと思いますので、下のリンク先のPDFファイルをご覧ください。

○プロジェクトの概要(→リンク) 初めのグラフはアパートの空室、2つ目のグラフはシェレフテオ市の人口動態です。

○分譲パンフレット(→リンク) この集合住宅は賃貸ではなく分譲だそうです。価格はというと、2千万円前後とのこと。宣伝文句は、目の前の川ではサーモン釣りができ、市街地へは歩いていける距離の自然と共生する住宅環境とのこと。

(追加)アパート完成後の写真を追加しました。(シェレフテオ在住の越後屋さんが撮影したものをいただきました。)
Skelleftea01Skelleftea02_2

| | コメント (4)

コンピューターウィルス/Computer virus

 先日、うかつにもコンピューターウィルスに感染してしまいました。幸い、すぐに気付いて駆除したので大きな問題はなかったのですが・・・。そのウィルスはスカイプというインターネット電話を経由した新手のウィルスだったのです。ワーム活動というやつで、コンタクトリストにある相手に勝手にメッセージを送りつけ、そこにあるリンクをクリックすると感染してしまいます。既に何人かのところには送ってしまったようなので、くれぐれもリンクをクリックしないようお願いします。
 手口はこんな感じです。知っている相手からメッセージが送られてきます。まずはHeyとかHelloのようなあいさつで始まり、その後にリンク先が書かれたメッセージが送られきます。文面は英語なので、相手が日本人ならおかしいと疑うと思うのですが、相手が外国人だったりすると引っかかりやすいですね。ともかく、そんな文面をみても絶対にクリックしないでください。クリックしなければ感染することはありませんので。知っている相手だけに引っかかりやすいのかもしれません。スカイプをお使いの方、くれぐれもご注意を。(→参考リンク

| | コメント (0)

アリエプローグ(その3)/Arjeplog vol.3

 トナカイの精肉作業を終えてセカンドハウスに戻りました。前の晩は遅かったので散策ができなかったので、近くを散策することに。
 森の中を歩いてみると、下草はほとんどがベリーなのです。地面から30センチくらいしかない木にブルーベリー、リンゴンベリー(コケモモ)の実が一面にあります。ブルーベリーは時期が遅いので実がしぼみかけていましたが、リンゴンベリーはちょうどいい時期ですね。といってもこれだけの量があるのでは、ほとんどが人間に採られることがないのでしょう。
 そうこうしているうちに、そろそろ帰る時間だよと。帰りにいいところを見せてあげるといわれました。5分ほど車で走ると、そこにはセキュリティーの厳重なゲートが・・・。ここは自動車メーカーの冬季のテストセンターなのだそうです。このテストセンターは、冬におこなわるテスト施設では世界一の規模だそうで、メルセデス、BMW、GM、オペル、ボルボ、フィアット、ヒュンダイなど数多くの自動車メーカーがテストを行うのだそうです(→リンク)。したがって、冬の間は世界各国から集まったエンジニア達が長期間滞在し、人口が2倍以上になるそうです。何しろこの町は湖だらけだし、冬の気温はマイナス20度から30度と安定しているため、試験には最適なんだとか。自動車試験に関連するビジネスは、この小さな町の大きな産業なのだそうです。確かに、2千人しかいない町なのに、大きなホテルがいくつもあるのです。しかしそのほとんどは、冬しか需要がないらしいのですが。
 特別な許可をもらってゲートの中に入らせてもらいました。ここは写真撮影禁止なので写真は撮れませんでした。まず目に付いたのは、15度と20度の舗装された坂道。ここで四輪駆動などの駆動系システムの坂道試験が行われるようです。それから砂利道の試験用道路。きっと冬には雪と氷なのでしょう。それから湖に向かってまっすぐ伸びる道。今は湖は凍っていませんが、冬には1メートル以上の暑さの氷になるそうで、氷上での試験がメインなのだそうです。ABSなどの実験が行われていると言っていました。また、大きなメーカーは敷地内に事務所、実験室を持っていました。なんか周りをフェンスと森で囲まれて、秘密の研究室という感じですね。
 いいものを見学させてもらった後は、小高い丘に登り、木々の緑と黄色の絶妙なコンビネーションが美しい秋の景色を楽しみ、一路シェレフテオへの帰途に着いたのでした。
P1020835P1020838P1020834P1020843

↓↓アリエプローグで行われているBMWのカーテストの模様です。音が出ますので注意!

| | コメント (0)

アリエプローグ(その2)/Arjeplog vol.2

 翌朝目を覚まし、朝食を済ませた後、今回のメインイベントに出かける準備を始めました。よく聞いてみると、食肉にするためのトナカイを1匹買ってあるので、それを精肉して冬の間の食料にする準備をするのだとか。トナカイ肉は脂肪分が少ない肉なので、この辺りの人の冬のタンパク源になっているのでしょう。ともかく、ナイフやら挽き肉にする機械などをトランクに乗せ作業現場へ・・・。
 湖のほとりに立つ冷蔵庫兼作業小屋に入ると、肉屋さんでみるような光景で、足から宙吊りにされたトナカイが・・・。こうなってるんだぁと感心しながら観察していると、上司と彼の弟がノコギリを持って解体を始めました。その後も慣れた手さばきで、ナイフや電動ノコギリを使っての作業が進みます。何を手伝ってよいのかわからず尋ねると、ナイフを渡されてこれで肉を小さく切ってくれとのこと。言われたとおりに慣れない手つきで、肉を切っていきます。その後、挽き肉にする機械にそれを入れ、ビニール袋に挽き肉を詰める作業です。弟さんの方は、電気ノコギリでスペアリブのようなあばら骨の部分を、ウィーンウィーンと切っています。それを部位ごとにラベルを付け、ビニール袋に詰める作業が延々と続きます。段々と作業にも慣れてきて、最後の方には大分上手になってきました。作業は3時間ほどで終了しました。最後には手がトナカイ肉の臭いとわずかな血がついて、臭いの方は洗ってもなかなか取れないんですよね。
 そんな貴重な体験をしました。約80キロの肉を冷凍庫で保存し、部位ごとに使い分けて料理するのだそうです。こういう習慣はスウェーデン全部というわけではないのでしょうが、彼が育った地方では、毎年冬の前にこうして食料の準備をしておくんだとのでした。手伝った見返りに、ステーキ用のトナカイ肉と挽き肉を持って帰っていいよと。トナカイ肉のステーキはレストランで食べると、1皿で4千円から5千円するくらいの貴重な食材なので、ちょっと嬉しかったです。
P1020821P1020824P1020825

| | コメント (0)

アリエプローグ(その1)/Arjeplog vol.1

 上司に誘われ、彼の生まれ故郷であるアリエプローグという町に行ってきました。アリエプローグはヴェステルボッテン県の隣のノルボッテン県にある人口2千人ほどの小さな町です。シェレフテオから北西に2百数十キロ、車で2時間半ほどの距離でにあり、北極圏までは約50キロとかなり北に位置しています(→Map)。また、ここはラップランドと呼ばれるスカンジナビア北部のサーメ人(先住民)の文化の影響が残る場所で、この地名もサーメ語から来ているようです。彼の生家のすぐ近くに彼のセカンドハウスがあり、金曜日の夕方から出かけて1晩泊めてもらいました。初めは、仕事の話をしたり、ゆっくりと黄葉の景色でも楽しもうということで、特に目的も告げられないまま車に乗りこんでいったのですが、思いのほか色々な体験ができました。
 車でシェレフテオを出発し、シラカバの黄葉が続く道を2時間半ほどで、アカマツの木立の中に建つセカンドハウスに到着すると、まずは暖炉に火を灯してから夕食の準備。彼が夕食の準備している間にに、僕は薪の当番ということになり、外にある薪小屋から暖炉用の薪を運んだり、庭先にあるサウナ小屋へ薪を運んだり・・。夕食には、トナカイの肉と茹でたジャガイモ、サラダ、ワインなどをいただきながら語り合った後、サウナ小屋へ。実はこれがスウェーデンのサウナ初体験でした。10数平米ほどの木造のサウナ小屋の中は、2、3畳くらいのサウナスペースと、4畳ほどの休憩スペースがあります。これがけっこう快適なんですね。薪がサウナの燃料なんですけど、温度も70~80度くらいでしょうか。サウナの中にバケツで水が用意してあってそれを桶に入れ頭からジャバーっとかけるのがスウェーデン流?なのでしょうか、彼は何度も繰り返していました。暑くなったら休憩室で、また冷めてきたらサウナへと何度か繰り返すうちに体が温まってきました。たぶん、これは日本の温泉のような感覚で、家族や知人たちと一緒にリラックスという役目があるのだろうなあと感じました。本当にリラックスできて、人間関係もより深くなる気がしますね。
 サウナから上がると、今度は彼の弟の家を訪問。その方は林業を営んでいるという方で、400ヘクタール以上の森林を所有しているとか。そのご夫婦と一緒に、コーヒーとブッレを楽しみながら木材の価格の話やら、シラカバから出る樹液が健康によいのでフランス人が買っていくとか、冬になると毎晩のようにオーロラが見える話とか、色々な興味深い話をしているうちに夜が更け、明日に備えて寝ることに。こうして1日目が終わりました。
P1020850P1020840P1020839

| | コメント (0)

クラスメート/Class mate

 私の今のスウェーデン語のクラスメートの国籍はこんな感じです。イラン、イラク、アフガニスタン、ソマリア、エチオピア、コンゴ、モロッコ、コロンビア、中国、タイ、フィリピン、日本・・・など十か国以上です。母国語も、アラビア語、スペイン語、フランス語、ペルシア語、タイ語、タガログ語、日本語、中国語・・・など様々です。英語がわかる人、数ヶ国語を使う人も多いですね。年齢は20代前半から50歳くらいまで幅広く、それぞれの個性や国民性の違いが面白いです。そこで、今日のスウェーデン語クラスの会話から。

先生:「では、この前やったテストを返します。50点満点で平均点は27点でした。採点に疑問があったり、わからないことがあったら言ってくださいね。」

  (生徒はテスト結果を見て悲喜こもごも)

生徒1:「先生、なんでこれ違ってるの?合ってるんじゃないですか?」
先生:「それはね、スウェーデン語では慣用的にこうに表現するんです。」
生徒1:「大して違わないじゃないですか。正解にしてくだいよ。」
先生:「できません。」

すると、また別の生徒が・・・

生徒2:「この前、僕よりスウェーデン語ができない生徒が一つ上のクラスに進級しちゃたんですけど、おかしいじゃないですか。なんで僕は進級できないんですか。」

 こんなやり取りが続きます。このように先生に問い詰めてくるのは、なぜか中東系の人が多いです。やっぱりアラブ流のタフな交渉術なのでしょうか。そんな些細なことどっちでもいいじゃんと感じながら、その会話を冷ややかに聞くアフリカ系、南米系、アジア系の生徒たち。小さなクラスの中でも国民性が出ますね。私のクラスの中を見回したところ、あくまで個人的な印象ですが、こんなイメージを持ちました。

○明るさ
 南米系>アフリカ系>中東系>アジア系
○協調性・寛大さ
 アフリカ系>アジア系>南米系>中東系
○積極性
 中東系>南米系>アフリカ系>アジア系
○真面目さ
 アジア系>アフリカ系>中東系>南米系

| | コメント (4)

ボンバルディア/Bombardier

 昨日のノラ・ヴェステルボッテン紙やニュースでも報じれらていたのですが、シェレフテオ空港に乗り入れているSAS(スカンジナビア航空)のスットックホルム行きの全便が、来週から当分の間、運休されるというのです。SASは先日、デンマークなどで立て続けに2件の事故を起こしています。その事故の機体というのが、カナダに本社があるボンバルディア社製のQ400(→リンク)というものだそうで、SASのシェレフテオ便はこの機種を使っているので、安全確認のため運休し、機体の点検を実施するというのです。
 そういえばこの航空機メーカー、名前を聞いたことがあると思ったら、日本でも以前に高知空港で胴体着陸をしたのと同じ機種です(→リンク)。4月にシェレフテオに来たときに乗った飛行機(→写真)がこれだったなぁと思い返すと、なんだかいやですね。ニュースで先日の事故の瞬間を写した映像が流れると、翼から出ている車輪を支える脚がポッキリと折れるのがよく見えるのです。この機種は車輪関係のトラブルが以前から多発しているようです。
 たまたま先日、週刊誌を読んでいると航空業界の記事が載っていて、小型機の市場には参入してくる企業があまりなく、ボーイング社やエアバス社も参入の予定はなく、ボンバルディア社の他にはブラジルのエンブラエル社、ロシアの会社など数社しかないとのこと。そこに商機を見た日本の三菱重工が日本政府の補助を受け、YS-11以来40年ぶりの国産旅客機MRJを開発中だと書かれていました(→参考)。三菱重工のHPを見ると開発中の機体のCGが見られます(→リンク)。モダンなデザインでかっこよくありませんか?前にプロジェクトXでYS-11の開発秘話みたいのを見た記憶がありますが、国産旅客機ってすごくロマンがありますよね。MRJは新素材を使い機体を軽くできるため、従来の飛行機よりも2割燃費が良いという環境に優しい飛行機なのだとか。この飛行機にいつか乗ってみたいなぁ。

| | コメント (0)

地産地消/Local production for local consumption

 今日のフィーカのときの会話。(S=ス、J=日)

S1:「最近、地元産品を売る店が減ってきちゃったね。」
S2:「大きなスーパーマーケットとの競争が厳しいからね。」
S1:「EUに入ってから、ジャガイモなんかもとんでもない国から来てるしね。」
S2:「学校給食の材料もそうみたいよ。地元産のものはあまり使われてないみたい。」
S1:「ところで、日本はどうなの?」

 おっと、そうきたか。コーヒーをすすろうとしたところに、いきなりの振りだ。

J :「日本も大きなスーパーが多いよ。でも、野菜なんかで地元産品コーナーも増えてるよ。○○さんちのきゅうり・・みたいなね。」
S2:「どうやって仕入れてくるの?」
J :「農家から直接買い付けてるんじゃないのかな。」
S1:「へぇ」
J :「近くで作ってるのに、遠くの国から輸入するなんてスウェーデンらしくないね。」
S2:「そうなんだよ。」

 いきなりの地産地消の質問に、取り繕いながらしどろもどろに答えるしかないのですが、彼らの会話から判断する限り、スウェーデンがEUに加入してからは関税がなくなったり、モノが自由に動くようになった結果、安い農作物を遠くから輸入するケースが増えているそうなのです。日本と中国の関係と同じようなのでしょう。
 「地産地消」といえば、「ロハス」や「スローフード」と同様に、エコな生活のキーワード。わざわざ遠くから輸送して二酸化炭素を増やすより、地元で採れた野菜の方が環境に優しく、地域振興や食の安全といった意味からも優れているはず。少しくらい値段が高くてもその方が社会にとって良いはずです。EUに入ったことの一つのデメリットの例なのでしょう。その点では、今のスウェーデンより日本の方が方向性としてはいい方向に向かってるのかもしれませんね。

| | コメント (2)

ライブカメラ/Live camera

 日本ではまだ残暑が続いてるかもしれませんが、シェレフテオの街路樹の白樺は少し黄色くなり始めてきました。
 写真でも撮って載せようかなと思ったのですが、リアルタイムで楽しめた方がいいと思ったのでライブカメラを見つけましたので、どうぞこちらをご覧ください。
 まずは、市立図書館近くの風景。ちょっと見えにくいのですが、交差点の左側の角にシェレフテオ・クラフト社、その先に市立図書館、その奥にスカンディックホテルがあります。右側には教会が見えます。左右に走る通りはE4、手前から奥に走る道はカナルガータンという通りで、シラカバが街路樹になっています(Map)。

●ライブカメラ1→リンク

 これもカナルガータンという通りです。カメラ1と反対方向のカメラです。

●ライブカメラ2→リンク

 次は、SKERIA(キャンパス・シェレフテオ)のすぐ前です(Map)。道路はE4です。右側に見える白い建物がキャンパス関連のものです。私もここのカメラの前をよく通るので、写ってるかもしれないですね。ちなみに、出没時間は日本時間で15時半から18時の間が多いですね。今度からカメラに向かって、手を振るって通るようにしますね。手を振って通る怪しいアジア人がいたら、たぶん私です(笑)。

●ライブカメラ3→リンク

 もう一つ、これはカメラ3の反対方向です。先に見える橋は、シェレフテオ川にかかるビクトリア橋。川の向こうの右側には教会が見えます。

●ライブカメラ4→リンク

 最後は以前にも紹介した、シェレフテオ・キャンプ場の様子です。もう、キャンピングカーはほとんどありませんが、冬にはまたスキー場としてオープンしますので、賑わうのではないでしょうか(Map)。

●ライブカメラ5→リンク
 

| | コメント (0)

ピーテパルト/Pitepalt

 今日も食べ物ネタを一つ。シェレフテオから北に行くとピティオという街がありまして、そこの郷土料理がこのピーテパルトです。すりつぶしたジャガイモと小麦粉を混ぜて丸めた生地の中に、豚肉を小さく刻んだものが入っています。一見すると、まんじゅうか団子に見えるのですが、スウェーデン北部の伝統料理だそうです。これは写真のように、真空パックした状態のものがスーパーマーケットで売られていますので、パックから取り出し、これをお湯で茹でるだけです。実は、今回は2回目の挑戦なのです。前回はちょっと茹ですぎて、生地が水分を含んで巨大になってしまったので、あまり美味しくありませんでした。今回は雪辱戦ということで、茹で加減を慎重に確認しながら茹でてみました。
 鍋の中を確認しながら、そろそろ火が通っただろうというところで鍋から取り出し、お皿へ。ピーテパルトは、バターとリンゴン(コケモモ)ジャムと一緒に食べるのだそうです。前回と違って、スウェーデンの味やジャムにも抵抗がなくなってきたので、きっと美味しいだろうと期待して、いざ試食。うんうん、前回よりはうまくできたぞと思いながら、食べていくとやはりどうも味付けに飽きてしまい、これ以上箸、いやフォークが進まない・・・。そうなんです、前回もそうだったのですが、日本人の私にはどうもこの味付けがしっくりこない。この食感は「すいとん」みたいだし、中身の豚肉は「豚まん」のようなのです。これは中華の飲茶風にからし醤油で食べたら絶対に美味いだろうと思い、冷蔵庫から醤油とからしを・・・と思ったら、からしがない。やむなく、わさび醤油で食べることに・・・。やっぱり、こっちの方がうまいなあ。長年培ってきた味覚は、そう簡単には変わらないということがよくわかりました。
 鍋を洗いながら、次回は絶対にからし醤油で食べてやると思いつつも、もしかしたら既にピーテパルトをからし醤油で食べているアジア人がどこかいるのではないかと想像してしまいました。(つづく)
P1020816P1020820

| | コメント (0)

かもめ食堂/ruokala lokki

 「かもめ食堂」っていう映画をご存知ですか。という私もついこの前まで知らなかったのですけど、あるところでこの映画の話を聞いて、見たくなってしまったので日本でDVDを買ってきたのです。2006年の春頃からシネスイッチ系で公開された映画です。キャストは小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ・・・個性派ばかりです。この映画は、小林聡美が演じる主人公がフィンランドのヘルシンキに「かもめ食堂」という名前の日本食レストランを開いたというストーリーです。すべてフィンランドロケなんだそうで、インテリアや食器など、北欧雑貨に興味のある方なら間違いなく面白いと思いますよ。詳しくはこちらをどうぞ。→「かもめ食堂公式HP」
 先日、買ってきたDVDを見てみたんですけど、一言で表現すれば「まったり」した映画だなあと。フィンランドもスウェーデンも、北欧的なスローでシンプルな生活というのは同じだと思うのですが、その時間がゆったり流れる雰囲気がよく出ているなあと思いました。シナモンロールとかコーヒーとかおにぎりが出てくるんですが、これが本当においしそうに見えて、見ていると食べたくなりますよ。もしヘルシンキに行く機会があったら、このロケ現場は実際にカフェとして営業しているらしいので、ぜひ見てこようかなあと思ってます。
 話は変わりますけど、北欧的な生活ってやはり、家庭での生活や自分の趣味を大事にして、せかせかしないで生活することだなあと、近くで見ていてそう思いますね。日本人ほどはないにしても、勤勉で仕事は一生懸命やりますが、5時になればまっすぐ帰宅し、家庭での生活を楽しむ。余暇の時間や家族との時間が最優先なんだという価値観は、北欧だけでなくヨーロッパに共通するものなのかもしれませんが・・・。

| | コメント (0)

シュールストロミング/Surströmming

 昨日の金曜の夜、知り合いの方からシュールストロミングパーティのお誘いを受けました。ご存知の方も多いかもしれませんが、シュールストロミングとはスウェーデンの珍味で、ニシンを発酵させた缶詰の食品です。世界一臭い食べ物とも言われているらしいです。詳しくはこちらに書いてあります(→リンク)。色々な人から話には聞いていて、いつかは食べてみたいと思っていたのですが、実際に食べるのは今回が初めてです。
 まず缶を開けるところから、やらせてもらいました。缶の中でも発酵が続いているため、缶が膨れいているものもあります。缶を開けるときに汁が飛び出る可能性があるので、キッチンのシンクに水を張り、このなかで缶切で開けるのだそうです。言われたとおり水の中で缶切をブスッっと刺してみると、その穴から茶色い液体が張った水の中に勢いよく出てきます。これだから空中であけるのは危険なのですね。缶を開けてどんなにおいだか嗅いでみると、確かに魚の腐ったような臭いがしますけど、実際に思っていたほどではありませんでした。
 そしていよいよ試食のときが・・・。食べ方もお約束があるようです。まずは固く焼いた薄いパンの上にバターを塗ります。その上にシュールストロミングを骨を取り除いて乗せます。その後に、刻んだ玉ねぎ、チーズ、トマトスライス、茹でたポテト、ディルを乗せて上からサワーミルク(ヨーグルトみないなやつ)をかけて完成。お味の方は・・・そうですね、口に含んで喉を通り越す瞬間の香りがなんとも表現できないです。臭気+かなりしょっぱいです。食べられるのは食べられますけど、正直なところ好んで食べたいと思わない味ですね。でも、スウェーデン人に言わせると、初めてのときはおいしいと思わなくても、2回・3回と食べているうちにおいしいと思うようになって、朝食でもこれを食べたいと思うようになるとか。周りの人に聞いてみると、好きな人は月に1度は食べると言っていました。また、缶に詰められてから2、3年経ったもののほうがマイルドになって、通には好まれるのだとか。
 シュールストロミングと一緒に飲んだのは、スナップス(アクアビット→リンク)というスウェーデンのお酒。40度くらいある強い酒なのですが、味の方はウォッカとジンとウィスキーを足したような味で、意外においしかったです。これを小さなグラスで飲むのですが、乾杯の前にお決まりの歌があって、それから「スコール」の掛け声で乾杯するのがスウェーデン流です。
P1020810P1020812P1020813

| | コメント (0)

授業研究/Jugyou kenkyu

 今日はシェレフテオ市役所の教育部門の人と話しをする機会がありました。スウェーデンの環境教育の状況などを聞きに行ったのですが、話の内容がスウェーデンと日本の教育方法の違いのようなところに及び、興味深いことも教えてもらえました。
 秩父市の教育委員会にも教育研究所というのがありますが、今日会った人はシェレフテオの教育研究所のような仕事をしている方で、元数学教師だそうです。彼の仕事内容はというと、教師の指導や教育方法の研究をしているとか。まず初めに彼に見せられたのが、「The Teaching Gap」という英語で書かれた本でした。彼が言うには、その本ではアメリカ、ドイツ、日本の学校での数学の教え方の違いなどを比較しているのだそうです。その中で、日本の教育の注目すべきこととして、「校内研修」と「授業研究」が挙げられているのです。この方は色々な場所で教育に関する講演をすることがあるそうで、日本の校内研修のことも話をすることがあると言っていました。アメリカの研究者から注目されているのだそうです。そんなに国際的に評価が高いのだとは知りませんでした。日本語訳版も出版されているようなのでご興味がある方は読んでみてください(→リンク)。
 ほかにも、スウェーデンでは教師という職業に就くのはそれほど難しくないのだそうです。なので教師を希望する人は、学校の休みと同様に長い休暇が取れるからなどの理由で応募してくるのだそうで、教師の質が高くないし、給料もそれほど良くないのだよとも言っていました。日本では教師の職に就くのは簡単ではないし、尊敬される職業なのですよと話すと、そのあたりも両国で違うねとお互いに納得。
 スウェーデンで働いてみて感じるのですが、この国は個人主義が非常に発達しているのです。色々な役所や会社にも行ってみましたが、どこでも職員・社員はオフィスは個室なのですが、これが典型的な例でしょう。労働環境的には広々としていていいのですが、やはり日本式の密なコミュニケーションというのには欠けるのですよね。報告・連絡・相談のような基本的なチームワークは日本の方がずっと優れていますね。あとは、組織内の情報共有も日本の方が進んでいますし、QCサークルのようなの改善・改革運動は日本のお家芸なんでしょうかね。そういうところでは日本的な組織力の強さのメリットをすごく感じます。
 話はそれましたが、教育部門においても日本の組織力の強さは例外ではなく、教師の間での授業のノウハウの共有とか、授業の質の向上という意味でのクオリティ・コントロールが校内研修という場で行われているのかなあと感じました。教育の現場にいたことがない素人なもので、ぼろが出ないようこれくらいにしておきます。

| | コメント (0)

続・続・続・松茸/Matsutake vol.4

 連日、松茸の話題ばかりで恐縮です。ここ1週間のこのブログへのアクセス状況を見てみると、検索エンジンから「スウェーデン」「松茸」のキーワードでここ辿り着いている方が増えているのに気付きました。しかも、日本国内からだけでなく、スウェーデンやその他の国からもあるようです。また、先日の産経新聞のウェブサイトには、フィンランドからも松茸の輸入が始まったと報じられていました(→リンク)。この記事によると、大阪で売られたスウェーデン産松茸は好評で即日完売だったとか。実際にスウェーデン大使館に聞いたところによると、やはりスウェーデン産松茸を輸入したいという業者からの問い合わせが何件もあったとのことです。これは本物かもしれないですね。
 また、この記事で報じられているのは、中国産の食品の信頼性の低下や、北朝鮮への経済制裁の輸入禁止品目の中に松茸が入っているという事情も影響していて輸入量が減少しているとのことです。そこで、本当にそうなのか松茸の輸入状況を財務省の貿易統計で調べてみました。
          2003年      2004年     2005年     2006年
中国         1,119トン     1,271トン       1,655トン    1,198トン
北朝鮮           284トン          283トン         783トン        230トン
韓国             147トン          107トン          128トン           37トン
その他              670トン          656トン          315トン         254トン
合計             2,220トン        2,317トン      2,881トン      1,719トン
とのことです。やはり、中国・北朝鮮からの輸入が大部分を占めています。今後は北朝鮮からは事実上ゼロに近づくでしょうし、中国からも減るとなると輸入総量は減るのでしょうね。そこに、北欧産松茸がどこまで食い込めるか、これからが見どころですね。
 実は北欧産松茸の日本への輸入の可能性については、農林業振興の見地から、数年前からこちらでも検討されていたようです。たとえば、ウメオにあるSLU(スウェーデン農科大学)やフィンランドの国立研究所でも、松茸の分布状況などについて調査が行われたようです。SLUの調査(→リンク)によると、スウェーデンでの松茸の分布は、ウメオからキルナまでの北部スウェーデンが中心のようで、最も密生しているところだと1ヘクタールに200本も生えているのだとか。ここシェレフテオはもちろん「松茸ベルト」の中に入っていますので、可能性大ですね。定年退職した人や失業中の人などが、趣味と実益をかねてアカマツ林に松茸採りに出かけるという日はそう遠くないかもしれませんよ。
 余談ですが、9月下旬にはフィンランドで「松茸ワークショップ」というセミナーが開かれるそうです。これは日本・スウェーデン・フィンランドの松茸の権威の先生が講演するそうで、研究者・バイヤー・松茸ピッカー向けだそうです。ご興味のある方はこちら(→リンク)。

| | コメント (0)

スケーリア/SKERIA

 今日は、シェレフテオの教育・研究施設の拠点エリアであるスケーリア(SKERIA)を紹介します。このエリアは、市役所からシェレフテオ川をはさんだ対岸にあります。
 ここはキャンパス・シェレフテオ(→リンク)とも呼ばれていて、教育施設が集積しています。まず、このエリアにある高等教育機関として2つの大学があります。ルレオ工科大学シェレフテオキャンパス(→リンク)とウメオ大学シェレフテオキャンパスです。ルレオ工大シェレフテオの看板は、なんといっても木材科学学科です。そのほかにもコンピューターグラフィックなどIT系の学科、テレビ・映画などの映像科もあり多彩な内容です。修士課程もあり、外国から来た研究生も多いとか。その向かいあるのが、ウメオ大シェレフテオキャンパス(→リンク)です。ここは社会科学系を中心とした内容のプログラムがあります。
 またほかには、SP‐Trätek(スウェーデン国試験研究所)が木材産業分野の研究開発を行っています。ここには日本人が2人いて、いつもお世話になっています。それから、私の通っている移民向けスウェーデン語教室などを行うVUXという成人教育施設(→リンク)、それ以外には職業訓練施設(→リンク)があり、ここではホテル&レストランマネジメントコースやクリエイティブデザイナーコースなどの職業に直結した教育が行われています。また、市議会も行われるフォーラムという施設もここにあります。
 それぞれの施設としてはそれほど大規模なものではないのですが、ここの教育機関ではシェレフテオにある企業と直結した研究を行っており、そこは感心するところです。やはり企業誘致的な視点からも、教育内容も考えているようです。企業を誘致するのにはどうしても人材が必要になります。そのため、常に企業で活躍ができるような人材を育成していかないと、企業誘致上も不利だそうで、その時点での最新の知識を得られるような教育プログラムを組んでいるようです。しかし、最新技術はすぐに陳腐化してしまいますから、学生が卒業するころにはその知識が企業では必要なくなっていたりするなど、その辺の対応が難しいと聞きました。常に産学が連携をして、それを官がバックアップしていくという印象を受けますね。そういったところがスウェーデンの研究開発の旺盛さの原点なのかもしれません。
P1020807P1020805P1020808

| | コメント (0)

地域暖房/District heating

 段々と寒くなってきて、このアパートの暖房のありがたみがわかってきました。この部屋の暖房設備は下の写真のようになっています。この白いヒーターの中に温水が流れていて、室温が下がってくると自動的に暖房が機能するようになっています。この温水の元はどうなっていると思いますか?
 実は、このお湯の元はというと、シェレフテオの市街地の近くのバイオマス・コジェネ施設からお湯が来ています。道路の下を水道管や下水管と同様に、温水が流れる管が埋設されていて、市街地の各戸に引き込まれています。スウェーデンの暖房施設は、地域暖房といわれて主にコミューン(市)の仕事とされており、市が責任を持って運営しています。シェレフテオの場合には、市が出資するシェレフテオ・クラフト社(→リンク)がバイオマス施設を所有しており、先日も書き込んだように、地域暖房、発電、ペレット製造を行っているのです。このバイオマス・コジェネ施設は、端材などから作られたチップを燃やして大きなタンクの水を沸かし、その蒸気でタービンを回して発電しています。その温水が地域暖房に、余熱がペレット製造に利用されているのです。
 よく調べてみると、シェレフテオ・クラフト社は自治体が経営するエネルギー会社では、スウェーデン国内でも屈指の会社らしいです。水力発電も手がけているようで、シェレフテオ市以外にも電気を供給しています。また、シェレフテオ市内はクラフト社の業績が良いからなのか、電気料金が安いようです。暖房代というのも、ほとんどがアパート代に含まれていて、暖房料金を気にしないで暖かい生活を送れるのです。
 実はスウェーデンも1980年くらいまでは、地域暖房も100%が石油をエネルギー源としていたそうです。しかし、オイルショックをきっかけにバイオエネルギーへの転換が進み、今では地域暖房の8割がバイオマス燃料(木質・生ゴミ・ピート)に転換していているのです。驚きですよね。この辺が国家戦略で、石油資源のない国スウェーデンがエネルギーを自給できるようにと、オイルショックを機にバイオマスへの転換を戦略的に進めてきたのです。郊外では、暖炉やストーブ、ボイラーなどで各戸の暖房が行われています。これも燃料は、薪やペレットが多いのですよね。恐るべし、スウェーデンのバイオマス活用。
P1020804

| | コメント (0)

続・続・松茸/Matsutake vol.3

 今夜は冷え込んで外は気温1度です。昨日はキルナで雪が20センチ積もったそうです。ひぇ~、恐ろしい。スウェーデンの人たちに聞いても、この時期にしては気温が低いとのこと。つい数週間前までTシャツでいられたのが嘘のようです。でも、室内は気温25度前後で至って快適です。
 さて、この前からの松茸の話の続きです。ここ数日松茸のことを考えていたら夜も眠れなくなりました(笑)。いつかはシェレフテオ産松茸を食べてやろうと思っていたからです。すると今日、日本人の知り合いの方からなんといただいてしまったのです。おまけに松茸ご飯も。シェレフテオ市内の森にきのこ採りに行って、たくさん採ってきたそうです。やはり今年は当たり年らしく、たくさんあったとのこと。詳しい人だと1日に松茸を10キロ、20キロと採るという話も聞きました。恐るべしスウェーデン産松茸。さっそく香りを嗅いでみると、まぎれもなく松茸のいい香り。時期が少し遅いようで、傘が開いていますが、とても美味しそうです。
 家に帰り、この貴重な松茸をどう料理しようかと悩んだ結果、やっぱり焼いてから醤油で食べるのが一番だと思い、焼き松茸にすることに。それと、焼いた松茸を使って、お吸い物にしようと決心したのでした。オーブンで松茸を焼くこと15分くらいだったでしょうか、部屋中に香ばしい松茸の香りが・・・。そして待ちに待った試食の瞬間。新鮮なせいもあるのですが、この焼き松茸の香りが最高です。お吸い物にもふんだんに松茸を入れ、これもまた良し。そして松茸ご飯も・・・。松茸づくしの至福のひと時でした。この香りを伝えられないのが残念です。それにしても、スウェーデンで松茸が食べられるとは、ちょっと前までは思いもよらぬことでした。
 その後も色々と情報収集してみましたが、このスウェーデン産松茸、DNA鑑定の結果ですと岩手県産の松茸と99%一致したとか。また、新聞報道によるとここでの買い付け価格はキロ1800円程度ですが、この前の大阪のデパートでの末端価格はキロ当たり25,000円弱の価格だそうです。参考までに。
P1020799P1020802

| | コメント (2)

« 2007年8月 | トップページ | 2007年10月 »