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議員定数/Council members

 今日は真面目に?地方自治ネタを少し。少しずつスウェーデンの地方自治の仕組みを教わっています。国の仕組みや歴史的背景が違うので、単純に比較したり、優劣をつけたりとういうことはできませんが、視点が違うなあと感じたことがありました。それは、議員定数についてのことです。
 秩父市とシェレフテオ市では、人口が約72,000人とほぼ等しいので比較してみます。日本の地方自治法では市町村の議員定数について次のように定められています。
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第91条  市町村の議会の議員の定数は、条例で定める。
 市町村の議会の議員の定数は、次の各号に掲げる市町村の区分に応じ、当該各号に定める数を【超えない範囲内で】定めなければならない。
 (中略)
 人口5万以上10万未満の市 【30人】
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これがスウェーデンの地方自治法になると、
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第5章 議会
第1条 議会は、議会の議員の数を定める。
議員数は奇数とし、以下の数【以上】でなければならない。
有権者住民が36,000人を超えるコミューンにおいては【61人】
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 上のように同じ人口規模の自治体でも、【 】内のように30人と61人という差異があるだけでなく、日本では「超えない範囲内」となっているのに対し、スウェーデンでは規定の数「以上」でなければならいとなっています。実際に、シェレフテオでは65人と定められています。まったく反対の視点だなあと思いました。
 日本の自治体には、私の知る限りでは、議員数が少ないことは経費削減につながり、行財政改革上良いことだという風潮があり、実際そのように規定数以内に定めている団体が数多くあることと思います。そこで、こんなに議員数が多くて財政的に大丈夫なのかなという疑問がまず浮かんできますが、こちらの議員は常勤の数名を除いては、時給制(約3,000円)なのだそうです。議会に出席した時間数しか支払われません。日本では議会開会の有無に限らず毎月給料が支給されますので、その点も違います。スウェーデンでは議員は基本的に兼業で、学生議員やサラリーマン議員もおり、議会出席中は勤務先からは給料が支払われないため、市が時給で補填するという意味合いだそうです。どちらにせよ、その時給だけで生計を立てていくのは難しそうです。
 ただし、シェレフティオでは夏休み期間を除く毎月1回(年10回程度)、夜までかかっても1日で終わらせるそうですので、議会の開会総日数は秩父市の方が多いかもしれません。
 大げさな話かもしれませんが、この議員数の差というのは単に数字の差だけでなく、間接民主主義という制度についての両国の考え方の違いを端的に表していることなのかなと感じました。

※なお、スウェーデンの地方自治法の条文については、スウェーデンの地方自治研究をされていらっしゃる小原亞生様の翻訳した2003年地方自治法を引用させていだきました。ご興味のある方は小原様のホームページをご覧ください。
「スウェーデンの地方自治研究」

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