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地域暖房/District heating

 段々と寒くなってきて、このアパートの暖房のありがたみがわかってきました。この部屋の暖房設備は下の写真のようになっています。この白いヒーターの中に温水が流れていて、室温が下がってくると自動的に暖房が機能するようになっています。この温水の元はどうなっていると思いますか?
 実は、このお湯の元はというと、シェレフテオの市街地の近くのバイオマス・コジェネ施設からお湯が来ています。道路の下を水道管や下水管と同様に、温水が流れる管が埋設されていて、市街地の各戸に引き込まれています。スウェーデンの暖房施設は、地域暖房といわれて主にコミューン(市)の仕事とされており、市が責任を持って運営しています。シェレフテオの場合には、市が出資するシェレフテオ・クラフト社(→リンク)がバイオマス施設を所有しており、先日も書き込んだように、地域暖房、発電、ペレット製造を行っているのです。このバイオマス・コジェネ施設は、端材などから作られたチップを燃やして大きなタンクの水を沸かし、その蒸気でタービンを回して発電しています。その温水が地域暖房に、余熱がペレット製造に利用されているのです。
 よく調べてみると、シェレフテオ・クラフト社は自治体が経営するエネルギー会社では、スウェーデン国内でも屈指の会社らしいです。水力発電も手がけているようで、シェレフテオ市以外にも電気を供給しています。また、シェレフテオ市内はクラフト社の業績が良いからなのか、電気料金が安いようです。暖房代というのも、ほとんどがアパート代に含まれていて、暖房料金を気にしないで暖かい生活を送れるのです。
 実はスウェーデンも1980年くらいまでは、地域暖房も100%が石油をエネルギー源としていたそうです。しかし、オイルショックをきっかけにバイオエネルギーへの転換が進み、今では地域暖房の8割がバイオマス燃料(木質・生ゴミ・ピート)に転換していているのです。驚きですよね。この辺が国家戦略で、石油資源のない国スウェーデンがエネルギーを自給できるようにと、オイルショックを機にバイオマスへの転換を戦略的に進めてきたのです。郊外では、暖炉やストーブ、ボイラーなどで各戸の暖房が行われています。これも燃料は、薪やペレットが多いのですよね。恐るべし、スウェーデンのバイオマス活用。
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