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2007年7月

ロフォーテン紀行(その3)/Trip to Lofoten #3

 翌朝6時のフェリーでボードーからロフォーテンを目指しました。ロフォーテンのモスケネスという港に向かいます。(実はロフォーテンに行くメジャーなコースは、ナルヴィクからスボルバーというロフォーテン最大の町に行くフェリーなのですが、一番の目的地であるレイネに行くのにはモスケネス港の方が便利なのです。)フェリーが出発すると、ノルウェーの複雑な海岸線が見えてきました。船は岩山の島を抜け、約3時間半かけてモスケネスへ到着します。ロフォーテンに近づくにつれ、頂が雲に覆われた岩ばかりの山が見えてきました。ここは「アルプスの頂を海に浮かべたよう」と形容されるのですが、まさにそのとおりです。
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 フェリーがモスケネス港(→Map)に到着し、上方を見上げると絶壁の岩山ばかりです。うちの娘はあまり見たことのない風景に戸惑い気味で、怖がってさえいました。この港から宿のあるレイネまでは車で10分ほどの距離でした。車を運転しながらもその景色のすごさに圧倒されるばかりで、絶景また絶景でした。急に視界が開け、半島のように張り出したレイネの村が見えてきました(→Map)。ここはかつてノルウェーで最も美しい村に選ばれたそうです。透き通って底まで見える海と、遠くにはフィヨルド、わずかな平らなところにロルブーと呼ばれる漁師の家だった赤いコテージが見えます。
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 まだ時間が早いので、ちょっと足を伸ばしてその先の島まで行ってみます。道路は海岸沿いの岩山の脇を抜け、島を結ぶアーチ型が架かっています。橋を渡ってさらに進むと、こんな景色が広がっていました。
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 島の反対側の方へ行くと、そこには白い砂浜のビーチがありました(→Map)。一見すると、南の島のビーチのようですが、遠くにはフィヨルドが見えています。島々のあらゆる地形が素晴らしいので、思わずシャッターを押す回数が増えてしまいます。
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 この島の産業は漁業と観光。島の海岸沿いには、タラを干すための物干しのような木組みがいたるところにありました。この辺りは漁村特有の魚の香りがします。ちなみに、ロフォーテンの干タラは最高級品だとか。値段もかなりのものです。しかし、食べてみると、懐かしい日本の味がしました。多少塩気が少なめでしたが、おつまみでおなじみの「干しタラ」の味でした。もう一つ「魚ハンバーグ」を試してみましたが、これまた懐かしい味。こういうのを何と呼ぶのでしたっけ?はんぺんのようなタラのねりものと同じです。おでんとか、煮物などでよく使うやつです。こんな北欧の果てで懐かしい味に出会うとは・・・。あまりに不思議な感じがして、訳もわからず笑いが止まりませんでした。レストランに入っても魚料理ばかりです。焼いた白身の魚に、スモークサーモン、魚介類のスープなど、日本人の口には間違いなく合う味です。ただし、ノルウェーの物価は異常に高いです。だいたい、子供と二人での食事なんて大した量でもないのに、飲み物まで入れると1万円近くかかってしまいます。世界一物価が高いとも言われる国ですので仕方ないか。(つづく)
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ロフォーテン紀行(その2)/Trip to Lofoten #2

 シェレフテオからまずはボードーを目指します。ボードーまでは約510キロの道のり。東京~大阪間とほぼ同じ距離です。シェレフテオからボードーまでは95号線という道路を北西に向かって走ります。スウェーデンには有料道路はほとんどなく、この道路も一般道路なのですが、制限速度はほとんどの区間で110キロです。そして、出発してから100キロくらい走ったところで第一トナカイ発見。伐採された森林で1頭がえさを探しているようでした。それからしばらく走ると、トナカイに頻繁に出くわすようになります。車を恐れる気配もなく、道路上をきままに歩くトナカイ。サファリワールド並みです。スウェーデンの人から野生動物には気をつけるよう普段から言われているので、トナカイが見えると最徐行で走ります。彼らの動きは本当に気まぐれで、道路から離れるかと思いきや、またUターンして車に近づいてきたりします。乗っている子供は大喜びなのですが、運転している方はあまりうれしくないのが本当のところです。
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 そして100キロ以上続いたトナカイ出没区間を過ぎると、景色が次第に変わってきて湖だらけの風景に。このラップランドと呼ばれている地域は、本当に湖が多いのです。しかも大きな湖が多く、地図を見ても湖だらけ(→Map)。湖を横目に見ながら車を走らせると、景色は高山のような低木だけの風景に変わってきます。遠くにはまだ雪の残る山々が見えてきました(→Map)。
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 休憩をとりながら車を走らせること5時間弱で、ノルウェー国境にやってきました(→Map)。国境にはやはり税関の小さな建物があるだけで、特に白線があるわけではありません。その辺りからは、遠くにU字谷とマッターホルンを小さくしたような格好の良い山が見えてきました。
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 ノルウェーに入ると、山がちの地形に変わり、長野あたりをドライブしているような懐かしい気になります。しばらく走ると、左側にはフィヨルドの景色が見えてきました。空が曇っていたせいもあり、ここはそれほど素晴らしいという感じは受けませんでしたが、良い天気ならきっときれいなのでしょう(→Map)。ひたすらドライブを続け、約6時間半でついに港町ボードーへ到着。割と近代的な建物が多い小さな町なのですが、やはりこの町も第二次大戦時にドイツ軍に破壊され、古い建物はあまり残っていないようです。潮の香りのする町でした。いよいよ翌朝一番のフェリーでロフォーテンを目指します。

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ロフォーテン紀行(その1)/Trip to Lofoten #1

 北欧の夏の思い出にと、再びノルウェーを目指すことにしました。前回訪れたナルビックへの旅では、鉄道から見える山岳風景とフィヨルドにすっかり魅了されてしまいました。スウェーデンとフィンランドは同じように、森と湖の静的な風景で魅力があるのですが、ノルウェーのダイナミックな景色には心を刺激する何かがあるのです。今回目指したのは、ノルウェー北部のローフォーテン諸島(→ウィキ)(→Map)というところです。北欧自体がイタリアやフランスなどの陰で観光地としては印象が薄いかもしれませんが、この島は日本から旅行する場合だと交通アクセス良くないため、さらにマニアックな場所でしょう。しかし、この島は「世界でも最も美しい景色の一つ」と評されるほど、氷河地形の景色の美しさで有名です。
 なぜ、このロフォーテン行きを計画したかというと、私の周りのスウェーデン人が皆、あそこは美しいと薦めてくれたからです。もう一つ、ある日本人の方からこう言われたのです。「ロフォーテンはノルウェーの中でも格別に美しい所なので、他のフィヨルドに行った後に行かないと、他の印象が薄れてしまう.。それほど美しい所だ。」と。こう言われてから、「いつかはロフォーテン」という気持ちに駆られてしまったのです。
 しかしながら、シェレフテオから個人旅行で行くにしても、計画を立てるのに少々厄介な場所でした。その理由の一つは、日本語の情報があまりないこと。バイブル「地球の歩き方(北欧編)」でもわずかなページしか割いておらず、これだけでは旅をするには不十分であること。2つ目は、宿を予約するにしても個人経営の小さな所が多く、ホテル予約サイトなどで扱っていないことが多く、宿の当たりをつけて直接電話で予約をしなくてはならないこと。3つ目は、島に行くまでには必ずフェリーに乗らなければならず、また島内の公共交通機関の便が悪く車が必須であること。4つ目は、今はハイシーズンであるため、旅行者で混み合うこと。そして最後は、子連れの旅であること。これらを総合すると、旅行の計画に当たっては、ネットで情報収集をし、綿密に計画を練る必要がありました。
 そして、電車やバスの旅などいくつかの選択肢がある中で、次のような選択をしました。シェレフテオからフェリーの出るボードー(Bodo)という港町まで、車でスカンジナビア半島を横断する。ボードーからフェリーに車ごと乗り、ロフォーテンに渡る。ロフォーテンでは、レイネ(→写真家マイケルさんのサイト)という特に美しいといわれる場所に宿を確保する。このように心を決め、フェリーを予約し、宿の予約をして、天候をこまめにチェックし、体調と身支度を万全に調えていざ出発。(つづく)

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クロックス/Crocs

 日本でも大流行しているというワニがトレードマークのクロックス(→リンク)のサンダル。実はスウェーデンでも昨年あたりから流行しだして、特に今年は大ブレイク。靴屋さんに行くと本物、ニセモノといろいろ売っています。街に出ても子供から大人まで、カラフルなクロックスのサンダルを履く人であふれています。ちなみに、クロックスという会社はアメリカのコロラドに本社があり、昨年ナスダックへの上場を果たしたそうです。
 このサンダル、世界のいくつかの地域で流行しているらしいですが、スウェーデンの場合には特別な理由があるとか。というのも、スウェーデン出身のNHL(北米のアイスホッケーリーグ)の人気プレーヤーであるペーテル・フォーシュベリ(ピーター・フォースバーグ)選手が経営する会社がスウェーデンのみならずスカンジナビア諸国に輸入しているとのことです。しかもそのPforceという会社は、シェレフテオの近くのウメオに本社があるとのこと。有望な地元企業というわけですね。
 アイスホッケーといえばトリノ五輪では金メダルに輝いたスウェーデンでは国民的スポーツ。彼もゴールドメダルチームの一員でした。NHLで活躍する国民的ヒーローが輸入しているとなれば話題には事欠かないでしょう。日本人的感覚でいえば、大リーグで活躍するイチローのようなヒーロー的存在なのではないでしょうか。スウェーデンではクロックスは、彼のニックネームであるFoppa(フォッパ)の名前にちなんで「フォッパ・サンダル」と呼ばれています。
 実は、私も娘が日本で買ってきた白のサンダルとペアのものをこちらで買いました。といってもニセモノなのですが。本物のクロックスは日本では4,000円くらいで買えるようですが、こちらでは1万円くらいします。ニセモノでも5~6千円くらいです。先日フィンランドで出会ったオランダ人旅行者は、親子でクロックスもどきを履いている我々を見て、典型的スウェーデン人だねと言っていました。どういう意味だろう?たぶん、オランダでは流行っていないのでしょうか。ウィーンでは流行っていなかったという情報もあります。ともかく、世界的流行とまでは言えないのかもしれませんね。
 ということで、スウェーデンにおけるクロックス事情でした。
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樹種/Kinds of trees

 森と湖の国と言われるとおり、スウェーデンでは少し郊外に出ると延々と続く森林を目の当たりにします。なにしろその面積はすごいのですが、意外にも国土に対する森林面積の率では日本もそれほど負けていません。1位はフィンランド、2位はスウェーデン、3位が日本だそうです(→参照)。
 こちらに来てから感じるのはスウェーデンの森林の樹種は意外と少ないということです。(1)スウェーデンの人が英語でレッドパインとかレッドウッドと呼ぶ「欧州アカマツ」(→参照)、(2)スプルースとかホワイトウッドと呼ぶ「エゾ松(トウヒ)」(→参照)、それと(3)バーチと呼ぶ「シラカバ」(→参照)の3種類を知っていれば9割方の木の種類は言い当てることができます。欧州アカマツは日本のアカマツと幹の色や感じは似ていますが、日本のとは枝ぶりが少々違う気がします。エゾ松はクリスマスツリーを思い浮かべていただくとイメージしやすいかと思います。こちらの人はクリスマスツリーにはスプルースを使うようです。欧州アカマツとエゾ松の2種類が主に建材として、集成材などにされる樹種です。それに対してシラカバは建材には向かないようで、主にパルプ材として使われるようです。あとは暖炉の薪になっているのもシラカバが多いです。
 また、日本の森林と比較して違うのは、スウェーデンの森林は寒い気候の影響から成長が遅いことです。日本ですと通常40年とか50年で成長するのですが、スウェーデンでは平均100年程度だそうです。その分、年輪が詰まった木材になるので建材として適しています。比重という数値(水が1.0)で比較すると、日本の主力材であるスギ(比重0.38)やヒノキ(0.41)に対し、スウェーデンの主力材の欧州アカマツ(0.47)、スプルース(0.47)といったようにデータ上でも密度の高いことがわかります。
 それと決定的に違うのは森林の地形でしょう。なにしろスウェーデンもフィンランドも起伏の少ない平坦な国土ですので、伐採や運搬といった効率性が日本と比べると格段に違うはずです。伐採した木材を運搬するトレーラーを目にすることがありますが、なにしろ道は広いしトレーラーは大きいし、日本ではそう簡単に真似できそうにありません。平地の少ない日本では平らな土地は耕作地や住宅地になってますものね。日本の1.2倍の国土に900万人の人口しかいない国スウェーデン、寒い気候と日照時間の影響のため農業に向かない国スウェーデン、単純には比較できませんが、日本にもスウェーデンにも森林が豊富にあることだけは確かなのです。
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ロバニエミ/Rovaniemi

 フィンランドのロバニエミという街に「サンタクロース村」(→リンク)があり、ここでは本物の?サンタクロースに会えるというのでそこに行ってみることにしました(→Map)。シェレフテオから片道約400キロの距離なのですが、スウェーデンとフィンランドの間には鉄道が通じておらず、バスはあるものの接続があまりよくないので、レンタカーでフィンランドを目指すことにしました。400キロの距離というのは、東京からでいうと東名高速の名古屋より向こうの関ヶ原くらいの距離です。
 シェレフテオからE4という幹線道路をボスニア湾に沿って走り、ハパランダという国境の街を過ぎフィンランドに入り、そこからさらに北へ走りロバニエミへ。車での国境越えは初めてだったのですが、国境には税関の建物があるものの特にパスポートチェックがあるわけでも、車を止められるわけもなく、どこが国境線だかわからぬ間にフィンランド国内へ。
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 フィンランドのケミという街からロバニエミまでも、森林の中のE75という一本道をひたすら走るのですが、途中は牧歌的なスカンジナビアの田舎の風景が続きます。フィンランドもスウェーデンと同じようにあまり起伏のない平らな地形です。そしてついにサンタクロース村に到着。そこは北緯66度33分という北極圏の線上にあります。サンタクロースがいる部屋がまさにその線上なのです。(写真に写っている白線がそれです)
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 サンタクロース村に入りスタッフの人に聞いてみると、ここには入場料というものがないのです。ずいぶんと良心的な施設だあと思いつつサンタクロースとご対面。サンタクロースは十数ヶ国語を話すそうで、「こんにちは」とか「お名前は?」とあいさつされました。サンタの部屋では個人のカメラでの撮影は禁止です。写真撮影は専属のカメラマンがしてくれるとのこと。そうなのです、この写真撮影料金が収入源のようです。しかも、その値段がなかなかの金額で、写真の大きさや枚数が3パターンあり、最も安いものでも5,000円くらいです。安くないかも。
 村内には土産店のほか、サンタクロース郵便局というのがあり、ここから絵葉書などを送ることができます。切手はもちろんサンタの絵柄、ここから送ると特別なスタンプが押されるとか。ポストが2種類あり、1つは通常のもので、もう1つが次のクリスマスに配達される特別なポストです。村内にはあちこちに各国の言葉でかかれた案内があります。もちろん日本語もありましたが、北欧にしては珍しく観光地化された雰囲気は、正直なところちょっとがっかりする点も。クリスマスの時期には日本人観光客も多く訪れるとスタッフの人が言っていました。ビジネスだからしかたないですね。
 ともかく、シェレフテオから1泊2日のフィンランドの旅、フィンランドという国の雰囲気は少しながらわかりました。ちなみに、フィンランドの公用語はフィンランド語で、通貨はユーロです。北欧のスウェーデン語、ノルウェー語、デンマーク語はかなり似ているのですが、フィンランド語だけは全くの別物。看板も理解不能です。しかし、北欧の他の国と同様にフィンランド人も英語は上手で、どこに行っても英語は通じるのでそれほど困ることはないでしょう。

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長くつ下のピッピ/Pippi Långstrump

 今うちの娘が気に入っている絵本、それが「長くつ下のピッピ」(→参照)です。ご存知の方も多いかと思いますが、この話はスウェーデンを代表する児童作家アストリッド・リンドグレーン(→参照)の代表作です。1945年に発刊されたこの本は、世界の90の言語にも翻訳され、現在でも子供たちに愛され続ける本です。アマゾンでこの本の日本語版を初めて買い与えたのですが、予想以上にこの話を気に入ったらしく、シェレフテオの図書館でピッピのスウェーデン語の本を借りて家で読むほど気に入っています。読むと言ってもスウェーデン語が理解できるわけではないので、マンガのような作りの絵が多い本が図書館に置いてあるので、これを見てストーリーを想像しているのですが、この本は幼い子供向けに書かれているので想像しながら読んでいくのも難しくはありません。しかし、時々「これ読んで」と言われるときには、私のスウェーデン語能力では読んであげられないのがつらいところです。(子供向けなので本当はスウェーデン語を学ぶにはちょうど良いのかもしれませんが・・・。)
 このピッピのキャラクターですが、ここスウェーデンではかなりポピュラーで、おそらくディズニーキャラクターと同じくらい人気があるのではないかと感じています。デパートの子供服売り場に行っても、ピッピのキャラクターがプリントされた子供服が数多くあり、多くのおもちゃ屋ではピッピコーナーがあり、キャラクターグッズや仮装グッズも売られています。さずがにこれはピッピの生まれた国だけのことはあります。
 リンドグーンは2002年に94歳でこの世を去っているのですが、実は、今年(2007年)はリンドグレーンの生誕100周年に当たる年でもあります。知り合いに言わせるとその記念すべき年も手伝って人気が高まっているのではないかとのこと。日本でもそれを記念する数々のイベントが行われているようですね。発行元の岩波書店でもイベントを行っています(→リンク)。ちなみに、ストックホルムのヴァーサ号博物館のそばにもリンドグレーンの作品を扱う「ユニバッケン」と呼ばれるテーマパークがあります(→リンク)。ご興味のある方はこの際に長くつ下のピッピを読んでみてはいかがでしょうか。
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デポジット制度/Deposit system

 夏至から3週間ほど過ぎ、夜中の明るさは以前ほどではなくなってきました。といっても十分に明るいのですが、段々と昼が短くなっているんだなあと感じます。
 さて、スウェーデンのゴミの分別の話は以前に書き込んだところですが(→参照)、今日はペットボトルのデポジット制度について書いてみます。スウェーデンではペットボトル(1994年~)とアルミ缶(1984年~)はデポジット制になっていて保証金が商品価格に上乗せされています。500ミリリットルのもので1クローナ(約20円)、1.5リットル・2リットルのもので2クローナまたは4クローナ、缶は一律0.5クローナがデポジット金額になっています。この保証金は、スーパーマーケットの店頭に設置された回収器で金券化することができます。写真のような回収器にボトルの底から入れると、機械が自動でデポジット金額を判別し、終了ボタンを押すとレシートが印刷されて出てきます。このレシートは、お買い物券としてレジで支払いをする際に使用することができます。
 この機械の前には、ペットボトルを詰めた大きな袋をもった人が並んでいることが多く、デポジットのインセンティブはかなりあるのではないかと思います。ちなみに日本でのペットボトル回収率は65.6%(2005年)で世界トップクラスだそうです(→リンク)。スウェーデンでの缶・ペットボトルの回収率は86%(2005年)だそうです。スウェーデンでは業界団体が自主的にデポジット制度を導入し、Svenska Returpackという会社がデポジットのシステムを取り仕切っています。回収率が高いのももちろんなのですが、それより特筆すべきは「リターナブルペットボトル」の割合の高さでしょう。日本のペットボトルはワンウェイが主流だそうですが、ヨーロッパではペットボトルの形状を統一し、瓶と同じように10回~20回と繰り返し使うような傾向があるようです。スウェーデンでのリターナブルPETボトルのシェアは、ソフトドリンク容器の37.3%、ミネラルウォーターの44.7%を占め、飲料合計でも23.7%であるとのこと。3R(リデュース、リユース、リサイクル)の中でも、リサイクルよりもリユースの方が優先順位が高いのだと、エコ検定の試験のテキストでも読んだ気がしますね。既に回収率の高い日本の次の課題はこれなのでしょうか。(※環境省で出している報告書の中にスウェーデンのデポジットの仕組みが書いてありましたのでご参考までに)
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キャンプ場/Camping site

 スウェーデン人の夏の過ごし方といえば、1) サマーハウスで過ごす、2) キャンピングカーで出かけてキャンプをする、3) 旅行に行く、などのパターンがあるかと思います。サマーハウス事情は以前に紹介したので(→参照)、今日はキャンプ事情について書いてみます。
 夏になって車を運転していると、何度となくキャンピングカーを見かけます。日本ではあまり見かけないキャンピングカー、北欧の国々のキャンピングカー普及率ってかなり高いのではないでしょうか。なにしろ、オートキャンプができる環境があちこちに整っていますので、うらやましい限りです。シェレフテオ市内にも何ヶ所もキャンプ場があります。私の知る限りでこの辺りで有名なのはビートバリエット(Vitberget)にあるシェレフテオ・キャンピングと、市の北部のビスケ(Byske)地区にあるビスケ・ハブスバッドでしょうか。
 シェレフテオキャンプ場にはオートキャンプ区画、コテージ、売店、プールや他のレジャー施設を併設しています(→リンク)(→施設内図)。ちなみに、ここは冬になるとスキー場になるところです。車を見回すと、キャンピングカーに付いている国旗がノルウェーのものが圧倒的に多いです。噂どおり、雨の多いノルウェーから、夏の太陽を求めてスウェーデンに来ているのでしょう。シェレフテオキャンプ場の今の様子はこちらでライブカメラ映像が見られます(→ライブカメラ)。夏至は過ぎましたが、このライブ映像を見ると、まだまだ夜中も明るいがよくわかります。
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 ビスケキャンプ場は5ツ星キャンプ場だそうで、かなりの充実ぶりです(→リンク)。なにしろ、ここの売りは美しいビーチでしょう。砂浜に面したキャンプ場には、たくさんのオートキャンプスペースのほか、コテージ、プール、ミニゴルフ、レストラン、カフェ、子どもの遊戯施設などが非常に充実しています。この案内図をご覧ください(→リンク)。コテージは大小合計して67棟ですが、オートキャンプの区画がすごいのがわかります。ちなみにコテージの料金は、夏のシーズン中は4人用で1棟1泊当たり15,000円程度から、最高級の8人用は33,000円程度です。人数で割ればそれほど高くないです。管理棟に行ってコテージの予約状況を聞いてみると、8月中旬まではほとんど満室でした。ラッキーにも今月末に1棟だけ空きがあり、早速予約してきました。ビスケキャンプ場のビーチの現在の様子がライブカメラで見られますので、こちらもご覧ください(→ライブカメラ)。近いうちにこの映像に登場するかもしれません。
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世界遺産/World heritage

 スウェーデンには全部で13箇所のユネスコ世界遺産があります。ストックホルムのドロットニングホルム宮殿もその一つなのですが、シェレフテオから北に130kmほどの距離のルレオにもその一つがあります。ガンメルスタッドと呼ばれる教会村がそれです(→参照)(→Map)。教会村はシェレフテオにもボンスタンと呼ばれるものがあり、以前にご紹介したとおり(→参照)なのですが、ルレオにあるもの方が歴史的にも古くて保存状態が良いらしく、1996年に世界遺産に指定されています。スウェーデンには古くは71箇所の教会村があったそうですが、現在残されているものは16箇所です。ここには408棟、553室が残っていて、スウェーデン国内の現存するものでは最大だとのことです。
 実際に行って見ると、確かにシェレフテオの教会村よりも規模が大きく、1492年以前に建てられたという石造りの教会は歴史を感じさせるものでした。シェレフテオのそれと違うのは、建物群がファールンレッドに塗装されていることでしょうか。また、この地区の中には昔の市長邸や迎賓館のような建物もあり、街として完結している印象を受けます。この地区は現在の市街地からは10キロほど離れた場所にありますが、昔のルレオの街はここが中心だったことを感じさせるたたずまいです。この教会村が建てられた目的は、シェレフテオのものとほぼ同様に、遠方からの礼拝者の宿泊施設という意味合いと、かつてここで市が開かれていたために商人が倉庫として使っていたそうです。
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ブッレ/Kanelbulle

 フィーカという習慣がスウェーデンの生活に深く根ざしていることは何度もご紹介したところですが、今日はそのフィーカのお供としてお馴染みのブッレについて紹介します。1920年代から一般的なったという、スウェーデン語でカネルブッレ(Kanelbulle)と呼ばれているこの菓子パン、英語でいえばシナモンロールです(→参照)。このシナモンの香りは、スウェーデンの喫茶店やコンビニなど至るところで香っており、なぜか記憶に残る香りなのです。コンビニなどでも、コーヒーとブッレのセット販売がされているので、必ずといってよいほど置いてありますね。
 シナモンの風味があまり好きでない方、いらっしゃいますよね。私もそうでした。スウェーデンに来るまでは、あまり好んで食べる気にはなりませんでした。というか甘い菓子パンって私はあまり得意なほうではないのです。しかし、こちらに来てからというもの、フィーカにすっかり体が順応してしまい、濃いコーヒーとブッレのコンビは悪くないなあと感じるようになりました。慣れって、不思議なものですよね。うちの娘もブッレが好きになりつつあります。そしてついに、スーパーでブッレを買うまでに・・・。スウェーデン的生活が定着しつつああります。
 ちなみに、ブッレ以外のコーヒーのお供は、クッキーやパイ、マフィン、チョコレートなどが人気でしょうか。あと、ケーキもスウェーデン独特なのがありますね。それはまた別の機会に。ともかく、この香りがネットで伝えられないのがもどかしいところです。どうしてもご自宅で味わいたい方は、こちらにレシピがありますのでご参考に(→リンク)。
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教会島/Kyrkholmen

 シェレフテオの名所をまた一つ紹介します。そこは、教区教会のすぐ近くにあるシェレフテオ川の中洲で、教会島(Kyrkholmen)と呼ばれています(→Map)。ここには川岸から吊り橋が架かっており、歩いて島まで行くことができます。
 橋を渡って島に着くと、ファールンレッドの古い建物があります。ここは夏の間だけオープンするカフェで、外にはテーブルとベンチが置いてあり、天気の良い夏の日にはとても賑わいます(→参照)。このカフェのメニューは、コーヒー、紅茶、その他ドリンク類、サンドイッチやケーキ、クッキーなどです。ちなみに、このカフェは教会の経営だそうです。その近くには、仮設の野外ステージがあり、夏の間に数回のコンサートが開かれています。ここは、天気の良い日にピクニック気分でいくのに良いスポットです。

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教会の経営するカフェでもう一ついいところを、地元の人に教えてもらったのでこちらも紹介します。ここは市街地から少し離れた静かな場所に立っていて、名前をTuvagardenといいます(→地図)。先日雨の日に行ってみたのですが、青々とした木立の中に建つ雰囲気の良い場所です。きっと天気の良い日に来たら素晴らしいんだろうなあと思いました。ここのメニューはケーキ類のほか、ハムとチーズの入ったトースト、ワッフル(写真を撮り忘れましたが、たっぶりの生クリームとジャムでおすすめ)があります。この二つのカフェ、どちらも夏の間しかオープンしないので、夏にシェレフテオに来た際にはぜひお試しを。

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出会い/Meeting people

 今日もまた新たな出会いがありました。ちょっと外出していたときに、私の携帯電話が鳴りました。電話に出てみると、知らない日本人の方からでした。その方は、シェレフテオに住む若者を以前にホームステイで受け入れたことがあり、その彼のシェレフテオにある自宅を今訪問しているところで、この前のノラ・ベステルボッテンの記事を見て連絡をくれたというのです。正直なところ初めは戸惑ったのですが、話をしているうちに信頼できる方だとわかってきたので、夜そのお宅にお邪魔することになったのです。
 実はこのご家族、私のアパートのすぐ近くに住んでいて、ここに掲載した写真を見て近所に住んでいるというのがわかったそうです。6人家族のお宅はとても家庭的な雰囲気で、初対面の私たちを暖かく迎え入れてくれました。日本の高校に1年間留学していたというシャイな彼は、漢字もかなり得意だというほど日本語は上手です。日本のマンガやDVDもたくさんもっているそうで、私の娘のために本を1冊くれました。
 また、彼のお母さんが夕食を用意してくれ、グリルしたサーモンとマッシュポテト、シル(ニシンの酢漬け)など、スウェーデンの家庭料理をいただきました。そして夕食後のフィーカも典型的なスウェーデン家庭らしく、濃い目のコーヒーと手作りのブルーベリーパイとアイスクリーム。最後にはGodis(先日紹介した駄菓子)もテーブルに並び、スウェーデンの家庭の雰囲気を堪能させていただきました。
 こんな近所に日本に留学経験のある人が住んでいるとは、不思議なものです。そして、見ず知らずの私をわざわざ家まで招待してくれるなんて有難いことです。それにしても、人々との出会いは思いもよらないところに転がってものだとつくづく思いました。

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畳/Tatami

 数年前まで日本に住んでいたという家庭を紹介していただき、その家庭にお邪魔する機会がありました。このご家庭、ご主人はフィンランド出身、奥様はイタリア出身のご夫婦。ご主人はエリクソンにお勤めで、以前は新横浜にあるエリクソンの日本法人で勤務していたとのこと。奥様の方は、法政大学に研修生として留学していたことがあり、NHKのイタリア語講座にも出演経験のある方だそうで、日本語も上手なので驚きました。お二人は日本で出会って、二人の子どもを東京で産み、自由が丘で暮らしていたのだそうです。7歳の女の子と、4歳の男の子も東京のインターナショナルスクールに行っていたそうで、英語はもちろん日本語も少し理解できるので、私の娘ともコミュニケーションをとることができました。家の中では、スウェーデン語、英語、イタリア語、日本語が混じった会話が飛び交っており、この子達の環境は本当にインターナショナルだなあと思いました。
 さらに驚いたのが、この家には畳の部屋があることです。夫婦とも親日家で、特に奥様は日本のインテリアがお好きのようで、和室にアンティークの日本の家具、リビングルームには「自由が丘」と書かれた大きな提灯が吊るしてありました。子どもたちは宮崎アニメのDVDがお好きのようで、これぞスウェーデンの中の日本といった感じです。とても居心地のよい家庭で、お言葉に甘えて夕飯までいただいてきてしまいました。
 余談ですが、シェレフテオには社員300人規模のエリクソンの支店があります。日本ではボーダフォンがエリクソンの通信方式を使っているそうで、一時期はスウェーデンからかなりの社員が日本に派遣されていたそうです。日本では携帯電話の通信方式が2G(第2世代、ドコモでいうmova)から3G(第3世代、ドコモでいうFOMA)に急速に変わったそうで、日本にいた2Gの技術者達は次々にスウェーデンに戻されたそうです。ヨーロッパでは3Gが増加しつつあるものの、通信エリアのカバー率や電話機の価格などの理由から今も2Gが主流なのです。シェレフテオの支店では、日本のボーダフォン向けの通信関係プログラムの開発やテストを行っていると聞きました。こんなところでも、スウェーデンと日本のつながりを見つけました。

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駄菓子/Godis

 スウェーデンのKIOSK、コンビニ、スーパーマーケットで必ず見かける駄菓子の量り売り。これはスウェーデン語でGodis(→参照)と呼ばれているようです。色とりどりのグミやチョコレート、ガムやキャンディが透明のアクリルケースの中に入って売られています。スウェーデンの子どもや若い女性たちがこれを紙袋にいれて買う姿をよく見かけます。これまでは、いい大人がこれを量り売りで買うのも気恥ずかしかったので、とても試す気にはなれませんでした。しかし、先日子どもが買いたいというので、駄菓子の量り売りにチャレンジ。
 それにしても種類がたくさんあるので、正直迷ってしまいます。面白い形のものも見かけます。たとえば入れ歯型目玉焼き型バネ型などなど。いまひとつお菓子には疎いのですが、値段の方は決して安くない気がします。実際に味わってみましたが・・・、うーん、どうでしょう。当たりはずれが大きいですね。おいしいのもあるのですが、まずいものはとても口に入れていられないほどです。チョコレート系はそれほど失敗は少ないと思いますが、グミのようなやわらかい系のものは、独特の風味があって見た目と味が一致しないようです。特に色が黒いのは失敗の確率が高いです。
 子どもは面白がって買うのですが、これなら日本の「よっちゃんいか」や串に刺さったカステラみたいなヤツの方がずっといいなあと思う今日この頃。そういえば最近、同じような形式ののナッツの量り売りも見かけました。そちらの方が大人向けでしょうか。何はともあれ、スウェーデンにお越しの際にはぜひ駄菓子の量り売りをお試しあれ。
(追記:Karamellkungenという駄菓子製造メーカーのサイトを見つけましたので、興味のある方はご覧ください。その種類の多さに驚きます。左側のカテゴリーごとに駄菓子が分類されています。→リンク

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子どもの国/Lilleputtlandet

 1週間ほど充電させていただきました。また少しずつこのブログを更新していきたいと思っています。実は先日から父娘二人のスウェーデン生活が始まりました。折角の機会なので、子どもを通してのスウェーデンも少し探っていきたいなあと思っています。
 ということで、まずはシェレフテオを紹介するシリーズの続きから。シェレフテオの子ども向けの施設としてLilleputtlandet(→参照)という場所があります。日本語に訳すと「小さい子どもの国」という意味です。市街地から車で10分ほどの距離にあるこの施設、日本の遊園地のような豪華さはないものの、ほのぼのとした雰囲気で小さな子どもを遊ばせるのにはちょうど良い場所です(→Map)。ここは夏の間だけオープンするそうです。

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 立地は住宅地のはずれの森の中にあり、木々の間に小さな家が立っているほか、砂場やブランコ、自転車乗り場、トランポリン、ミニボート、簡易売店などがあります。シェレフテオらしいと思ったのは、砂金採りのアトラクションです。以前にも触れましたが、ここは金の採掘が有名で「金の王国」という宣伝文句があるほどです。砂金採りといっても木の桶の底に沈んでいる砂の中から金を探すというもので、本当にちょっとしたアトラクションなのですが、子どもたちは一生懸命に砂金を探していました。たぶん金メッキしたような小石だと思うのですが、キラリと光る石を見つけたときには本物でなくとも子どもにとってはうれしいものです。園内には子ども銀行があって、見つけた砂金を持ち込むと宝くじがもらえるという仕組みになっています。
 それから一日に数回行われるイベントもあります。その一つに、宝探しツアーがありました。これも金を探すという設定で、宝の地図を見ながら案内人に扮したスタッフが子どもたちを先導し、最終的には砂場のような場所に連れて行かれ、スコップを使って親子で砂に埋められた宝を探すというものです。砂の中にはフィルムケースに入ったキャンディー、木箱に入った園内で使える紙幣が入っていました。これも親子で必死に砂を掘っていましたね。どちらかというと、ここでは親の方が真剣になっていました。

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 施設的にはそれほどすごくないのですが、自然の中の立地とソフト的なものはスウェーデン的で面白いと思いました。ちなみに入場料は大人・子どもともに80クローナ(約1,500円)です。

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