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スウェーデン的話し合い/Swedish discussion

 いよいよ、スウェーデンの夏の最大行事である夏至祭(23日)が近づいてきました。スウェーデンではミッドソンマルと呼ばれていて、英語で言えばミッドサマー(真夏)です。といってもここ数日はこの前の25度を越すような暑さはどこかへ行ってしまって、20度以下の日が続いています。朝晩は10度前後まで気温が下がり、真夏と言うのには申し訳ないような陽気です。夏至祭の行事のメインはミッドソンマル前日(22日)に行われ、この日は国民の祝日になっています。シェレフテオでは何度か紹介した古い建物が建ち並ぶ教会村(Bonnstan)で行われます。また後ほどレポートしますね。
 さて、昨日はスウェーデンの福祉施策の充実が、女性の社会進出をもたらしたというところまで書いてみました。では福祉政策がなぜスウェーデンで発達したかということを書いてみたいと思います。この高福祉政策を支えているのは、高負担の税制であることは簡単に想像できるかと思います。所得税は30%程度、日本の消費税同様の間接税が25%(食料品などは12%)です。日本人的感覚では、こんなに高い税金をなぜ払う必要があるのかと感じることでしょう。どうやら、このような高負担・高福祉の国家政策が受け入れられるのはスウェーデン的民主主義のおかげのようです。
 この辺は色々な本にも書かれていまして、スウェーデンの政策決定の過程というのが、他の国の民主主義と若干違っているようなのです。というのもスウェーデン人は話し合いに長い時間をかけて、政策を決定していくボトムアップ型なのです。フィーカのときに話題が出るのですが、スウェーデンの政策の決定の仕方は話し合いの過程でたっぷり時間をかけてから実際に社会に導入されるため、実行に移してからが早いのだそうです。同じ北欧の国でもフィンランドは違って、話し合いに時間をかけず、トップダウンで短い期間で決定することが多いとか。そのため政策を修正して手戻りが多いそうです。話し合いに時間をかけても手戻りがない分、かかる時間は変わらないそうです。そればかりでなく、住民が十分に納得した上での決定なので、同じ方向に向かって協力し、政治への不平が少ないそうです。この辺の手法は日本とは違うところでしょう。
 その議論の過程、地方新聞による情報提供や世論の形成、それを支える情報公開制度、政治的関心の高さなどが総合的に作用し合い、高負担高福祉社会の構築という人々の共通認識ができたのでしょう。

 (地方新聞などのメディアによる情報提供・情報公開の透明性・政治的関心の高さ) → スウェーデン的議論 → 住民の共通認識の形成 → 政治への信頼感 → 高福祉高負担政策の決定 → 社会福祉制度の充実

といった流れでしょうか。何か回りくどい説明になってしまいましたが、いろいろな要素がからみあっているので社会の仕組みは複雑ですね。セメスターの後は、個々の要素を詳しく見ていきたいなあと思っています。

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